【映画 居眠り磐音】感想。磐音は女の敵でしょ?

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撮り直しの作品かぁ

ピエール瀧が出演していたことで奥田瑛二で撮り直しになっていたらしい。

って、事前に何も調べないで行くので奥田瑛二がどのくらい主要な役だったのかもちょっと微妙。

ピエール瀧でも良かったのでは?と思うくらいそれほど印象に残るところではなかったけど。

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3部作なんだよね

時代背景は明治。

佐々木蔵之介演じる佐々木道場の師範の元で剣術をしている豊後関前藩士の3人。

松坂桃李演じる坂崎磐音。柄本佑演じる小林琴平。杉野遥亮演じる河出慎之輔。

江戸の佐々木道場から豊後ってどこよ?な感じですが、大分まで戻るわけです。全部徒歩なのかな?

明治でもまだ「藩」だったんだってことを知る。

廃藩置県って・・・いつ?

明治4年には廃藩置県があったようですが、物語は・・・確か明治7年だったけど。

まぁそんなことは本筋とは関係ないわけで。

まず、この磐音、琴平、慎之輔の幼馴染の関係性に琴平の妹が関係してくる。

琴平の二人の妹の舞を宮下かな子、奈緒を芳根京子が演じている。

慎之輔は既に婚姻関係であった舞に会いたい一心で家路を急いでいた。

磐音は奈緒との祝言を控えていた。

琴平との関係が義兄弟となる複雑な感じ・・・

早々と家路につく磐音と、祝言の前の挨拶をしている奈緒たちのところに帰宅する琴平であったが、慎之輔だけはなぜか叔父が邪魔をする。

この叔父、十三の存在でこの後の悲劇が巻き起こる。

十三が慎之輔の不在中に舞が不貞を働いていたと告口をする。

最初は取り合わなかった慎之輔だが、結局は叔父を信じ、舞を殺してしまう。

そのことを聞いた兄の琴平は妹の亡骸を引き取りに慎之輔宅を訪れ、十三に斬りかかられたところを逆打ちする。

慎之輔が我にかえり、舞の亡骸を持っていこうとする琴平に斬りかかり、琴平に斬られてしまう。

あぁピエール瀧演じたはずの宍戸文六はここで国家老ってことで琴平を科人として追い詰める。

ことの結末を父から聞いた磐音は妹の伊予から何があったのかを聞く。

伊予から聞いた話は舞は妹の奈緒を守ったということ。

自分の許嫁である奈緒を山尻頼禎が勝手に心奪われ、奈緒にしつこく言い寄ってきていた。

それを断りに山尻家に言ったことに尾ひれがついて噂となっていた。

十三はなぜそんなことを吹聴したのかはわからないままなんだけど。

そして山尻家ではことを起こした頼貞が琴平によって殺さていた。

そこに磐音も駆けつけ、事の次第を説明するが、そんなことで納得できるわけがない。

琴平を説得したいはずが、琴平の願いは「尋常の勝負」

道場であれば、木刀であり、勝負ありの場合は「勝負あり!」と止められるが、真剣であることはどちらかが死ぬことを意味するんだよね。

琴平を死なせてしまった磐音。

一途に磐音を待つ奈緒。

結局は幸せはどこにもない。

まぁ最初の30分で山場が終わった感じでどうなるのかって感じのまま、半年後になっていた。

半年後、磐音は脱藩し、江戸に戻っていた。

奈緒の家はお家断絶となり、城下外れの村で病床の親と暮らしていた。そして国家老の宍戸に妾になることを提案されるが、きっぱりと断るのだった。

女は強い。

磐音は鰻屋で鰻を割く下職をしていた。

刀を包丁に変えてってことなのか?

長屋の大家の中村梅雀演じる金兵衛に用心棒の仕事の紹介を受ける。

二人は両替商の「今津屋」に行くが、既に用心棒はいると言われる。

そこには金兵衛の娘の木村文乃演じるおこんが居た。おこんが父親に用心棒の件を頼んでいたのであったが、鰻屋の下職を連れてこられて驚く。

まぁ一見お人好しに見える磐音を用心棒にって思わないよね。

ってところで突然、入ってくる乱暴な客。

番頭に南鐐二朱銀の入った袋を投げつける。

それを見た番頭の由蔵はそれを「偽金」だと言う。

そこに今津屋に雇われていた用心棒が参上するが、引こうとしない。

主人の吉右衛門を演じる谷原章介。

昔の武士はさ、名乗ってから斬り合いを始めたの?

しかも1対1の場合は周りは手を出さない。

すごく・・・正々堂々としているというか・・・

まぁ結局、雇われていたどっかの道場の師範代は斬られてしまうわけで。

磐音が参上して敵を討つ。

そして吉右衛門からことの次第を聞き、用心棒を用命される。

今で言うところのFXでしょうか?

老中田沼意次という名前は知っているけど、それ以上は知らない。

で、田沼意次が導入した制度では金銀相場の変動で利ざやを稼いでいた人間にとっては反対したい。

その筆頭がなんと柄本明演じる阿波屋有楽斎であった。

なんと親子共演。しかも二人とも・・・それぞれクセのある役。

お父さんの方がほんとすごいクセ強いけど。

南鐐の相場が崩れだす。

このままでは今津屋もだが、田沼意次も倒れてしまう。

両替屋「阿波屋」に次々と両替の客が来る。

そして阿波屋で集めていた南鐐二朱銀が底を突き出すところに勘定奉行が登場する。

そして南鐐二朱銀相場下落などを理由に閉店を申し付ける。

有楽斎は補縛を逃れる。

この一連の出来事は磐音が考えたものであった。

おこんは磐音に言う。「奈緒はまだ助けて欲しいと思って待っているはず」だと。

そこに有楽斎と天童が現れ、おこんを人質にする。

おこんを殺るようにと有楽斎が言う。

次の瞬間、倒れているのは有楽斎であった。

天童は「この期におよんで使われるいわれはない」と裏切ったのだった。

かなり刺されているはずだけど、死なないのね。悪人は。

天童は磐音に言う。

「尋常の勝負がしたい」

死にたいってことなんだよね?

結局、磐音には勝てない。

磐音は佐々木道場に赴く。

そこで吉原から頼まれたものだと言って預かりものの文を渡す。

それは・・・

悲しい結末の始まりだった。

その悲しみのために磐音は生きる。それをおこんは支える。おこんの父、金兵衛はそれを知らずに二人がくっついてもいいと考えるが、おこんはそれを考えない。

女性は強い。

いざとなったら男よりも強い。

悲しい結末ではあるが、磐音の生きがいになったのかもしれない。

最初にピエール瀧の役はそれほど印象に残らない役と書いたが、そんなことはなかった。

奥田瑛二だと気づかなかったんだよね。

実は。

だからどの役かわからなかったけど、あれがピエール瀧だったら絶対にわかる。

あの場面をどこまで撮り直しているのかわからないけど、かなりの人数が出演するシーンがあるから大変だっただろうなと。

登場人物が多いわ、ちょんまげだとね、誰だかわからない人が多いわけで。

居眠り磐音の入場特典は小説著者の佐伯泰英氏からの松坂桃李へのメッセージや脚本部分、そして松坂桃李と本木監督対談が収録されたお宝ものだと思う。

時代背景が複雑だわ、登場人物も多いわで復習してやっと理解した部分が多い。

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