【映画 七つの会議】感想。サラリーマンだけど、萬斎さんは萬斎さん

現実の社会で今もきっと起こっていること

「七つの会議」原作を読んでなく、そしてテレビドラマ化されたことも知らなかった。

それでも近年、やっと表に出てくるようになった数々の不正行為。

それが起こる闇の構造がわかる。どこでもきっとあることなんだろうって。

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何が悪なのか

営業マンは「売る」ことが仕事でそこにはノルマがある。

そしてそのノルマが達成すればまた次のノルマが積み上がる。

それを獲得するために何が犠牲になる?

自分の時間だったり、家族との時間だったり、そして無理やり買わせてしまうこともある。

断れない人。

「7つの会議」の劇場予告はまず香川照之演じる北川営業部長の「売って、売って、売りまくれ!」というシーンが印象的だ。

そこに会議中なのに高いびきの野村萬斎演じる八角という社員。

北川営業部長のプレッシャーに耐えながら生きているのが、及川光博演じる原島営業第二課課長。

課の売上はいつも「未達」

なぜかどこの会社でもバリバリの営業マンじゃないタイプが上がる。どこの会社でも七不思議なタイプ。

自分が上がるわけではなくて、周りをうまく使うってことなのか?

ある時、片岡愛之助演じる坂戸営業第一課課長は売上は順調。優秀な営業マンだ。

八角の居るのは営業一課。居眠りをしている姿しか見ていない他の社員にとってはなぜ八角が一課にいるのかわからない。

そんな時、坂戸課長が八角の休暇願いを却下し、暴言を吐く。

「パワハラ」って言葉は通用しないと思われている社内で、なんと「パワハラ」で坂戸課長が左遷された。

原島が一課の課長になる。

一課の事務員の浜本は寿退社を控えていた。そんな彼女は無人のドーナツ販売を社内に導入しようとしていた。

しかし、経理は営業課には厳しく、営業課の彼女の提案は認めてもらえない。

しかし無人のドーナツ販売は盛況だ。

経理は営業課を陥れようと書類を探し、八角の接待の伝票を不審に思う。

経理が勝村政信と藤森慎吾って・・・居そうだわ。

ねちっこいというか。

藤森慎吾演じる新田はいろいろ探りを入れる。一課の浜本に話を聞くが、彼女の元彼が新田であり、新田のためにドーナツ販売が認めてもらえないことは明白だった。

そしてそんな新田も左遷される。

カスタマー室長の佐野が岡田浩暉。やさぐれてる〜。

佐野も左遷されてしまう。

何が起こってる?

原島と浜本が調べ始める。

八角の接待先だったねじ工場に居たのが音尾琢真と土屋太鳳。なんかTBSの日曜劇場的な雰囲気。

このねじがこの大きな流れの根本にあった。

2年前に突然切られたねじ六。そしてその代わりに入ったトーメイテックの社長が立川談春。やっぱりTBS日曜劇場だよなぁ〜。

そして親会社のゼノックスの社長が北大路欣也、常務取締役が鹿賀丈史、副社長が木下ほうか、出向で東京建電の副社長が世良公則。

もう凄すぎるメンツです。

世良公則さんがカッコいいのです。

あ、東京建電の社長は橋爪功です。

そして工場は前橋。ちょっと懐かしい風景でした。

すごい俳優陣がほんとにすごすぎます。

そして悲しい事実があり、会社の隠蔽体質の本質もあります。

社長は「守る」ことを考えます。そこには「正義」とかはありません。どこまでも自分たちの利益を守ることなのです。

月90万円のコストダウンのために被った責任は2000億以上。

なんと愚かなのでしょうか?

そして信用も失い、背任で逮捕されるわけです。

八角の守りたかったもの。

それは「正義」だったんだと思う。かつて見失っていた「正義」を取り戻すためにぐうたらに見せながら自由に調査を続けて会社に正義を求めた。

でも、正常な形で会社が正義を見せることはない。

一社員がきっと正義を求めて戦っているんだろうなぁ〜。

どのくらいの人が勝ってるんだろう?

いろんな人に見てもらって特に若い人には今正常じゃなくなっている会社に入った時に「正義」を見失わないように知っておいてもらいたい。

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