せっかく早く公開になっていたけど
『ムーンライト』の上映、アカデミー賞受賞の影響で公開日が前倒しになり、公開する劇場が増えたものの、自分は「ユナイテッドシネマ」の会員でそこではやらない。
どこに行く?からだとすぐには行けない。
初めてのイオンシネマ
調べたら車で30分くらいのイオンシネマのレイトショーに行けそうってことで先週の金曜日に行こうと思っていながら仕事で断念した。
公開から2週間か。なかなかこういう作品は日本人受けしないのかしら?
レイトショー、自分含めて5人だった。自分以外全部男性。
なぜこの作品がアカデミー賞作品賞だったのか。
アメリカ国民が大統領選の失敗を二度としないと表明したようなそんな感じなのかもしれない。
撮り方は斬新さを感じる。
ストーリーも日本では撮れないような感じがする。
リトル
最初のシーンはイジメから逃げるシャロン。
助けを求めた先は母親ではない麻薬の売人ファン。ファンとテレサに救われる。
母親は薬漬けになって育児放棄をしながらも子供を抑えつける。シャロンも気付き始める。
シャロンは内気で小さいことでイジメの標的になる。そんなシャロンにケヴィンは寄り添う。
いきなり自分は「ゲイ」かもという流れになる。それは字幕でわかることで表現がわからない。字幕がちょっと違和感を感じたんだけどね。英語がわかるわけではないけど、ニュアンスがちょっと違う感じ。
親友ケヴィンは男友達なのだろうか?
幼少期はファンとテレサに救われる。
が、母親がファンからクスリを買っていることを知る。
幼少期が終わる。
シャロン
一番感情が揺れ動くティーンエイジャー。更に内気な青年へと成長する。
ファンは亡くなってしまっているようだ。理由は書かれていない。
それでもテレサは変わらずシャロンの味方である。育児放棄の母親は変わらずで自分都合でシャロンを家から追い出す。
その頃にはテレサの存在を母親も知っていて、いいように使っている。
お金を子供からとりあげる。
薬物中毒の母親の凶器がすごい描かれている。それでも子供は大切なのか?
言葉で子供を縛り続ける。子供もそんな母親を見捨てられない。
そんな中、長年の思いを親友ケヴィンへ伝えることが出来る。受け入れてもらえた。
でも
イジメの連鎖は止まらない。そんなケヴィンがシャロンを暴行することになってしまう。
想い人からの仕打ち。ケヴィンの弱さ。
シャロンはとうとう感情が爆発し、張本人に対して報復を行い、少年院へ。
ティーンエイジャーが終わる。
ブラック
大人になったシャロンは身体も大きな麻薬の売人になっていた。
結局、負の連鎖、地域性などを断ち切ることは出来なかった。
少年院へ行ったことも拍車をかけたのだろう。
母親は施設に入っている。
それでも一人の寂しさを告げるように真夜中に電話をしてくる。
そんな中、思いがけない相手からの電話。
ケヴィンがテレサから聞いたと電話をかけてくる。
唯一無二の相手からの電話。
シャロンはずっと忘れられない相手としてケヴィンを思い続けていた。
そんな思いが月の光とともに描かれていた。
映像美というものについてはあると思うけど、去年だったら?来年だったら?作品賞になっていただろうか?
残念だけど政治的な思惑が渦巻いているように思える。
日本人には理解出来るのだろうか?
日本人にあの母親のような役ができるのだろうか?
幼少期を見ていた時、ふと思ったのは柳楽優弥だった。
「誰も知らない」
これも母親のネグレストが題材だった。
兄弟との関わりしかないけど、それでも発信できない、もどかしさ。
目で語ろうとする部分。
重い題材を作品賞にしたアメリカはある意味すごい。