事実は小説よりも奇なり
事実は小説よりも奇なりとは、現実に起こる出来事は、作られた物語の中で起こることよりも不思議で面白いものだということ。
by 故事ことわざ辞典
私の見てきた10ヶ月
私が「将棋」の世界を知ったきっかけがGW明けのミヤネ屋の藤井六段(当時四段)の連勝記録更新報道の勝負メシ。
そこで紹介された棋士が豊川七段だったり、師弟関係があることを初めて知った。
羽生竜王世代だからね、「将棋」というプロの世界があることくらいは知っていたけど、羽生竜王以外は知らなかった。
株の桐谷さんが元棋士なんだよって言われても、どういうことなのか実はわかってなかった。
ひふみんのことも知らなかったし。
GW明けから報道は加熱する。
そして全然知らなかった素人がどんどんのめり込む。
自分はインプットとアウトプットをすることが好きだったからブログに自分の趣味として解析結果を出しちゃったりして。
棋譜を見たところで何もわからない状態。
未だに1一がどこか・・・わかってなかったりする。
だから寝ながら解説を聞いてても全然イメージができない。
でもね、将棋ソフトにマウスで入れてるのはね、ボケ防止にいいかもって思ってる。
場所を認識してやるわけだから。
そして連勝記録が更新されるところをAbemaTVで固唾を呑んで見ていた。
解説陣がなかば崩壊するような状態を素人だから楽しめた。
「この少年は大人を困らせて楽しむタイプね」と勝手に作り上げて。
29連勝という記録がどういう記録なのか全然想像出来なかった。
でも、10ヶ月見てきてわかった。
そう簡単なものではほんとないし、デビューしたての人がするものではない。
藤井六段に黒星をつけた棋士の中でこりゃだめだは、豊島八段だった。
素人が棋譜を並べてるだけで指導対局?って感じを受けた。
そのくらい差が歴然としていた。
次は菅井王位ね。
藤井六段、進学するかどうかで悩まれていたけど、彼には時間がない方がいいのではないかと思ってしまう。
タイミングもあったと思うけど、彼は夏休みと冬休みに負ける感じがする。
直前のテストも影響あり?
まだ11敗しかしてないから見直すと
7月2日 竜王戦決勝T2回戦 対 佐々木勇気五段(23)
7月21日 上州YAMADA杯 対 三枚堂達也四段(24)
8月4日 王将戦予選 対 菅井竜也七段(25)
8月24日 棋王戦挑戦者決定T2回戦 対 豊島将之八段(27)
9月2日 加古川清流 対 井出隼平四段(26)
9月7日 新人王戦準々決勝 対 佐々木大地四段(22)
11月23日 銀河戦本戦ブロック2回戦 対 上村亘四段(31)
11月29日 棋聖戦1次予選 対 大橋貴洸四段(25)
12月10日 NHK杯T3回戦 対 稲葉陽八段(29)
12月23日 叡王戦本戦トーナメント1回戦 対 深浦康市九段(45)
1月6日 王位戦予選 対 大橋貴洸四段(25)
って感じで。休み中かな?って思うタイミングで負けてるイメージが大きいんだよね。
だから人間、時間がない方が試行錯誤していい結果が出るお手本じゃないかと勝手に思うおばさんです。
だから、本当は早指しでパシパシする方がいいんじゃないかと。最近、長考しすぎて裏の裏のまたその裏くらいまで読みすぎて最後に戻ってくるけど・・・どこまでいっちゃってる?な感じがするわけで。
そして・・・
私が見始めた頃、羽生さんは三冠だった。それが夏に王位を秋に王座を明け渡して、自分たちの希望の星!的な存在だったからちょっと気落ちした。
それでも竜王戦の挑戦者決定戦の決勝トーナメントは何か違うと思った。
これだけに賭けてきた!って言っているような雰囲気を感じた。
そして・・・
最後の「永世」の竜王のタイトルを手にした。
すごい対局だったと思う。
1年前の竜王戦の前のゴタゴタをまぁ興味を持って読み漁った。
その影響を今シーズン受けた人、受けなかった人。
そんな区分けが出来ているように思う。誰も書いてないし、書いている記事を見ないけど。
被害者?となった三浦九段も最初の頃は影響があるのかな?って感じだったけど、後半はそんなことはなかったことのようにやっぱり強い人って感じの差し回しに見えた。
でもその事でメンタルをやられた感じを受けた人もいたと思う。
渡辺棋王はその当時、竜王戦を待つ身。本来なら挑戦者は三浦九段だった。
でも、週刊誌の記事により丸山九段になり渡辺棋王は竜王を防衛となる。
でもこの二人の今期を見ると二人共自分の居たクラスからの降級。
影響がなかったと誰が言えるのだろう?
それだけメンタルにかかる負担が大きいものなんだろうなって思う。
普通、この2つだけでも年に1回あればお祝い騒ぎになるのに・・・
藤井六段はそれだけでは物足りなかったらしい。
先輩棋士は解説しながら冗談で背中のファスナーが開いて大山名人が出てきても驚かないと言う。
そのくらい別物なんだろうなってことを知らされる。
世の中が羽生竜王の永世七冠でまた盛り上がり、国民栄誉賞の授与ということで将棋にマスコミが殺到している中で、藤井六段は羽生竜王への挑戦するところまで勝ち進めてしまう。
いや、普通勝ち進まないでしょ。
だって、その前に2次予選に屋敷九段が居て、松尾八段が居て。
最後の関門で佐藤名人まで居て。
そして
誰が優勝するなんて筋書きが書けた?こんなストーリーを書いたって所詮夢物語のような感じだよね。
私も「ヒカルの碁」状態だと思ってるもの。
藤井六段は優勝して、またまた史上初の中学生棋戦優勝を果たしてしまう。
傲慢な強さではなくて、いつでも自分の立ち位置を確認している強さ。
相手に対する研究をしているのか、自分の強さのための研究を試しているのか?と思うのだけど、どうなんだろう?
相手の出方によって戦法を変えているのだろうけど、最近は解説を聞いてたりすると過去にない形が多く、先輩棋士が困惑している。そして彼の手を当てるとホッとするという感じで。
順位戦最後の一斉対局の最大6人プレーオフの決定。
順位の下だった久保王将と豊島八段。豊島八段の5連勝はすごいと思った。
でも、A級初登場で他の人が油断してたってことなのか?それでもそれまでの豊島八段の強さはわかっていたのだろうけどってことなのだろうか。
久保王将が豊島八段の連勝をストップし、自身もまた挑戦者に名乗り出る。
そんな状態の「棋士の長い1日」
昨日の朝の段階では、どちらかが勝つだろうと勝手に思っていた。
久保王将は勝つんじゃないかって。
豊島八段はもしかしてプレッシャーに弱いのか?って。
小学生時代から神童ってことを書いてある記事もあった。それでも結局中学生プロにもなれなかった。
それはどうして?
それが今年になって調子を落としていく豊島八段に感じることが出来た気がする。
そのくらいメンタルが強くなければいけないのか。
受けと攻めのタイミングが1手違うだけできっと全然違う景色になっているのだろう。
昨日、全部の対局にぽんぽこの評価値が表示されていた。それを見ていて思ったのはやっぱり1手の価値の重さ。
自分の指し手でいきなり相手の優勢にしてしまうことも多々あった。
素人が見ていてもそんなに悪いと思わなくても緩手のタイミングが悪ければ評価値が下がり、きっとそれはいろんなところに影響するのであろう。
昨日の全5対局は追われるものが負け、追うものが勝ち、後がないものが落ちた。
ほんときっちりと分かれた感じがする。
人間のメンタルで。
やっぱり追うものは強い。
追われるとプレッシャーになる。
後がないと余裕がなくなる。
最大6人と言っていた最大になると言うことも想定していた人はいるのか?
運営は焦っただろうね。まぁ豊島八段が負けた時点ではまだ久保王将の勝ちの可能性はあったけど、プレーオフだったら最大になることの方が可能性が高かったから。
それでも運営すごいね。
終わった瞬間にプレーオフの第1局の日時を発表。ってスケジュールにしないと・・・ってことなのだろうけど、最初の1局が王将戦真っ最中の二人になるとは想定出来ないよね。
第1局の勝者と佐藤九段との対局をさっさとしたくても出来ない感じで。
同じ相手を中1日で大変な対局をするって・・・どんな感じだろう?
ここは追う側になったわけで5局全部勝って挑戦者になって欲しい気持ちもある。
どちらかに。
3月4日に第1局。ニコ生で中継。その裏でNHK杯で豊島八段と稲葉陽八段の対局。準決勝。どっちが勝っているのだろう?
事実は小説より奇なり
去年の今頃の将棋界で誰が想像した?
こんな未来を。
藤井六段が居る居ないに関わらず、羽生竜王は誕生したかもしれない。
6人プレーオフはあったかもしれない。
それでも藤井六段の存在による活性は間違えないと思う。
藤井六段は何かを持っている。小学生名人になっているわけでもない。
小学生の藤井少年よりも目立っている子供はもっと居るのだろう。
それが詰将棋から火が着いたのか、もともとのポテンシャルが最初の開花をしたのか?
3段リーグを1期抜けして中学2年でプロになり駆け抜けた中学生時代。
まぁ小説とかで言ったら、第1章 中学生時代とかって感じになるのだろうけど。
伝記までは待てないから。
第1章でも盛り沢山だから。
よろしくお願いいたします!(誰に?)