【マンハント】感想。福山雅治の中国的昭和映画。

ジョン・ウー監督の日本感

上映最後に予告の対談が全部見られる。

最後まで待ってるのが大変。だけど、ぶっちゃけましゃが撮影の裏側を語っている。

とてもいい感じ。

日本でもやったらいいのに。

中国の人がこれを見たら

いきなり昭和感漂う居酒屋からスタート。

もう閉めるという美人じゃない中国女性ドーンに1杯くらいならと言う美人の女将レイン。チャン・ハンユー演じるドウ・チゥがカウンターに座る。

そこで女将と昔の映画の話を始める。

その映画で盛り上がる二人。に割り込むドーン。

そこに明らかにヤバそうなヤクザ登場!ってほんと昭和だよ。

レインが絡まれそうになったところを助けるドウ・チゥ。

でも、席の準備はしてるということでドウ・チゥを帰す。

ドウ・チゥが居なくなると突然二人は豹変し、ヤクザを撃って襲撃する。

二人は殺し屋だった。

場面が変わるとまた何年前の日本だよ?って感じで、いきなり何かのパーティーでジュリアナ時代のようなダンスを踊る男女。

國村隼演じる天神製薬社長の酒井のお祝いの席のようだ。

そこには顧問弁護士のドウ・チゥの姿もある。酒井の息子が池内博之。うーん、なんか若いままおじさんになった感じというか脂感が変わらない。

ドウ・チゥは一人の女性に声をかける。渡辺真由美という女性は3年前のことについて話したいと言う。3年前のことがあって天神製薬は今があるらしいから、何かがあったのだろう。それをドウ・チゥの弁護で勝ったことで酒田も信頼していたようだが、アメリカの製薬会社の顧問弁護士になったことで風向きが変わる。

思いっきり中国人なんだけど、とりあえず設定は母親が中国人ってことのようだ。

でも、美人よ。

真由美に送ってもらったドウ・チゥ。が、目覚めると隣に酒田の秘書の田中希子が殺害されている。

そのまま逮捕連行されるところで大阪府警の浅野に「逃げろ」と逃される。浅野が味方というわけではなさそうだ。

逃げるドウ・チゥを探す中で福山雅治演じる矢村が登場する。

大体ね、矢村の登場シーン、なぜか誘拐犯斎藤工、吉沢悠というなんか「え、こんな役?」な感じで豪華な二人が登場してるわけ。

ほんと5分足らずよ。本筋に全然関係なく。

その現場に所属初日の桜庭ななみ演じる百田が合流し、ドウ・チゥ捜索に同行する。

駅から逃亡したと言うことで地図にはない場所でその路線からつながら工事中の現場へ行く。

予感は的中でドウ・チゥもそこに居た。

百田を人質にしようとするドウ・チゥに「足手まといになるだけだから自分にしろ」と自ら人質となるが、すぐにドンパチを始めて逃してしまう。

大阪という土地柄なのだろうか。

ホームレスということでまとめられているけど、日雇いの人の集まる場所がひとつの集団として存在している。

あいりん地区なのか?

そこに逃げ込むドゥ・チゥをリーダーの坂口が匿う。

ドウ・チゥを追う警察。

とは別にレインとドーンも彼が次のターゲットとなる。

酒田に連絡を取るドウ・チゥ。川沿いのカフェで待ち合わせるとそこには天神製薬の新顧問弁護士の青木が居る。

青木と話、裏を知るドウ・チゥ。

対岸でドウ・チゥを狙うレイン。でも、助けてもらったことが頭をよぎり、レインは青木を撃ってしまう。

そこに矢村も登場し、ドウ・チゥを追う。

淀川なんだよね?

淀川で水上オートバイですごいアクション。

エンディング後の対談でも話題になったポイント。

かなり無茶な要求をされてましゃ自体3つ以上無理難題があって頭がヒートしたって。

でも、すごい見どころだと思う。

まぁ私よりも年上でよく動けるよって思う。

ドウ・チゥのチャン・ハンユーがカッコイイ。

水上オートバイから橋に乗り移って再び逃亡。

途中で最初に出てくる真由美と合流する。

そのことを突き止めた矢村は真由美の実家に向かう。

真由美は3年前にあったことをドウ・チゥに伝える。

天神製薬研究員だった婚約者を失った真由美。婚約者は新薬の開発に成功したものの、自分の意図しない方向に行ってしまい、窃盗の罪で訴えられ敗訴し、自殺をしてしまっていた。

その時の弁護士がドウ・チゥだった。

そこに殺し屋が真由美を狙いにくる。

矢村が登場し、殺し屋から逃しつつ追う。

そこで捕獲に成功しドウ・チゥと自分に手錠をし逃げられないようにする矢村。

それをまだ追う殺し屋。

真由美の実家に戻り臨戦態勢を整えるが、殺し屋が多勢で襲い掛かってくる。

普通の牧場がぁ〜。

馬がぁ〜。

気の毒だよ。馬が。

まぁきっと撮影用に建てたものなんでしょうが(すんごい脆い)勿体無いね。

撃たれる矢村。真由美の運転で病院へ行く。

百田に手錠を外させ、「逃げろ」とドウ・チゥを逃がす。

貫通していたので一命を取り留めた矢村だった。そこに浅野が百田にドウ・チゥの行方を訪ねる。

「自分の上司じゃない」と言わない百田。既にドウ・チゥの容疑で浅野が何かをやったという証拠を掴んでいたのでかなり怪しんでいた。

ドウ・チゥの行方もわからず自分が矢村から怪しまれていることを天神製薬の酒田に告げに来る浅野。真実は酒田の息子の宏がしたことだった。

宏は秘書の希子を殺したことを浅野に連絡し、処理を依頼していた。

それをネタに海外に逃亡するからお金を出せと迫る浅野だったが、レインに殺されてしまう。

この物語は一人の弁護士が殺人の罪をなすりつけられて逃亡している話だからこれでチャンチャンかと思うとここからが山場だ。

なので、知りたくない人はここで止めたほうがいい。

ドウ・チゥは真由美の実家に戻っていた。

真由美はドウ・チゥに婚約者の隠していた資料を見せる。

そこには新薬のコードが記されていた。

それがないと新薬は認定されないということらしい。

真由美は天神製薬を見張っていて気づいたことをドウ・チゥに伝える。それはホームレスの集団のところで見た光景と同じだった。

ホームレスの集団のところに2日に1回黒塗りのバンが来る。そこで10人くらいの人間が連れて行かれるが、帰ってきたことはないという。

天神製薬にその車が出入りしていた。

ドウ・チゥはリーダーの坂口に相談して一緒にその車に乗り込む。

着いた彼らは・・・

新薬の成果のために人体実験をされていた。

きっともう出来ているのだろう。戦場などの兵士に投与し痛みを感じない最強殺人マシーンにしてしまう薬。

婚約者は病気の人の麻酔薬として開発したものが別の用途になってしまう。

耐えられないよね。きっと。

そしてそのコントロールをするものこそが、婚約者が隠していたコードにあった。

坂口がまず実験対象となってしまう。

坂口は肉体増強し、抑えきれない力で仲間を倒してしまう。

そして、自分でどうにもならなくなったことで殺してほしいと言って自殺する。

ドウ・チゥも薬が投与される。

その頃、矢村は捜査から外されているものの真由美からコードを聞き天神製薬に乗り込む。

捜査から外されていることを知っている酒田。

それでもコードを伝え、中に入ることに成功する。

そこには力の制御が効かなくなったドウ・チゥが居る。

抑えようとする矢村。そのうち正気になるドウ・チゥ。二人は反逆に出る。

最後には息子宏が自分で自分を増強したり、レインがドーンが死んでしまったことで悲しみを知り、同じ悲しみの真由美を助け、味方になる。

天神製薬って帝人さんから文句言われなかったのかしら?

「TENJIN」と「TEIJIN」似てるよね?

酒田も自殺し、終わる。

矢村とドウ・チゥが仲良く談笑したシーン。

どこの路線なんだろう?

とても感じのいいローカル線(中国人観光客でこれから賑わっちゃう?)で見送るシーン。

真由美とドウ・チゥは一緒に乗り込む。

日本という国を客観的に見るとこんな感じなのか?って感じで。福山雅治が出てなきゃ見なかったと思う。

最後の対談で一番驚いたのは女殺し屋のドーンはなんとジョン・ウー監督の娘さんなんだって。

引き立て屋になってたんだけど。

結局、真由美の牧場のシーンでましゃに殺されちゃう役なんだけどね。

なんか役とは言え、監督の娘さんを殺す役って嫌だよね。

ましゃ、終わってから監督に「申し訳ございません」って言いに行ったらしいのだけど、きっとこれは日本人的感覚なんだと思うのだけど、監督は「別に何度殺してもいいのに・・・」って。笑ってしまったわ。

この映画の面白いのは美術監督が種田陽平さんだったり、音楽が岩代太郎さんだったり。

ましゃが武士道とか言い出したりしてその辺のスピリッツが入ったってことなんだけど。

その辺が刀だったりするのか?

まぁなんか時代錯誤的なイメージが否めない。

美術監督が種田さんってことでの納得がちょっとあるところもあるけど。

オススメは・・・多分、福山雅治が日本人監督以外とのコンビでしかも舞台は日本ってことで違う意味で日本を魅せることを考えてるのかもしれないと思う。

「3度目の殺人」とは全然違った感じの福山雅治が見られる。