【映画 僕に、会いたかった】感想。記憶を失くし、大切なものもわからなくなる

TAKAHIROっぽさはまるでない

LDH作品。それでもヒューマンストーリーで感動がある作品。

なのに・・・なぜか劇場は人が少なかった。

なぜ?

まぁ私も予告を観たことなかったのだけど。。。

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隠岐島の雄大さ

漁師なのに漁に出ることもなく生きているTAKAHIRO演じる池田徹。

息子の帰る時間を考えてご飯を作り待つ母親に松坂慶子。

美男美女の親子だ。

12年前に漁に出て記憶を失くしたことは冒頭で描かれるが、誰かと一緒だったことは伏せてほしいと母親が仲間に頼み込む。

その誰かは?

私はずっと父親なのか?と思っていたが、話が進むにつれちょっと違うかもと思い出すが、母親が息子を思って、息子に伝える「時」を待っているようだ。

島には島留学ということで都会から生徒が越境入学をしてくる。

島の役割。

中学を卒業して自分の意思で島を目指してくる子どもたち。

その理由は様々だ。

山口まゆ演じる木村めぐみ、板垣瑞生演じる福間雄一、柴田杏花演じる横山愛美の3人にはそれぞれに「島親」が割り当てられる。

徹の家も賛同し、雄一の「島親」となる。

雄一は徹の家でご飯をごちそうになる。

そこに帰宅した徹に母信子は「雄一くん、釣りがしたいんだって。連れて行ってあげて」と余計なおせっかいをやく。

親から逃げてきたのか何があったのかわからないが、「東大に入り医師になれる」ということも島親には伝えられており、期待をかけられる。

「行きたい」も「行きたくない」もないまま、徹と釣りに行く。

ルアーフィッシングで初めての釣りで徹に言われた通りにすることで50cm超の真鯛を釣り上げる。

めぐみは島をめぐり写真を撮る。その途中で見かけた徹を気にする。

愛美は共働きの親に反発して島に来たのか、コンビニも何もない島の暮らしに後悔をにじませる。

それでもそれぞれに島に馴染もうとしていた。

愛美は島親の元へ行こうとしない。気にした島親の高橋さんが学校に相談し、坂本先生から言われても行こうとしない。

そんな中、高橋さんのお父さんが亡くなってしまう。

なぜ行こうとしなかったのか?

その辺が描かれていないが、めぐみと二人でお線香をあげに行く。

高橋さんのお母さんは「来てくれてありがとう」と感謝を伝える。

子供ごころに気の毒な感じだ。

親の干渉から逃げてきたのかもしれない。それなのに島親という存在を強制されてしまう。

その大きさに気づけるのはもっと大人になってからなのかもしれない。

私もきっと愛美のタイプだと思う。

動けずにあとで後悔する。そんなタイプ。

島の病院の先生が小市慢太郎さん。

安心するね。小市さんがいると。何をやってもその存在感は安心する。

雄一の成績が落ちたことで雄一の母親が島に来て、転校の手続きをしようとする。

子離れしない母親。

子供を信じない母親。

それでも子供のSOSに気づけなかった母親。

雄一は島へ来たわけを話す。

「自分はいじめられたいた」と。

助けてほしいと思ったが誰も助けてくれず、成績にしか興味を持ってもらえなかったと。

島へ来たからと医師になる夢を無くしたわけではないことを母親に伝え、理解をしてもらえる。

徹は雄一が島へ来て釣りをし、真鯛を釣り上げ3枚おろしをしたことを伝える。

雄一は島ではほっとかれない状況があることを伝える。

成績のことで武に「ガリ勉」とつっかかれはするものの、それはいじめとは違うと。

そんな島の人間模様の中、徹の記憶は戻らない。

夜中に船のところに来て、何か大切なものを思い出そうとする徹とそれを見守る母と。

ある時、釣りをしている徹のところに母信子が来て、見ていると大きな魚を釣り上げる。

その瞬間、徹の何かが変わる。

「母さん、父さんに買ってもらった赤白のルアー取って」

この一言で信子の中で前進させる決意を持つ。

徹に伝えられなかった12年。そのことで徹の未来も止めてしまっているのではないかと自責の念にとらわれていた。

島の人の協力を得て、信子は徹のためにある会場を貸し切りにする。

そこには幕が張ってあり、プロジェクターが準備されていた。

プロジェクターから、徹の幼い頃の映像が流れる。

そこには若い頃の父と母の姿がある。

父親は徹が漁師になる前に亡くなっていた。

それでは徹が記憶を失うきっかけとなった事故の時に一緒にいたのは?

物語の肝となる部分が明るみになる。。。

徹は結婚をしていた。

二人の結婚式をしたのがその会場であった。

二人を祝福する島の人々。

それでも記憶が繋がらない。

不安がる徹だが、信子が支える。

二人には子供が居た。

その子供こそ、島留学してきためぐみであった。

めぐみが島に来たのはママが撮った写真を見たかったと言うシーンがあったが、まさかの展開であった。

信子がめぐみが15になった時に由紀子の撮った写真とともに東京に住むめぐみに手紙を送っていた。

記憶が繋がらないことに不安がる徹ではあったが、信子が間を持ち、「これから作っていけばいいのよ」と言う。

徹が1歩前進し、12年ぶりに船を動かす。

12年エンジンかけなくても船は動くの?って感じはあるが、信子が掃除を欠かさずしていたため、キレイなままだ。

徹は船を運転しながら、ビニールで覆われている部分を剥がす。

そこには3人の手形があった。

自分の手形に手を合わせる徹。

見つけていたものが見つかった感覚なのだろうか。

最後はちょっとその後を知りたい終わり方ではあったが、エンディングテーマがTAKAHIROじゃないことに驚き。

「天使のはしご」浜田真理子

天使のはしご

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  • 浜田真理子
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

とてもいい雰囲気の曲で隠岐島に行きたくなった。

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