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2012年、大泉洋の事務所の現社長の当時、鈴井亜由美さん企画の作品。
観たくてもそんなにたくさんの劇場での上映じゃないから観る機会がなかなかなくて。
去年の恵比寿ガーデンピクニックでの上映を目論みながらも行けず・・・
やっと集中して観ることが出来ました。
原田知世のファン
原田知世がデビューした頃からのファンです。
なぜ彼女は私よりも年が上なのにあんな透明感が残っているのでしょう?
この映画を観ると原田知世の透明感しか感じません。
そして、そんな彼女に感化されたように大泉洋もいい男です。
こんな旦那理想だわ。
この映画は理想の家族の形やら景色やらって感じかなって最初思ってました。
東京から北海道の月浦でパンカフェ「マーニ」を営む大泉洋演じる水縞くんと原田知世演じるりえさん。
りえには心にちょっとした闇がある様子。それを見守る水縞くんがいい雰囲気です。
水縞くんの焼くパンとりえさんの淹れるコーヒーを目当てにご近所の方が訪れます。
そして3組のカップルが登場します。
まず彼氏に捨てられた森カンナ演じる齋藤香織。香織は振られた気持ちのやり場に当たり散らします。
そこに常連客の平岡祐太演じる山下君がもてなしをすることで彼女の気持ちは癒やされていきます。
最後の日、香織が起きるのを待たずに山下君はいなくなってます。
香織はちょっと悲しい気持ちになったけど、良くしてくれた水縞くんとりえさんに感謝を告げてバス停に。
そこにバイクに乗った山下君が来てそのまま東京まで送るというすごい展開に。
ここまででも登場するパンの美味しそうなこと。
料理好きの洋ちゃんがとても映える作品だわ。
次はバス停でバスに乗らない近所の小学生の未久ちゃん。
りえさんが店内に迎え入れると水縞くんがホットミルクを準備して待ってます。
そこに近所の人が次々とやってきて未久ちゃんに気づきますが、事情を察知し、そっとそのまま帰っていきます。
パンを学校に届けるからと水縞くんが未久ちゃんを学校へ送っていきます。
学校でいじめられているのかと思いきや、学校のお友達と楽しそうにしている未久ちゃん。
何が原因なんでしょう?
未久ちゃんが帰宅した家には誰もいません。
そこには書き置きとお金があるだけ。
家族の問題で彼女の心が叫んでいたようです。
そこに光石研演じる未久ちゃんのパパが帰宅します。
未久ちゃんが学校に遅れたことを問いただしますが、何も答えません。
翌日はバス停まで見送るパパ。そのまま「マーニ」へ行き、「かぼちゃのポタージュありますか?」と聞きます。
りえさんは未久ちゃんが帰ってきたところに「かぼちゃのポタージュ」を出します。
彼女はそれを見ると一口も飲まずに出ていってしまいます。
大人が良かれと思っていても子供は何かを思っているんだなぁって両方共が気の毒に思いましたね。
「かぼちゃのポタージュ」は未久ちゃんにとってはママの味だった。
しかし、ママは未久ちゃんを置いて家を出ていってしまったのです。
それを感じながらもパパからも何も言われずにどうしていいのかわからなかったのです。
ある時、「マーニ」の二人は親子に手紙を出します。
郵便屋さんに出せば住所がなくても届きます。
手紙を受け取った二人は「マーニ」を訪れます。
そこには二人を癒やす食事が。
そして「かぼちゃのポタージュ」も。それを見て出ていく未久ちゃんですが、一人で気持ちの決着をし、パパのもとに戻ります。
二人で泣き始める中、謎のトランクを持っている常連の阿部さんが突然トランクを開けます。
出てきたのはアコーディオン。
アコーディオンを奏でて励まします。
未久ちゃんは泣いているパパに「パパと一緒に泣きたかった」と言います。
二人は焼き立てのパンをシェアし、お互いをわかりあいます。
季節は冬。
さすがに雪深い中、お客様はいないよね・・・というところに有珠駅を下車した老夫婦からの電話でワゴンで迎えに行く。
様子がおかしい老夫婦に温かいものを提供しようと準備する二人。
でも、妻はパンが食べられないという夫の言葉でお米をご近所にもらいに行く水縞くん。
それでも二人の様子がおかしいから目を離さないようにとりえさんにお願いする。
料理をしているりえさん。
ドアが開いたことに気づく。
老夫婦が外に出ようとしている。
止めようとするが「月が見たい」と聞いてくれない。
そこに水縞くんが帰宅し、家の中からも月が見えるからと店内に戻す。
そしてご飯・スープを提供したところでパンが焼きあがる。
奥さんはその香りにつられて焼き立てのパンを食べる。
パンが食べられないと思っていた夫は驚く。美味しい美味しいと食べる妻を見て、泣く夫。
水縞くんは「しばらくこちらで過ごしたら」と提案する。
連絡したからなんだろう。雪の中を近所の人がいろんなものを持って「マーニ」に訪れる。
雪の中なんだけど、すごく暖かい雰囲気。
そして乾杯をする面々。
二人は生きる活力を得てまた戻ることになる。
そして春。
二人はお世話になった人にパンを送る準備をしている。
郵便屋さんの阿部さんのバイクに乗せてパンが届けられるのいいなぁ〜。
そして水縞くんにもやっと欲しいものが手に入ることに。
ある時、外出先から戻ったりえさんが水縞くんに「来年のお客様の予約が入った」と伝える。
「気が早いなぁ〜」と言う水縞くんにりえさんは自分のお腹を指差す。
それに気づいた水縞くんの喜びが爆発する。
二人の関係性が夫婦って感じよりはパートナーって感じだったから最後は意外な感じだった。
でも、水縞くんが最大限にりえさんを尊重し、彼女のために脱サラし、月浦の地にパンカフェを開く決心をしたわけで。
うーん、お互いにお互いが必要なんだろうけど。
4つの季節で物語られている人間ストーリーなんだけど、ほんとほっこりする。
しかも最後のエンディングテーマが
矢野顕子 with 忌野清志郎「ひとつだけ」
久しぶりにこの二人の歌声を聴いた。
ほっこりがもっとほっこりする。
厳しい環境だからこその優しさとかってやっぱりあるのかな。