【プーと大人になった僕】感想。字幕版が観たかった・・・

予告のイメージが残ってしまっていて

劇場予告は字幕だった。

公園でプーとクリストファー・ロビンが再会するシーン。字幕版と吹き替えはちょっとニュアンスが違っていて・・・

堺雅人、悪くないけど、声優さんの方が良かったのではと思ってしまった。

ターゲットの年齢は?

私は大人向けのファンタジー映画なんだと思っていたから、幼稚園くらいの子供が居ることにちょっと違和感を感じてしまった。

子供向けではない気がするんだよね。

まぁ1/3くらいは森になってたから楽しめたかしら?

「くまのプーさん」

ぬいぐるみのプーさんは今も人気だけど、ちゃんとしたストーリーはまるで知らない。

今年の2月に上映していた「ピータラビット」と同様、童話の実写映画化。

ピータラビットもイギリスの物語だった。プーさんもイギリス。そうだったんだ。

ディズニーキャラクターだったことを改めて認識するけど、原作に近いぬいぐるみで良かったかもしれない。

だから、ディズニーキャラクターが好きな人にはがっかりするかもしれないわけで。

プーもアニメのように可愛い感じではない。ティガー、イーヨー、ピグレットも。

原作の挿絵のままって感じだね。

物語はクリストファー・ロビンが寄宿舎に入る前の場面からスタートする。

100エーカーの森。なかなか見られないような景色だといつも思う。

北海道にありそうだけど、あんな何もない手付かずの森ってない気がするから。

ぬいぐるみをまた違和感なく動かし、言葉を交わす。

そしてクリストファー・ロビンは寄宿舎に入る。小学校なのか?中学校なのか?親元を離れて生活するのが普通なのか?親離れ、子離れを強制的にするシステムなのか?

小学生ではないのか?

100エーカーの森を離れるときに言った言葉

「君たちのことは絶対に忘れない」

でも、クリストファー・ロビンはその後、結婚し、第二次世界大戦に出兵し子供が産まれ、仕事に追われる中で、プーのことを思い出すことはなくなっていった。

富裕層向けの旅行かばんの製造会社。戦後で業績は伸びない。主任としてリストラ、経費削減を迫られるクリストファー・ロビンは家庭を省みることの出来ない生活になっていく。

娘のマデリンは寂しくてしょうがないが、娘を気づかえる余裕もない。そして自分がそうだったように、娘も寄宿舎へ入れようとしていた。

父親に甘えたいのに甘えさせてもらえないばかりか一人遠くへ行かなければならない状況のマデリン。母親のイブリンもクリストファーに問う。「なぜ寄宿舎へ入れなければならないのか。」

クリストファーは将来のためだと言う。将来、いい仕事に就くために必要なんだと。

それが「幸せ」なんだと。

「あなたは今、幸せ?」と聞きかえすイブリン。仕事に追われ家族との時間もない状況が幸せと言えるのだろうか?

戦後のロンドンと20年前くらいの日本が同じ感じ?

20年くらい前の日本もワーカーホリックで家庭を省みない父親が増加し、あげくはリストラされて。

週末に家族と100エーカーの森のコテージで過ごす予定だったが、仕事のためにキャンセルした。

イブリンとマデリンの二人だけで行くことに。その前にマデリンがクリストファーの子供の頃の宝箱を見つけて開ける。

そこには森でもらった「とんぐり」がある。が、それに心を動かされる余裕もない。

マデリンが本を読んでほしいと言うと忙しいが、応えようと努力するが読み出した本が経済学?的な本。

娘の気持ちが全然伝わらないままだ。

マデリンはクリストファーが幼い頃に書いたプーの絵を見つけて、メモと一緒に残す。

そこにはハチミツを置いて。

慌ただしく出かけるクリストファーはハチミツを倒したことに気づかない。

が、何かのスイッチが入ったのか、100エーカーの森でプーが起きる。

そして部屋の中でハチミツを探すが見つからない。仲間の家に行くが仲間の姿もない。

困ったプーはクリストファーに助けを求めようとすると、クリストファーの家の前の公園に出てきた。

ベンチで寝ていると困り果てたクリストファーがやってきてため息をつく。

それに気づいたプーは声をかける。「クリストファー・ロビン?」

突然プーが現れて驚くクリストファー。

クリストファーの妄想の中、空想の中のものだと思っていたクリストファーは驚く。

が、森に帰れなくなったプーを森へと連れていくことに。

忙しい。

頭の中にあるのは仕事のことだけで、電車の中でも仕事をしているクリストファーに、プーはマイペースに見えたものを言うゲームをしている。

それが雑音でしかないクリストファーは静かにするようにと催促する。

クリストファーの中には小さい頃の優しさはきちんと残っていて、ただ上手く立ち回れない大人になってしまったってことなんだろうな。

プーが風船が欲しいと言えば風船を買い与え、他の子に盗られそうになったら、「大人から奪い取るなんて」とおかしなことを言う。

森のコテージには妻と子供がいるが、見つからないように森へと行く。

そこは霧に覆われていた。

きっと100エーカーの森はクリストファーの脳内ってことなんだろうな。

クリストファーが元気だと青空が広がり、不安やストレスがあると霧がたちこめる。

そんなところ。

クリストファーは森でもマイペースなプーにペースを崩されることを良しとしない。

それに怒ってしまうクリストファー。プーは消えてしまう。

クリストファーは他の仲間を探し始める。

仲間たちは大人になったクリストファーをなかなか認識しない。が、イーヨーの助けを借りてやっとわかってもらえる。

わかってもらおうとする行動でクリストファーの中に子供だった頃の陽気さが戻る。

そして、仲間と一緒にプーが居る場所へ行き、そこで一晩過ごしてしまう。

我に返って起きるクリストファーは大急ぎでロンドンへ戻る。

「それは風船よりも大切なことなの?」

子供の頃に大切だったものも大人になると次第に形を変えてしまう。

クリストファーにとって何が大切なものになっていたのだろう?

クリストファーが居なくなってから、ティーガーがイーヨーに何かを着せている。

クリストファーのバッグに入っていた書類だ。

それは風船よりも大切なものだとプーは言われていたから、ロンドンに届けることに。

マデリンも合流し、ロンドンへ。

ロンドンでは既に会議が始まっていた。

書類を出す段階で書類がないことに気づき慌てるクリストファー。

そこにマデリンが居ないことを告げに来たイブリンの姿。会議から抜け出しマデリンを探すクリストファー。

無事に見つかったが、書類は吹き飛んでしまっていた。

そこでクリストファーは大切なことにやっと気づく。

一番大切なものは家族や仲間だということ。

そして会議に戻りリストラのことではなく、もっと大切なことを言い出す。

富裕層向けだった旅行かばんを一般ユーザー向けにすることだった。そして会社は有給休暇を与え一般社員に旅行させれば需要が増えると。

社長の息子は「そんなことをしたらキレイな海が台無しになる」とお門違いな反論を言い出すが、社長は自分の息子こそが負の元凶だと言うことに気づく。

大切なことに気づいたクリストファーはそのままみんなで100エーカーの森へ行く。

そしてマデリンを寄宿舎へ入れることを止める。

子供は嫌でも20年もすれば自立する。そのちょっとの期間、しかも一番かわいい期間くらい一緒にいればいいのにと私は思ってしまうのだけど。

って、まぁ大人になるといろいろ考えることの多い内容だけど子供・・・大丈夫か?な感じ。

SFXの技術が年ごとに向上していることもすごいなぁって思ってしまうのだけど。