【ハナレイ・ベイ】感想。吉田羊が追い詰められ戦った作品とは

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Not For Saleですが・・・

はっきり言えば、いらないな。これ。。。

内容は吉田羊が女優引退まで考えるほど追い詰められたという。

確かに・・・

吉田羊の一人舞台だからね。でも、素晴らしかったと思います。

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母として

最近の吉田羊は母親役が増えてきている。年齢的にはそんな年齢だしね。

村上春樹さんの短編集が元になっている作品。

吉田羊以外はみんな俳優じゃない。あ、村上虹郎は俳優か。それでもまだ卵だ。

なんと栗原類が吉田羊の夫役で出ている。しかもヤク中の役。

なんかすごい違和感がなかった。

ある意味すごい。

吉田羊演じるサチはシングルマザーで佐野玲於演じる息子タカシを育てていた。

仲の良い親子ではない。

タカシはハナレイ・ベイでサーフィンを楽しんでいた。

その最中、サメに右膝したを食い千切られ死んでしまう。

はっきり言えば、タカシは最初の10分も出てないかもしれない。

その後に回顧シーンで出てくるけど、まぁそこまで印象に残らない。

しかもサーフィンシーンから始まるけど、ボードの上で寝ているシーンで終わってしまう。

ハワイ・カウアイ島。

静かなキレイな海。

そんなところにもサメは来る。

遺体確認後、警察にカウアイ島は自然そのものなのだと言われる。

だから、カウアイ島を憎まないでくれと。

息子の死をどう受け止めていたのか、地元の人はフォローをする。

そして「息子さんの手形をとりませんか?」と言う。サチは「No」と言うが、結局は押し切られてしまう。

その手形は預かっておくからと。

サチは毎年同じ時期にカウアイ島を訪れていた。

日本人的だと思う。

死者を弔うということはその人の最後の場所でという気持ちになる。

そして10年後に、若者サーファー2人と知り合う。

大学生の彼らにタカシの影を重ねていたのか?

村上虹郎演じる高橋と佐藤魁演じる三宅。佐藤魁って人はプロサーファーなんだね。めちゃめちゃサーフィンは上手い。が、演技は大根。

英語がわからない日本人ってことでとりあえず・・・OK?的な感じ。

村上虹郎はサーフィン出来ていたのか?それなりにうまかった。

そして英語も。

吉田羊もだけど、ほとんどが英会話。

かなりキレイな発音だと思う。

ネイティブと違うから私でも聞き取れるくらいの感じで。

二人はサチのことを「おばさん」と呼び、仲良くなるが、サチは息子のことをはっきりとは言わない。

現地の人はサチが毎年来ていることを知っていて元海兵隊員のアメリカ人がサチに絡んでくる。

店のオーナーが仲裁し、終わったように見えたが、お店を出た高橋と三宅に再び暴言を浴びせる。英語が実は話せる高橋はおばさんを侮辱したことに対して「ファック!」とやってボコボコにされる。

警察からの電話で二人の元へ。

サチは「男ってバカよ」と言うが、高橋は「おばさんは何もわかってない」と言う。

二人が帰国する際に、サチに言う。海から片足の日本人サーファーが居ると。

それからサチは来る日も来る日も海岸を歩き、片足のサーファーの姿を追う。

そして気づく。

自分がいかに息子のことを愛していたかを。

そして手形を受け取りに行く。

手形に自分の手を合わせて「あなたに会いたい」と。

心の葛藤をどう表現させるのかきっと大変だったと思う。

クールな母親役。

息子は親の苦労を知らずに勝手なことばかり言っていて「嫌い」という感情になっていた。

それでも愛していたのだと。

難しいね。

子育てって。

シングルマザーで夫の遺産でピアノバーをはじめたとしてもそれを維持して子供を育てることがどんだけ大変か子供はわからない。

19歳にもなってと思ってしまうが、それもきっと親の責任なんだろう。

感動するとかしないとかはない。

女優吉田羊の魂の演技なんじゃないかと思う。

吉田羊の次回作は今度は子供を虐待する母親役でしょ?

とりあえず期待する。

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