【映画 ある船頭の話】感想。オダギリジョー初監督作品に興味。

俳優さんが映画監督へ

オダギリジョーが映画監督をされた作品。主演が柄本明。

ベテラン俳優が若手映画監督にすごい影響を与えているのだろうなぁって思った。

脚本もオダギリジョー。彼が伝えたかったことは?

重いけど美しい日本の景色

時代がいつだろう?な感じで観ていて、改めて明治から大正初期の時代。

大きな川の渡しが活躍をしていつつも、少し下流には大きな橋が建設されている。

渡しを利用する人、渡しをする人の日常。

言葉は少ないながらも日々、仕事に従事するトイチの柄本明。

もう何も間違えがない。

トイチに唯一寄せてきているのが、押し付けがましい感じがある源三役の村上虹郎。

しばらくは、トイチと源三の話し。

舟を利用する客には様々な豪華俳優陣。

建築関係の横柄な態度の役のいはら伊原剛志。

馴染みの客が浅野忠信だったのは気づかなかった。あまりにも顎髭が濃すぎだ。

笹野高史さん、草笛光子さん、細野晴臣さんには驚いた。息子役がながせ永瀬正敏さん。そして町医者が橋爪功さん。

ちょっとしか出てないけど、蒼井優も登場していた。

それぞれがほんとちょっとの役。深い関わりになるのが永瀬正敏演じる仁平くらいで。後半は橋爪功さん演じる医者とも関わることになっていくが、基本的にはたまに利用するだけの関係だった。

そこに川で流れてきた少女を助ける。

川島鈴遥

今、17歳。

オーディションで選ばれた少女役。

孤独のトイチに関わる人物が加わった。

何も喋らないでずっとトイチの仕事を見ている少女。

トイチは強くは聞こうとしない。

少女はどこから来たのだろう?

舟の客の話が気になるトイチは源三に頼んで調べさせたが、結局はわからないまま。

トイチは客の話しにいちいち感情を出すことはないが、建築関係の人間はあからさまにトイチを馬鹿にしてきた。

普通に利用する客も結局は同じだ。「橋ができたら便利になる」

トイチの仕事で川が渡れていることも忘れて平気で言う。

ひとつひとつが棘のようになっているのに。

トイチのドロドロの感情が具現化された人物が登場する。

いろんな感情を持ちながらもトイチは平静を装って生活をする。

ある嵐の晩、仁平にマタギの父が亡くなったことを聞かされ、弔いをする。

そこから何かが変わっていったのか。

橋が出来、人々の生活が変わった。

源三がいきなり商人としてトイチに関わるようになっているのか?

トイチがいない間に少女を脅し始める。

が、悲劇が起こるだけだった。

トイチは少女と二人、舟に乗ってこの地を離れる。

日本にまだこんな風景が残っているんだということを知る。

興行目当ての作品じゃない作品はなんかこんな作品が多いイメージ。

ほんの100年前の話し。

川島鈴遥の話。日焼けした顔にきれいな瞳が夏目雅子さんの最初の頃のようなイメージ。清潔感と1本筋が通った感じのイメージ。

今後、どんな女優さんになるのかとても興味がある。