あれからもう6年
2012年1月に公開された映画。
加賀恭一郎シリーズの最初の映画化の作品。
JUJUの「sign」はこの主題歌だったんだってことを思い出した。
今観るとかなりのお宝映画だ
今日、これを観ようと思ったきっかけは松坂桃李のニュースで過去の作品が列挙されていてその中にこの作品があったんだけど、全然覚えてない。
この作品の主要キャスト以外で覚えているのは三浦貴大と新垣結衣くらいだったんだよね。
なので、Amazonプライム会員ってことで初めて映画観てみた。
なかなか家で落ち着いて観ることはないんだけど。
この作品は最初に小説を読んでから観に行ったような記憶がある。
まず、青柳武明役の中井貴一が殺されてしまう。
そして、その直後に八島冬樹役の三浦貴大が中原香織役の新垣結衣に電話をする。
ガッキーが結構変わったと思ったね。最初のシーンは。誰だかわからなかったもの。
声でガッキーだと思ったけど、ちょっと田舎娘っぽい役だったこともあって気づくのに時間がかかった。
そして、冬樹は警察に追われてダンプカーにはねられてしまう。
同じ病院に入院している被疑者と加害者。
刺された青柳の息子の青柳悠人役が松坂桃李だった。若いわ。
松坂桃李は2011年の後半くらいから出てきた感じの俳優さんだった。
私は2011年の4月期のドラマ「アスコーマーチ」で存在を知ったのだけど、麒麟の翼のメインキャストってイメージはほとんど忘れてた。
でも、この映画を観て?その後の「ツナグ」とか観に行っているのだと思うのだけど。
加賀恭一郎役の阿部寛はあまり変わらない。
松宮役の溝端淳平はやっぱり若いね。
20代の最初と最後はやっぱりそれなりに変わるものね。
冬樹は被害者の所持品を持っていたことで容疑者として疑われる。そして、意識が戻らずに他界する。
警視庁は被疑者死亡で送検を急ごうとする。
調査の段階であったため、その都度新しい情報を出して発表を遅らせるように仕向ける加賀。
加賀は被害者の家族に会い、息子の悠人に関心を持つ。
ジャーナリストの青山亜美役で黒木メイサが登場。亜美は自分のバイト先に被害者が訪れていたことを加賀に伝える。
その時の格好で散歩よりも活動的だったんじゃないかと言う。
加賀は被害者の足取りを追い、水天宮の七福神めぐりをしていたことを知る。
その意味は?
加害者の容疑者となった冬樹について、同居している香織に聞く。
香織は直前の電話について内容を偽る。
最終的には偽りの積み重ねが重大事件になったという構図になるのだけど、事実を言わないことが事件を混乱に巻き込む。
冬樹は派遣切りにあっていた。その工場の製造本部長が青柳だった。被疑者と加害者の接点が見つかる。
その工場を訪れる加賀と松宮だが、工場の人は本当のことは言わない。派遣切りをした人間のことなど覚えていないと言う。
同僚だった横田省吾役の柄本時生が何かを言いたそうに二人を遠くから見ている。
それに気づいた松宮が横田から真実を聞く。
冬樹は労災で怪我をしたのに、労災隠しの上、派遣切りをされていた。
警視庁はその恨みの犯行とし、マスコミに情報を流す。
その情報で青柳の家族は非難の的となり、娘が自殺未遂を起こす。
何かを知っているような悠人。気になる加賀。
加賀は悠人の中学時代の水泳部の顧問を尋ねる。水泳部の顧問役が劇団ひとり。
3年前に水泳を止めていた悠人。そこに何があったのか。
水天宮の七福神巡りで千羽鶴を備えて写真を撮っていたことを突き止める。それが意味するものは?
悠人は父親の死と自分の関係を感じる。
その変化に気づく加賀。
そして青柳が事件直前に誰かと一緒に居た相手が冬樹ではないことを突き止める。
冬樹が刺したという事実はなくなる。
冬樹は香織のために再就職を躍起になって探していた。それは家具屋さんだった。しかし、採用はされなかった。
加賀は水泳部の顧問を再度訪れ、3年前にあった事故について聞く。
そして数学の教師だという顧問に正しいことを教えないと正解にはたどり着けないと伝える。
悠人は3年前のことで父親と会話をしなくなっていた。
悠人は3年前の事故のあと、水泳部を止めていた。なぜ水泳を止めるのか。問いただす青柳。子供は隠したいことを隠すための自己防衛で父親と接しなくなる。
そのことが事件の最大の悲劇に繋がっていった。。。
悠人は水泳部で一緒にリレーの選手だった杉野達也役の山﨑賢人と黒沢翔太役の聖也を呼び出すが、杉野が来ない。
そのことを危惧した加賀は緊急配備を要請する。
松宮が線路に下りた杉野を見つけ助ける。
よく走ったなぁ〜。
詳細が杉野から語られる。
3年前、水泳大会のリレーで唯一の2年生で選手となった吉永友之役の菅田将暉がフライングで失格となってしまっていた。
おぉ〜菅田将暉まで居たよ。でも、自己呼吸はしているものの重度障害者の役だから全然記憶になかったわ。
吉永は自分のミスで失格になってしまったことを3年生の悠人らに謝る。しかし、3年生はそこからしごきを始める。
顧問の先生が窓から見ていることに気づき、3年生はプールから上がる。しかし、吉永の姿がない。
吉永はプールの底に居た。
引き上げて蘇生措置を行い、救急車を要請する。
顧問はそこで子どもたちのことを考え、彼らを帰宅させる。そして彼らはその後の取り調べも「知らない」と白を切り通す。
ある時、吉永のその後を吉永の母親のブログで知る悠人。「キリンノツバサ」というブログタイトルで。
そこに重度障害者となった吉永の姿を見た悠人は千羽鶴を折り七福神巡りをし、「東京のハナコ」として励ましを送っていた。
それをある時、父親の青柳に見られてしまい、その後七福神巡りを止めてしまっていた。
父親は薄々、事故と息子の関係を気にしていたため、息子の代わりに七福神巡りを続けていた。
そのことを松宮の一言で気づく悠人。
3人で自首することを話そうと集まったのか?
その最中、杉野が自殺未遂をしたわけで。
杉野は息子に話を聞けないために代わりに聞きたいと「吉永の父親」と騙して事件当日に呼び出されていた。
そこで杉野は本当のことを青柳に伝える。
杉野は「自分はそこには居なくて、悠人が一人でやった」と。
嘘を塗り重ねていく杉野。
杉野は悠人をどうするのか?と青柳に聞くと、きちんと償わせて自分も償うと。
そんなことされたら自分のこともすぐにわかってしまう。
そう思ったのだろう。
杉野は持っていたナイフで青柳を刺してしまう。
逃げる杉野とぶつかってそこに冬樹が青柳の姿を追ってきていた。
そして、青柳のカバンを物色してしまう。
その先に刺された青柳の姿。
小心者の冬樹はカバンを持ち去って逃げてしまい、事の重大さに気づき、香織に電話し、警察から逃げて結局は事故で死んでしまう。
香織のお腹に命を宿して。
刺した杉野は翌日、事件が自分と違う人間が容疑者となっていることに驚きながらも3年前のように何も言わなければいいと黙ることにしていた。
結局、最初の事件をうやむやにしてしまったことで死ななくてもいい人間が2人命を落とした。
最悪な展開。
子供の罪を隠した顧問。
その罪を忘れられない悠人達。
結局最後は誰も幸せにはなれない。
今、見たらほんとこの映画に出てから活躍されたのねって若手俳優が山ほど。
7年前だから高校生くらいの頃の撮影か?
ちょっと前の映画、また見直してみようと思う。
無料と料金ありとある境目がよくわからなかったりするのだけど。
「麒麟の翼」は無料。
やっぱりいい作品はいつ観てもいい。