【映画 22年目の告白−私が殺人犯です-】ネタバレ、予告で受けていたイメージが残り30分でわからなくなる

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二人の関係性が変わってくる

22年。

この数字は日本でも地域によって捉え方が違うのかもしれない。映画の最初はそんな映像から始まる。

私は関東圏在住だから22年という数字を22年前として考えることはなかった。

そう、22年前の日本は震災が起こり、地下鉄サリン事件があった。

公式サイトって見ますか?

私はあまり公式サイトも出演者も気にしないで予告が良かったからとかってくらいで観に行く。

主演はわかってるわけで。

この1週間は藤原竜也がいろんな番組に出ていた。その時の言葉の意味は実は最後の最後のことを言っていることがわかる。

犯人 VS 刑事

という間柄だと思って観ていても藤原竜也が言っていたことは当てはまるが、本当の意味は違っていたと思う。

内容に入る。

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映画は22年前の日本のニュースから始まる。

ざらついた映像。

1995年 1月 阪神・淡路大震災があった。 3月にはサリン事件が起こるわけだが、この物語の連続絞殺事件はその後の3月から始まる。

今の日本は殺人事件の時効は撤廃となっている。ニュースで聞いた記憶はあるがはっきりとした日時は知らない。

15年で時効となりその7年後、突然犯人と名乗る藤原竜也演じる曽根崎雅人が突然マスコミに前に現れて書籍の発表会見を行う。

日本の警察を愚弄し、マスコミを批判する。

しかし、今の日本にある異常も描かれてる。そんな殺人犯を英雄扱いする国民性を描いている。

これはリアルだろうなぁ。今の日本ってそんな国だよね。何が正しいとかって感覚がなく、自分と無関係ならその人物がカッコよければファンになる。

マスコミが煽り立てる。

伊藤英明演じる牧村航は刑事でありながらいろんな意味の被害者遺族であった。

まだ若かりし頃の牧村刑事は犯人を追い詰める。

しかし、拳銃を肩に発泡するも結局は取り逃がしてしまう。

そのことが犯人のターゲットとされてしまう。

自宅に戻るとそこにいろんな仕掛けがあり、結局は上司の平田満演じる滝刑事が殺されてしまう。

そんな中、犯人にたどりつけずに時効が成立してしまう。

22年経ち、曽根崎はマスコミを引きつける行動を派手に取り始める。

被害者遺族の一人、岩松了演じる山縣明寛に謝りに行く。そこで牧村刑事を煽り立てる。

出版社の編集者役の女の子も大変だっただろうなぁ。って、誰?なんだけど。

曽根崎はテレビ出演をしたがる。そこにジャーナリスト仲村トオル演じる仙堂俊雄が自分の番組に呼ぼうと言い出す。

ここで物語の肝の部分が報道という形で掘り下げられる。

仙道は戦場ジャーナリストを経てニュースキャスターになっていた。戦場から戻ってきてからこの連続絞殺事件を追って今の自分があると思っている。

仙道には密着取材がついている。これがちょっとしたキーポイントとなってくる。

その他にも被害者遺族として夏帆演じる岸美晴を牧村刑事が面倒を見ている感じになっている。

また岩城滉一演じるヤクザの橘大祐が最初誰だかわからなかったわ。寺島進かと思ってしまった。ってくらいのヤクザぶりでした。

最初っから出てきていろんな場面で登場するチンピラを早乙女太一がやってるんだよね。最後にわかることは彼も被害者遺族だということ。

結局、彼が最後に復讐を果たして終わるのだけど。

テレビの生番組、仙道はこの本には大切な部分がないと言う。

真犯人を名乗る人間のSNSには牧村刑事の妹が映っていた。牧村刑事には妹が居た。

本には妹のことが何も書かれていない。

牧村刑事の妹は神戸に住んでいたものの震災にあい、恋人と一緒に兄の牧村刑事の家で同居生活をしていた。その後、婚約をする。

そんな妹が最後の事件以降行方不明になっていた。

曽根崎は「自分が犯人だ」を繰り返すが、そんな中、真犯人を名乗る投稿がSNSにあがる。

そこで仙道は改めて曽根崎と牧村、真犯人を招集する。

曽根崎は真犯人と名乗る男に襲いかかり、マスクを剥がそうとする。が、その犯人もお金で雇われていただけだった。

真犯人を名乗る人間も別人だった。

曽根崎も「自分は犯人ではない」と告白し、ではこの本は誰が書いたのかということになる。

そこで牧村刑事が「自分が書いた」ことを告白する。

この辺からちょっと鳥肌がたってくる。

では、曽根崎は誰なんだ?

時効成立の日、野村周平演じる小野寺拓巳は婚約者の兄である牧村と絆が出来ているように感じた矢先その前でビルの屋上から飛び降りる。

だから、「自殺」したものと思っていたがそれは間違えであった。

拓巳は命を取りとめてしまう。そんな拓巳が「別人になって復讐する」と言い出し、同じ被害者遺族の滝幸宏医師に整形手術をして「曽根崎雅人」になることに成功する。

結局は真犯人をおびき出すための被害者遺族の連結で起きていたことだった。

真犯人に辿り着けなかったわけだが、拓巳も牧村も別々に事件の真相に迫っていた。

拓巳は仙道の別荘で密着取材を受ける仙道を待っていた。

そこには仙道が犯人であるという証拠が揃っていた。

密着取材にも関わらず、仙道は自分が襲われているところ、殺されかけているところを全て撮るようにというが、取材班は逃げる。そこに牧村がやっと登場。

拓巳を殺人犯にしないで済んだけどさぁ〜。別に拳銃で威嚇しなくても良かったんじゃない?な違和感のあったシーンだな。

私自身、最初の生放送の場面くらいからジャーナリストも怪しい?って思ってたから犯人ってわかってそうだよねって感じだった。

その後、心身膠着で留置鑑定ってことだったのか?そこにチンピラ戸田丈がまたしても入り込んでとどめを刺すってところで完。

見応えのある2時間だったわ。

拓巳と牧村の絆がちょっと羨ましくなる。

唯一の身内である妹。その婚約者。

お互いの寂しさを埋めてたということなんだろうか。

それよりも私は牧村以外のターゲットをどう選んだのかを知りたかった。

2012年に上映された韓国映画のリメイクって位置づけでスリラー映画。

スリラー・・・の捉え方の違いか?ミステリーの方が納得するかな。

ってことで、ネタバレ的にはこんな感じ。ここまで読んで観に行くと細部が見られていいと思う。

このくらい印象的ではある。

藤原竜也の最初の方の演技はほんと最近の藤原竜也って感じがするわ。

それよりも伊藤英明が最近、こういう男くさい役が増えてきてるけど、22年前の若かった頃の演技があぁこんな爽やか系だったよねってことを思い出させてくれて良かったよ。

あと、途中でかかったシャ乱Qの「シングルベッド」が懐かしかった。

「シングルベッド」

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  • provided courtesy of iTunes

22年。長いのか短いのか。