【サバービコン 仮面を被った街】感想。ジョージ・クルーニー監督作品に興味あり。

2017年アメリカ上映

この映画を観ていて感じたのは、今、アメリカで白人至上主義の再来を危惧している動きがあるということなのか?

1986年から構想があってここにきてやっと着手したのには何か思惑があったのだろうか?

トランプ政権になる前には撮影に入っているけど、このタイミングの上映は何か今のアメリカの危機感を感じた。

白人至上主義

サバービコンという街があるらしい。

1959年頃のアメリカが舞台。

新しい街を作ったWelComeと言う広告で人々が街を作っていたのだが、そこに引っ越してきたのはアフリカ系アメリカ人という一家だった。

広大な敷地の両隣はすぐに見えないように板をしはじめる。

裏にある家がマット・デイモン演じるガードナー・ロッジの家だった。

ロッジの家には足の不自由な妻ローズとその義姉マーガレットがジュリア・ロバーツの一人二役と息子のニッキーが暮らしていた。

ローズはニッキーに隣の子と野球をしてきなさいと言い、ニッキーは隣の子とすぐに打ち解ける。

裏の家には連日多くの野次馬が取り囲み始める。

そんな状況なのにロッジ家には強盗が入る。

強盗はマーガレット、ガードナーをまずクロロホルムで意識を失わせ、その後ニッキーの口を塞いだまま、マーガレットに致死量のクロロホルムをかがせ、死に追いやる。

もうこの段階で臭い。

どうみても臭い。

ローズはそのままロッジ家にニッキーの世話を口実に引っ越してくる。

ローズとマーガレットの兄ミッチはニッキーに一番ニッキーのことを思っているのは自分であると吹き込む。

マーガレットはローズと同じ髪の色、髪型にする。

そして警察から強盗を捕まえたから面通しをしに来てほしいと連絡があり、ガードナーが行くと、ニッキーを連れたマーガレットが。

子供に見せるのは良くないと言い張りニッキーは待たされるが、のぞくとそこには犯人の姿がある。

しかし、父と叔母は「いない」と言う。

不信感を持つニッキー。

隣への妨害行動は激しさを増してくる。

アメリカの評論ではいろんな要素のごった煮ということが書かれていたけど、そうかもしれない。

アフリカ系アメリカ人とロッジ家の関わりはまるでなく、警察が来ていてもロッジ家では殺人が起こる。

ケダモノのような白人のやりかた。

白人だから何だと言うんだ?

まぁ有色人種ですから、差別される側なんだけど、この映画で出てくるアフリカ系アメリカ人はとても頭が良い人種という形容になるように描かれる。

そして子供への教育は「すべてを隠しなさい」と。

すべてを隠すとは悲しみや憎しみなどすべての感情を隠せということだ。

とても深い言葉だと思う。

ロッジ家はニッキーまでを追い出して二人だけで遠い国へ行く計画を立てている。

ニッキーは何歳なんだろう?

小学1年くらいなのか?

アメリカの子供の年齢はよくわからない。

姉を殺したマーガレットは賢くない。

保険会社の人間のカマに全部答えてしまう。そして保険会社の人間は保険金詐欺の片棒を担がせろと言い出す。

が、それは全額を渡すことだった。

外に出れば警察がいて全部話せば刑務所に行かなければならない。

そこにコーヒーを出すマーガレット。そこには洗剤を入れてあり、保険会社の人間は苦しみだし外へ出る。

そこにガードナーがトドメを刺しに行き、保険会社の人間の車に死体を乗せて行く。

それを尾行していた強盗マフィアの一人が運転しながら自転車で帰るガードナーに支払いを求める。

そこに車が正面衝突をし、強盗マフィアは死亡する。

これでマーガレットと二人になれると自宅に戻るとそこには強盗マフィアのもう片方に殺されたマーガレットとニッキーを助けようとしたミッチと強盗マフィアが絶命していた。

クローゼットに隠れていたニッキーに話だすガードナー。

最低な父親を最後まで演じた。

ガードナーが保険会社の人間を捨てに行った後、マーガレットは大量の薬をまぜたサンドイッチとミルクをニッキーに食べさせようとしていた。

が、ニッキーはそれには応じず部屋にこもっていたところに強盗が入ってマーガレットを殺害する。ニッキーはその前にミッチに「殺される」と電話をする。その途中でマーガレットに線を抜かれてしまうのだが。

ガードナーはニッキーに話しながらそこにあったサンドイッチとミルクを食べ始める。

ニッキーもそれに何が仕込んであるのかは知らない。

あれは大量の睡眠薬だったのだろうか?

ニッキーは警察に「パパが全部やった」と言うつもりだったが、ガードナーに「強盗はニッキーまでも殺した」という筋書きを聞かされ怯える。

その後、いろんなケースを話し出すガードナー。

翌朝、机にかぶさるガードナーと一人テレビを観ているニッキー。

裏の家はケダモノによって車は燃やされ、あらぬことをテレビで報道されていた。

これはきっと真実のひとかけらなんだろう。

そしてきっとまだある事実でもあるのだろう。

アメリカに行きたいとも思わないが、自由の国というのは誰にとっての自由なんだろう?

いろんなことを考えさせられる映画だ。

評価は低いからジョージ・クルーニーもマッド・ディモンも来日することはなかったけど。

保険会社の人間が若い頃のジョージ・クルーニーっぽくて良かったかも。

本人だったらとほんと思ったわ。