ブラック企業は誰が作ったのだろう?を年始早々に書く

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ブラック企業は誰が作ったのだろう

年末になって電通の社長が辞任するというニュースが流れた。 女性社員が過労により自殺したことに対する引責辞任。1年という時間の中で、社長さん自身、何かをしていたのだろうか?

そもそもブラックは誰が決める?

今回のケースはマスコミが取り上げる対象は1部上場企業などなどだと思います。でも、仕事のやり方ってその会社それぞれじゃないのかなと思うのです。

特に大手になればすごい競争率で就職活動に勝った勝ち組が入る場所です。だから頑張らなきゃはあるかもしれませんが、それは大手に限ったことではないのではないだろうかと思うのです。

もし、私が会社を興そうとした場合、軌道に乗るまで寝る間も惜しんで仕事をするでしょう。休みなんてないかもしれません。でも、それは「ブラック」ではなく、「当たり前」なんですよね。

その勤務体系が”従業員の意に反しているか”ということ
by ブラック企業の定義と9つの特徴 - 履歴書Do

おっと、ググったら同じような記事があった。

そう、自分がそこに居たいかどうかってだけじゃないかってことなんですよね。

自分も数多くの会社を見てきました。派遣という形態でも、変な話、すごい残業を強いられるところなんてザラにありました。

仕事は腐るほどある

今でも覚えてます。ベンチャー企業が少し大きくなったくらいの時期、規模の会社。入社面接で派遣なのに入社試験をさせられていきなりASPで名簿を作らされました。まぁ基本ですね。登録、検索、削除が出来るもの。

それを1時間程度で作りました。

派遣会社の人曰く、「初めて動く状態のものを見た」だそうです。まぁ環境とかもあるし、DBをどれにするとかって説明もない、ただパソコンを与えられた状態ですからね。普通そんな感じです。

自分はまず、検索から。

誰もつけずにパソコンを与えるってことは見られても大丈夫ってことなのでしょうってことでMDBファイルを検索して、それを使っているファイルを検索。これでDB接続はコピれます。

ASPはそんなに難しい設定はないし、IISの設定も簡単ですからね。そんな感じで合格したのが良かったのか・・・

業務内容としては営業系SEの方の指示に従って社内システムのカスタマイズ。営業系SEの方はカスタマイズの枠を超えた無理難題を言ってくるわけで、別のシステム系では、カスタマイズはここまでとか言われて、板挟みになるわけです。

それでも、仕事自体は嫌いではないので土日もなく作業をしてました。

営業系SEの方の仕事がない時には社内システムの修正作業ですが、それはその専門の社員の方の指示で行います。この方は定時に退社されてました。

私は指示された作業がなくなったので22時に退社すると社長にタイムカードに印をいただきに行きました。その時に言われたセリフが

「仕事は腐るほどある」

でした。

私としては、それでも私の与えられたものは終わってるわけで、じゃあ、そちらの会社の命令系統を変えればいいでしょ?くらいの心持ち(口には出してません。多分)でした。

22時にも快く帰してはもらえない状況は「ブラック」と言われるのかもしれません。

じゃあ、この会社、どうなのかと言うと徹夜していると3時近くなると各自が寝袋で寝始めます。社長も自席の前に寝袋を引いて寝始めます。(こっちは寝られないけどね。徹夜するくらいだから)

それが当たり前の会社でした。

じゃあ、社員は不満にならないのか?って話ですが、会社が住処と思うようになってくるようです。まぁ仕事が好きだったり、そこでしか自分の存在を感じられなかったりするんですよね。

でも、そんな生活に矛盾を感じれば転職すればいいのです。そこに居心地の良さを感じている人が居ることも事実なんですから。

居心地のいい人たち

私は別にその長時間仕事に嫌気がさしたわけではなかったのでブラック体質に拒絶をしたわけではなかったのだと思います。ただ、最初に書いた営業SEと社内カスタマイズの限界を私に押し付けてくる体質にブチンと切れました。「そんなの社員同士で決めてよ」ってところです。

入社して1年目は人間関係、仕事に対しては不安しかない。そんな状態で周りの人はなかなか帰らない。そうすると自分も帰れないとしてしまう人、案外居ますよね。

空気を読みすぎるというか、いい子だったんだろうなって思います。でも、会社は別にいい子を求めているわけじゃないよ。

会社に居心地を求めてる人は真面目に見える人って多くないです。見た目、適当です。(あくまでも私の今までの感触です)自分本位です。自分が仕事をするためにどうしたいかしか考えてません。基本的には他人なんて関係ない人が自分の居心地の良さを求めているだけです。

それが、自分の仕事したい時間が遅いだけです。

真面目な人は朝からきちんと仕事をして居ます。でも、居心地を求める人は「遅くまでしてたんだから」とお昼くらいまで頭は動いてません。居るだけでもいいのかもしれないけど、仕事をしているフリが上手いだけです。

電通なんて大きな会社ですから、既に社長がどうこうなんかでどうにかなる会社ではありません。あくまでも自分たちで作ってきたカラーに染まった人がどんどんそれを濃くしてしまっただけじゃないのかと思うのです。

ベンチャー企業で自分たちで努力して寝る間も惜しんで大きくしてきた。それを次の世代にも求めることは間違えなんだろうか?とも思うのです。

自殺をした人を悪く言うつもりはありません。でも、自殺して何を訴えたかったのだろう?彼女の親は会社に対して全責任を追求しているけど、娘に「逃げること」「鈍感力」を与えてあげなかった、教えてこなかったことはどこに言ってしまってるのだろう?

「逃げるは恥だが役に立つ」

現代の人には必要な要素じゃないのかなと思います。ゆとり教育というわけのわからない施策が根底にある年代を高度成長期のベビーブームの荒波?最後世代がメインの企業に放り込むわけです。

私はバブルのど真ん中での就職でしたが、大学へ行った同級生は就職氷河期でした。今の人達と私達の頃と何が違うのだろう?と思います。ここ数年は就職率も向上し、内定をもらえる人ともらえない人に二分されているように思います。また、なぜか大手志望が増えてる?感じは昔からなのでしょうか。

自分のしたいことが決まってる人はいいですが、そうじゃないのなら、多少の妥協は必要です。妥協することは悪いことではないはずです。背伸びしすぎるとどこかで挫折します。挫折慣れしてない世代が挫折すると立ち直れないのかもしれません。

私は少し背伸びするくらいのところを目指してきました。それが失敗だとは思いません。どんな会社でも継続しているというすごい要素があるわけです。そこには多くの人が礎になって支えています。それを思うとどんな会社でもいいなと思うのです。

ただ、自分がそれを本当に出来るかどうかは別の話。

コミュニケーション能力が高そうに見える私ですが、本当はコツコツ、パソコンと向き合う方が落ち着きます。でも、自分、営業も出来るんじゃない!?とかって違う分野に手を出すと身体が拒絶します。そうすると相手先にも迷惑をかけてしまうので、なるべく早く自分を知ることが大切です。

ブラック企業は結局誰が作った?

働き続けられる人は、ブラックだとは思ってないんです。ブラックだと思うのは自分のテリトリーじゃない分野に入ったことに気づかずに頑張ろうとしている人なんだと思います。しかも逃げ方も知らない。

今、居心地の良いブラック企業を作ってきた電通の人たちはどうしているのだろう?ってそれを思ってしまいます。住処としてきた人たちが居たはずで、その人達の仕事の時間が夜だったというだけで。

ブラック企業は自由度が高すぎるということかもしれない。就業時間はあっても仕事が好きで時間よりもやりがいを求める人が残ってしまったということで。