2015年発売
小説「火花」が世に出て、3年弱。
2015年芥川賞を受賞。253万部の発行部数(いつ時点なんだ?)
この映画でまた部数が伸びるのだろうか?
映画化で
小説「火花」は芥川賞を受賞後に読んだのだと思う。
芸人さんの執筆作品は読み応えがあるなぁと思う反面、すぐに手を出すことはしないかな。
それでも、芸人さんの思いを感じる作品だなって思った。
今年の3月にクランクイン。インなの?夏のシーンはじゃあこの夏に撮ったのかしら?
私はお笑い番組をあまり見る方ではないから、笑いについてはわからない。
それでも最初に感じたのは、芸人さんって案外幼少期の貧乏の人がいるんだなってこと。
リアル芸人さんでも売れてからそういう話をしている人がいる。
まぁ逆にお金持ち、高学歴もいる。
まぁ多種多様な人が目指す道なんだってことか。
徳永は又吉直樹の投射なんだろうか?
貧乏な幼少期やサッカーで有名だったとか。通じる部分がある。
小説から映画用に手を加えられている部分もある。
それでも小説で感じたイメージと映画で感じたイメージは別物になってしまった感じはある。
神谷を桐谷健太以上にマッチする人はいないだろうと思う。徳永は・・・菅田将暉じゃなくてもと思うかな。
それでも菅田将暉の今年の活躍はすごすぎる。
「あゝ、荒野」で15kg増量していたはずだけど、徳永は線の細い青年だった。その前に「帝一の國」でガリガリにしてのこれって感じのようだけど。
すごいな。
今、華やかにテレビに出られている人はほんの一握りなんだろう。
舞台に立つためのオーディションとかリアルに芸人又吉が日々感じていたことを書いているんだろうなぁって。
上を目指し、自分たちを信じ、それでもお金にならない日々。
笑いを追求することだけを求める神谷に対する違和感を感じ始める徳永。
小説でもその辺はかなり繊細な描写があったと思う。
一番の違和感は木村文乃の真樹かな。
茶髪にしたらいいってことじゃないような。
原作とちょっと変えた設定だよね。
まぁ一言で言えば、芸人の「悲哀」。
「喜」を与え、与えられるためだけに生きている彼ら。
壮絶な裏側を見てしまったし、神谷のセリフの一言一言がとても重い。
「面白いってどういうこと」
徳永の笑いに対する追求に対する神谷の考えはシンプルだけど、それが必ずしも売れるわけではない。
世間が何を求めているのかを知らなければそれは独りよがりなことになってしまうわけだ。
加藤諒は・・・反則だわね。
キャラが強すぎだわ。
この映画を吉本興業主導で興行が行われ、監督が板尾創路。
私は板尾監督だからこその芸人に対しての優しさを感じた。
又吉直樹が小説で言いたかったことを同じ目線で映像化しているのではないだろうかと思う。
これが芸人でない監督が撮られたら?
また違った「火花」になっているように思う。
徳永の10年。
お笑いの世界で苦節15年で日の目をみる芸人さんはいる。
ピースの結成が2003年。
キングオブコントで2010年に準優勝。
あぁ、キンコメに負けちゃったんだっけ。この時の放送は見ていた気がする。
これは・・・劇中の加藤諒はキンコメの今野浩喜だったりするのだろうか。
又吉も当初はそんなキャラだったけど。
小説ではスパークスは解散するっけ?
真樹は出ていっただけだよね?
まぁもう2年以上前に読んだから忘れている部分も多いのだけど。
それでも神谷が豊胸するって行だけは覚えていてどうするんだろう?って思ってたら、不気味な桐谷健太が出てきた。
本当にあの状態で乗馬したのだろうか?
なぜイメージ映像が乗馬?な感じだけど。
最後に徳永がしっかりしていた部分がきっとこの映画の肝なんだろう。
神谷は芸人に引退はないと言い、優勝する人間だけしかいなかったら優勝した人間も面白くならない。負けた人がいるからみんな切磋琢磨して面白くなる。
又吉の伝えたかった思い、きっとそれが全てだろうな。
最後の「浅草キッド」は二人共ミュージシャンとしての顔もあるからいいなぁって思ったわ。
全部聴かなかったけど。