【映画 君の膵臓を食べたい】ネタバレ。僕の涙にもらい泣き、恭子の涙に二度泣き。

オリジナルの部分がいいのかもしれない

僕は高校2年?3年?

設定がわからないけど、自分にしか向き合わない自分を確率した男子に残酷な運命が降ってきた。

僕の北村匠海の思春期の戸惑いの表情から優しい顔になっていくのを観て欲しい。

桜良の選択は正しかったんだ

12年後の僕の回想で物語は始まる。

12年後の僕がいきなり老けた小栗旬ってところに若干の違和感はあるもののそれぞれが別の話としても十分観られる。

12年後僕は母校の国語の教師になって、「退職願」を机に入れたまま無気力な日々を送っている。

図書館の老朽化に伴い、図書委員とともに整理を押し付けられる。

本の整理をする教え子で図書委員の栗山との会話で12年前を回顧する。

そこにはお邪魔虫の桜良が居た。

12年前の僕は教室でも地味な存在で誰とも話をしないで本と向き合う日々を過ごしていた。

盲腸で入院していた時、偶然拾った「共病文庫」

文庫サイズの日記だった。そこには自分の「死」と向き合う少女の言葉があった。

「自分は膵臓病で死ぬ」

きっと僕は何かの小説かと思ったのではないだろうか?

その持ち主はすぐに現れる。

クラスメートで人気者の桜良のものだった。

桜良はクラスでいつも笑っている明るい少女で人気者だった。

桜良は唯一自分の病気を知ってしまった僕に病気を知られたことで内心焦っていたのだろうが、他人と関わらない主義の僕の反応があまり同情的なものでないことに安堵する。

桜良は自分の病気のことをクラスメートの誰にも打ち明けられない。

打ち明けたら・・・日常が変わってしまうと思っているから。

でも、きっと誰かに知ってほしかったんじゃないかな?

本音を言える相手が居てほしかったんじゃないのかな?って思う。

それでも、他人に無関心な僕には大変なことだっただろう。

いきなり人気者の彼女の言動で僕はクラスで目立つ存在になってしまう。

桜良にしてみたら「死ぬこと」より怖いことなんてないでしょ?的な振る舞いにさえ見える。

それでも僕は桜良に振り回されることを選択する。

彼氏でも彼女でも友達でもない関係。

仲良しな関係。

お互いに「君」と呼び合う。

名前を呼びあうことはない。

きっと僕が子供過ぎたのだと思う。

人との関わりを持つことをしないことは自分にしか向き合っていないということ。

ある意味人間として成熟できずにいる。

桜良は生きているうちにしたいこととしてお泊り旅行に行く。

それを親友の恭子に告げる。

恭子からクラスメートに知れ渡り、クラスメートと打ち解けない僕は勝手に憶測が飛び交う。

桜良の病気への恐怖が僕への甘えをエスカレートさせる。

それでも僕は桜良の願いを叶えようとする。

桜良が入院したことを恭子から聞く。盲腸ということで入院したと。

しかし、それは検査入院で桜良の容態はあまり良くない。

その間、僕は勉強を教えに病院へ行く。

桜良は僕の教え方が上手いことで「教師になればいいのに」と言う。

僕はそれをきっかけで教師になる。人と関わることの嫌いな僕が教師になったわけだ。

2週間の検査入院が伸びた。

桜良は不安から僕に電話する。

「これから満開の桜を見に行きたい」と。

僕は桜良の容態が悪くなっていることに気づいていない。

だが、桜良の電話の違和感を感じ、夜中に病院へ行く。

そこで最後の「真実」か「運命」かゲームをする。

桜良は負けてしまい結局聞きたかったことを聞けなかった。

数日後、桜良からメールが届く。「退院する。」と。

僕は桜良の願いを叶えようとガム君に相談したのか?ガム君から蝦夷桜が見頃だということを聞く。

ガム君は桜良以外で僕の名前を呼んでくれた。

次第にガム君との距離も近づく。

僕は桜良のためにスケジュールを立てて彼女と待ち合わせをしている。

長いメールを出そうとするが、どんな言葉もしょうがないと消してしまう。

そして一言。

「君の膵臓を食べたい」と入れる。

それが最後のメールとなってしまった。

桜良は僕の前に来ることはなかった。

なぜ膵臓を食べたいか。昔の人は悪い部分を食べると良くなると信じられてたということ。

また桜良がもし自分が死んだら、君に自分の膵臓を食べて欲しいと言ってたことが関係してくる。

桜良はそうすることでその人の中で生き続けたいと願っていたから。





ここからは本当にネタバレかもしれない。それでも良ければ・・・







桜良は退院して笑顔満開で図書館により、僕の待つ場所へ急いでいる途中で通り魔の被害者となってしまう。

僕は帰りの街頭テレビジョンでそれを知る。

僕は自分を取り戻すのに1ヶ月かかる。

でも桜良と約束したことを思い出し、行動する。

「もし私が死んだら共病文庫を読む権利をあげる」

桜良があの最後の「真実」「運命」で何を言いたかったのか。

僕は桜良のお家に行く。

桜良のお母さんに「共病文庫」を読ませて欲しいとお願いする。

お母さんは桜良から聞いていると言う。そして僕は桜良の抱えていた不安を初めて知る。

僕の前の彼女はいつも明るかったから。

僕は全然気づかなかっただろう。

「退院」も実は「一時退院」で余命はもうあとわずかとなっていた。

それでも

突然、誰かに取られていい命では絶対になかったと思う。

僕は大声で泣き出す。その北村匠海を見て、涙が止まらなくなる。

桜良は親友の恭子のことを僕に頼んでいたが、僕はきっとそれどころじゃなかったのだろう。

12年後の僕のところに結婚式に招待状が届く。

僕は何も出来なかった自分に返信ができずにいた。

12年後の僕は図書館の整理をしながら桜良の気配を感じる。

図書委員の栗山にあることを指摘される。そこで桜良の言っていた言葉を思い出し、「宝探し」を始める。

そこには桜良の「星の王子さま」があった。

その中には2通の手紙が入っていた。

1通は自分、もう1通は恭子宛だ。

その日は折しも恭子の結婚式だった。

結婚式場ではウェディングドレスの恭子の北川景子がとてもキレイだ。

結婚式場についた僕の小栗旬はそこで新郎に会う。僕は新郎が誰だかわからない。

新郎はガム君だった。

ガム君の上地雄輔に連れられて恭子の元へ行く。

いきなり普段着で現れた僕に怪訝な顔の恭子。でも、僕は桜良の手紙を渡す。

恭子はその手紙で桜良の病気を知る。

お化粧が終わったタイミングでの桜良からの手紙に号泣の恭子。

最悪なタイミング〜。

また涙だよ〜。

でも、僕は桜良の願いであったことを申し出る。

「僕とともだちになってください。」

恭子も桜良が僕に恭子と友達になるようにと言っているのを病室の外で聞いていたから、「はい」と返事をする。

僕は桜良の手紙でやっと名前で呼ばれる。

シガハルキ

桜良の遺言になってしまった手紙で桜良の分も生きなきゃいけないことを思い出す。

引き出しの「退職願」を破り捨てる。

図書委員の栗山に女子がちょっかいを出してくる。栗山は何のことかわからないが、ハルキから「仲良しになりたいんじゃないか」と言われ、声をかける。

時代はめぐる。

今という時代、ここまで純粋な高校生が居るのか?と思うが、思春期の男子がこれをやられたら、しかも人と向き合わない人間がされたら、どんな大人になるだろう?

女の子、男の子関係なく自分以外に興味がなかった僕。

突然自分を意識する女子として意識し始める。

それは恋だったのか?

どんな感情だった?

桜良の「共病文庫」「手紙」までは僕が気の毒でイライラする感じだけど、「死」を目前にした人間の恐怖からしたらしょうがないのかって感じだ。

桜良の浜辺美波の小悪魔的な可愛さはたまらない。

僕の前で明るく振る舞う彼女と一人病室で病に萎れていく彼女。

彼女の透明感がいい。

僕の北村匠海の朴訥とした・・・不器用な人間も大変だっただろうなと思う。

高校男子って感じだ。

北川景子の綺麗さも良かった。

僕の小栗旬の・・・「銀魂」と全然違うキャラに驚くから。

ほんと冴えないおじさんよ。

先週の「心が叫びたがってるんだ」と今週と高校生に泣かされた。

とりあえず

一寸先は何があるかわかない。

今を一所懸命生きることを考えさせられるから。