初めての映画作品ということらしい
「教誨師」で大杉漣さんの次に印象に残っている俳優さんは?と言われたら間違えなく
玉置玲央さんだ。
誰だかわからないけど、中村倫也的な雰囲気もあるし、坂口健太郎の爽やかさもあるし、福士蒼汰のような・・・
ほんと「誰?」な感じだった。
33歳。俳優であり演出家。
柿喰う客という劇団員として舞台中心の俳優さんが初の映画作品で、昨年の「相棒 season 16」の第3話の車椅子に乗った菊池桃子出演時の菊池桃子役の介護士として出演していたらしい。
・・・ちゃんと観てなかった。
33歳ってことだけど、いろんな役をしてくれそうな予感。
高宮という役
大杉漣さん演じる教誨師と対面する死刑囚の6人。
「教誨師」のWikipediaでキャストの欄、大杉漣さんの次に記載がある。
やはり重要な役どころということだと思う。
有名どころだと烏丸せつこと光石研だと思うけど。
それ以外の方はテレビと映画しか観てないし、そこまでちゃんと観ているわけでもないと知らなかったのが現実です。
その中で同じ「死刑囚」と言うカテゴリーでも同じ罪ではないはずです。
同じ思考でもないはずです。
それでも教誨師と対面して吐露するものはどの人も自分勝手だなと思う部分は変わらないのだなと思いました。
もう刑の執行を待つ身となった時、自分を飾ったり偽ることに何の意味もないことなんだということなんだろうと思ったりしました。
玉置玲央さんが演じた高宮という青年は17人の連続殺人という罪を負って死刑になった人。
玉置玲央さんを選んだのは大杉漣さんだったのだろうか?
自ら初主演作品にもう若手とは言えないが、実力のある役者さんということでキャスティングしたのだろうか?
彼の登場の最初は自分が死刑になったのは日本の裁判員制度のせいだと言う。
死体の写真を見せたことで「死刑」にまでいったのだと。
それを淡々と語る役。
罪の意識が微塵もない。
半笑いで自分の罪をどこかに置き去りにして死刑制度について議論を始める。
EU加盟国には死刑制度がないなど。
セリフは膨大だ。
教誨師としての大杉漣さんは困った顔で聞き手に回る。
それでも半笑いで説くセリフに教誨師として冷静にいられない部分が出る。
顔がひきつる。
そんな応酬。
「銀魂」の福田監督が佐藤二朗、ムロツヨシを自分の作品に出演させることでメジャーにしたように大杉漣さんは玉置玲央という俳優をそんな感じでもっとメジャーにしたかったのではないだろうか?
舞台俳優がメジャーじゃないとは言わないが、もっと映画やテレビで拝見できる俳優さんで居て欲しいと思わせるものがあったと思う。
この映画がどのくらいの反響があるかわからないけど、それでも彼の演技はかなり心に響いた。
彼の役はかなりセンセーショナルな感じであった。
それに負けない演技をしきったと思う。
今風の顔なんだよねぇ〜。
整った塩顔。
最初に言ったように似たような顔の俳優さんがゴロゴロいる。
その中で輝ける存在になるためにどうしたらいいのかわからないけど、それでも大杉漣さんの意思を引き継がなきゃいけない俳優さんだと思うから、しっかりと受け止めていって欲しいとほんと思う。