【映画 マチネの終わりに】感想。久々に大人のラブストーリー

いい雰囲気の二人

この世代のラブストーリーでキュンとするのはこの二人くらいだろうか。

年齢を感じさせない透明感を残した二人。

パリ、ニューヨークという場面がまたとてもいい感じ。

第三者の人間とは

福山雅治演じる蒔野聡史と石田ゆり子演じる小峰洋子。

一瞬で惹かれ合う二人ではあるが、それを瞬時に感じ取るのはマネージャーである桜井ユキ演じる三谷早苗。

出会うきっかけを与えるのはレコード会社の板谷由夏演じる是永慶子。

ギターの師匠の古谷一行演じる祖父江。これがまたいい。そして洋子の母が風吹ジュン。

まず、福山雅治自身が演奏しているというクラシックギターのライブから始まる。

福山雅治の最初の頃のイメージはギターを弾きながら歌うって言うのはあったけど、やっぱりクラッシックギターとなるとまた別物なのか?

スターらしく、代役を要請していたとのことだが、最終的にはご本人が弾いたのだよね?

昨今、まるで経験のない役者がヴァイオリンをひかされたり、ピアニストをさせられる時代(あ、代役か)、一応ギタリストなんだからと思うけど、やっぱり違うものなのかな?

それでも、福山雅治ファンにはたまらないはず。

手がキレイなのだよ。

お顔も50になったとは思えないくらい手入れをされている。アラフィフの「スター」を維持しているといった感じだね。

石田ゆり子もと言いたいけど、今回の役柄は彼女にしてみたら、かなりハードな感じなタイプじゃないかな。

海外のジャーナリスト。しかもパリのテロの取材に行き、そのターゲットの会社に勤めているという設定。

自然に、眉間にシワが寄ったり、メイクも薄い感じで疲労感を感じる仕様だから、「美魔女」的な要素はなし。

それでも独身女性ということでやっぱり年齢を感じさせない雰囲気はあるなと。

1回しか会ってない女性を気にする蒔野はパリの洋子に気遣うメールを送る。

それでも、普通の「心配」ではと思ったのか、彼女の義父の映画の内容について送ることで、落ち着いたタイミングで連絡をもらえる。

今の時代、モニターごしに顔を見ながら話せるってことで距離は縮まりやすいのか?

テロで荒れるパリ。そこでジャーナリストで戦う彼女は心が凹んでいたが、蒔野の言葉、CDで救われる。

蒔野は蒔野で自分のギタリストとしての仕事に行き詰まりを感じている。それでも、レコーディングをしただけのCDで救われたと言われることに違和感を感じたのか?

婚約指輪を見た蒔野は再度パリを訪れ、「君が死んだら僕も死ぬ」と告げる。「私、結婚するのよ」と言われても「だから来た」と。

拒むのなら会わない。二人はお互いに惹かれている。

蒔野はコンサートで突然弾けなくなる。

そのコンサートに誘われた洋子は行けなかったが、同僚の一大事に蒔野を呼ぶ。

そこで二人はやっと気持ちを繋げる。

日本で会う約束をした二人だったが、運命はそう簡単に二人を幸せにはしてくれない。

バスターミナルで待ち合わせをした二人を様々な要素が加わり、第三者によって引き裂かれる。

マネージャーとマネージメントされる人との関係。

マネージャーという職業はマネージメントする人をサポートすることが仕事。輝かせるのが仕事であるが、そこに依存してしまうのはどうなんだろう?

三谷は蒔野依存タイプのマネージャーであり、蒔野が洋子に心を奪われていることに女性としても嫉妬をしたのか?

二人は出会えないまま結局、近場の相手と結婚、子供まで作る。

え?そんな簡単に諦めちゃうの?

4年。演奏から身を引いていた蒔野が復活するタイミングで三谷は自分の過ちを告白する。

離婚をしようとしている洋子。

それを言われたところで、どうしようもない。

そしてそれをメールで知る蒔野も。

蒔野も結局マネージャーとして支えてくれた三谷と何事もなかったように生活を続ける。

自分が巻いた種で二人の幸せを奪った女性は幸せだったのだろうか?

それでも自責の念にかられたこと、謝罪して開放されたかったのではないか?

子供が出来たことで、蒔野に執着しなくてもいいという判断か?

蒔野の復帰コンサートは成功。

翌日、二人はやっと再会するってところで終わり。

まぁ長かったけど、ハッピーだと思えるエンドで良かった。

この年代で代わりだと誰だろう?って思うくらい、この二人で良かったと思う。