【ここさけ】若者映画を観て大人なおばさんが思うこと。

言葉をきちんと考えたことがありますか?

自分の言葉で親が離婚してしまう。

そんな状況はないけど、好きな人に対してつい言いたくもないことを言ってしまうこと・・・

これまでに何度もあった。

その度に「言葉なんていらない」と思っていた。

大人になっても考えさせられる映画

芳根京子が演じた順は子供心に心に大きな傷を負った。

しかしその傷をつけたのは父親であり、母親は父親と離婚したことでシングルマザーとなったことで順が気を引きたいだけと思って月日が流れる。

おしゃべりだった娘。

明るかった娘。

月日をおうごとに何もしゃべらない娘、しゃべれない娘に対して近所の世間体が気になって負担となっていく母。大塚寧々演じる母親も余裕がないのだ。

シングルマザーとして精一杯感が出ていた。

娘がどうしてしゃべれないのか理解をしようともしてない。

悲しい現実。

彼女は自分の言葉で両親が離婚をしたことを理解している。

だから自分だけがハッピーになってはいけないと思う気持ちが脅迫概念となって自分に痛みとして還るようにしてしまっただけだ。

気持ちを伝えたい。

でも、そのことはいけないと思ってしまうのだ。

芳根京子のすごさ。

彼女はほぼしゃべらない演技をしている。

セリフを覚えなくていいなんて思うことはないだろう。

言葉はある意味、簡単に感情を伝えられる。

彼女は思いを持っている演技、伝えたい演技、もどかしさを全て表情でした。

それが痛いほど伝わってきた。

彼女の朝ドラは何も見ていない。

朝ドラの前の撮影だったのかもしれない。

それでも

彼女はすごい女優さんだなってことは伝わってきた。

お腹が痛い演技。

本当に痛いんだろうなって。言葉を発するたびにお腹の中で何かが暴れだしてしまっているんだろうなって言うのが伝わってきた。

それでも

田崎が後輩にけなされているのを見て言葉を発する。

言葉の重さ、大切さ、出してしまったら戻せないで後悔すること。

それがまた彼女を痛みつける。

病院へ行く。

精神的なものだからきっと病院で何かしてもらえるわけでもないのだろう。

母親はそんな娘に「どうして?」と責める言葉しか掛けられない。

事情を知っている拓海はたまらずに母親に状況を説明する。

母親は友達がいることに少し安堵したのだろう。

自分を理解しようとしてくれる拓海を好きにならないほうがおかしい。

自分を理解しようとしてくれてる=好きなんだ

ってこともそう思うだろう。

菜月だってそう感じていたはずだ。

本音を言えなくなっている拓海。拓海もまた自分の言葉で両親が離婚をしたのではないかと言葉に対して怖さを持っている。

それをもう別れている菜月に今になって話す。

菜月と拓海は中学時代に付き合っていた。が、菜月は何も知らない拓海のことを同級生に聞かれて困ってしまい、「付き合っていない」と言ってしまい、自然消滅していた。

そんな拓海の告白に戸惑う。

菜月もまだ拓海に想いを持っている。でも、拓海が順に見せる優しさは菜月の拓海への想いを諦めさせる。

拓海自身、そんな菜月の態度に気づく。

まぁプロデューサーがいちいち、プロデュースする相手と交際するかってことと同じことなんだろうな。

ただ王子キャラだからな。

勝手に誤解されるわな。

ってことで、拓海はやっと菜月への想いを伝える。

言われなきゃわかんないんだよ。

拓海も伝える大切さを順の必死さで知る。ちゃんと相手に伝えなきゃいけないと。

中島健人、高校生役はけんてぃーキャラ封印。でもミュージカルはけんてぃー解禁ってことだったらしく、ほんと王子様キャラ全開だったわ。

「このシーンだけ監督から『けんてぃーでいてくれ』と許可がおりた」

熊澤監督も素晴らしい監督さんだなって思った。

舞台挨拶をライブビューイングで観られたのはラッキーだったかも。

さすがにニュースで少しは取り上げてくれるけど、全部じゃないし、中島健人のコメントくらいだし、ニュースだって全然だし。

監督さんの思いはいいなぁって思った。

4人のキャラをしっかり把握してそれぞれを活かした内容になってるし。

ミュージカルってことでその練習だとか、中島健人は元々ピアノが弾けるんだ?

趣味がピアノってくらいだから結構弾けるってレベルだね。

だって最後とか左右の手で違う曲弾いてたもん。すごいわ。

コンサートでも弾いてるくらいの腕前ってすごいな。

ピアノを弾くシーンがあってかっこいいって役は今後も中島健人独占か?

ジャニーズ感は最後のミュージカルシーンくらいで他はほんとありそうな感じ。

優柔不断な事なかれ主義な高校生って感じだった。

うん。

観る価値ありすぎ。

秩父での撮影らしいけど、秩父の街並みや山並みもいい。