【TAP THE LAST SHOW】ネタバレ。魂が鳴り響くラストダンス24分に感動する。大スクリーンで音と迫力を体感して欲しい。

TAP

タップダンスを初めて観た

ただ、水谷豊監督作品ってことで興味を持ち、今日の日を楽しみにしていた。

どんな作品なんだ。

タップダンスの世界を大いに楽しめた作品だった。

ただ、エンドロールの後半が「相棒」と丸かぶりなところにクスっとしてしまった・・・

「相棒」が水谷豊さんにとって大切な財産なんだなぁって言うことを感じた。

官房長の岸田一徳さん

他にも様々なシーンで出てくる。

飲んだくれの渡真二郎

「伝説の天才タップダンサー」という肩書のまま1988年。ショーで負傷し、ただの飲んだくれになっている水谷豊演じる渡りのもとに岸部一徳演じる「THE TOPS」のオーナー毛利喜一郎がLAST SHOWを企画することから物語は始まる。

夢物語を最初、渡は取り合わない。

それでもタップダンスに取り憑かれている渡はオーディション会場でタップダンスの音で目覚める。

六平直政さん演じる運転手の吉野完治のオープンカーが都心をロケとは言え走っていた光景は見てみたかったと思ったわ。

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清水夏生演じるMAKOTOはオーディションに遅刻する。渡は遅刻を許さない。

しかし、MAKOTOの本気は通じる。

そんなMAKOTOを支える役が北乃きい演じる森華だ。若い二人はお金がなく困っている。彼女のためにオーデイションに送れたMAKOTOではあったが、彼の実力は渡に必要とされる。

MAKOTOのアルバイト先の社長に片桐竜次さんなんだ。あぁ〜そう言えば。

清水夏生という人は俳優さんなんだろうか?7歳からタップダンスをしていて俳優としても活動しているということなのか?

HAMACHI演じるRYUICHIはホストとして働く中で自意識が高い。そのため、最初はレッスンで番号で呼ばれることに納得しない。しかし、最後にはとてもいい笑顔で踊る。

佐藤瑞季演じるYOKOはよくその体型であの激しい動きが出来るなぁってくらいよく食べるし、笑顔がいい。彼女の笑顔は他の人間にも伝播する。

太田彩乃演じるMIKAは喘息の発作と戦いながら自分にとっても最後のショーだと決意して挑む。彼女をとりまく人間関係が政略結婚相手が「相棒」に多数出ている伊嵜 充則さんだったり。

片桐さんのお名前がエンドロールにあったんだけど、他に思い当たらなかったんだけど。もう一度見直したいわ。

西川大貴演じるJUNが自閉症気味だが、タップダンスの腕はすごい。彼はミュージカル俳優さんなんだろうか?

さな演じる夏木萌は「THE TAP」の事務員としてきりもりする。毛利さんが倒れてしまい公演が出来ない状況でも投げ出さずに渡に助けを求める。それでもお酒に飲まれている渡を見て絶望を感じる。 ショーではいきなり踊りだして、そうだよな。最初は出演者だったんだなって理解する。

タップダンス監修振付のHIDEBOHがアステア太郎としてオーディションを受けに来て、いきなりぎっくり腰になるというオチをつける。が、ショーの直前、久しぶりに拝見したわの島田歌穂演じる八王子のジンジャーと華麗なステップを見せてくれる。

これ以外にも若いダンサーがたくさん出演している。

日本のタップダンサーって案外いるんだなってことを知ったし、あの音が鳥肌になる。

ショーの照明や大道具になるのか?そんな役で「相棒」の中園参事官の小野了さんと鑑識の六角精児さんが出てきた時には笑いが止まらなかった。六角さん、相棒と被るようなセリフだったしね。

で、「相棒」でただ一人どこで出ていたのかがわからないのが捜一の山中崇史。たぶん・・・最後の音響かな?くらいしか思いつかない。あ、ホストクラブのオーナー?あぁ結構出てたけど、全然わかんなかったわ。

って感じを知ってから観たほうがより楽しめるんじゃないかって思えた。

物語は紆余曲折を経て公開にこぎつける。

オーディションでは渡が本気を若者に見せつける。踊るわけではないのしっかりとした音取りというのか?で惹きつける。

それに合わせて全員が踊り出す。

これは本当に今の水谷さんが若手に何かを残したいということのひとつの表現だったんだろうなって思う。

MAKOTOに在りし日の自分の映像を見せる。華はそれは危険だからと渡に言いに来るが、MAKOTOはそれを幼いころに見たことがある。これをやるのが自分の運命なんだと思うと言ってたとも伝える。

最後の最後まで渡は気づかない。

この先は・・・知らなくてもいいかもです。

そう、MAKOTOは渡の息子だった。

前田美波里演じるMAKOTOの母親松原貞代は元「THE TOP」で働いていた。渡は怪我をする前に貞代から妊娠したことを告げられて自分の中にいろんな感情があったとMAKOTOに語った。

そんな状況で貞代は渡の前から姿を消したわけでその子供がMAKOTOであった。

「蛙の子は蛙」

まさにその通りでショーは成功する。

ラスト24分、本当のショーを見ているようで終わった瞬間、拍手をしたくなってしまった。

エンドロールの時にはタップグループのショーが楽しめる。また違う感じだ。

それでも映画中の演者さんはタップダンサーなのか?俳優なのか?どっちもすごく良かったと思う。

初回上演にしては入りは多くはなかったがゆったりと楽しめた。

年齢層は・・・「相棒」と同じくらい。50代以降が多い。でも、これは若者に見てもらいたい。

どんな分野の人でも通じるものがあると思うから。

今、世代交代をどうするかっていろんな分野でもがいていると思う。

それを若者が全力で受け止めようとしている姿がいい。

もう一度観に来たいと思う。

DVDでとかじゃなくて大スクリーンだから感じる迫力、また音を体感したい。