ジャニーズ映画っぽくない
いつも思うのだけど、山田涼介主演の映画は、ジャニーズっぽいテイストではない。
入場の客層もだけど、ひとつの作品として楽しみにできるものだと思う。
そしてエンディングテーマが中島みゆきの「時代」
鳥肌が止まらないくらい良かった。
幼馴染という存在
山田涼介演じる遼一の幼馴染の真希を演じるのが芳根京子。
まずね、芳根京子の脚の細さに驚くわ。
黒タイツだからミニスカートだとすごく細さが際立つのだけど、ほんとに細すぎ。
そして、芳根京子が演じる役はこんな雰囲気の役が多いのか、芳根京子がそんな雰囲気にしか出来ないのか?
悪くはないけど、それでも影のある曰く付きって「心が叫びたがってるんだ。」とか「今日も嫌がらせ弁当」とかとオーバーラップするような感じ。
「チャンネルはそのまま!」はただ明るかったけど。
って、ことで基本的には遼一と真希の関係に外野が入ってきちゃったことで起こったってことだ。
近所のお兄ちゃんだった遼一。お兄ちゃんにとって、真希は妹とは違うけど、守ってあげなきゃいけない存在。
ってよくあるけど、どうなんだ?
そこまでの存在にしてしまうことってと思ったわ。
親同士が仲が良くてってこともあるのだろうけど。
遼一はWebサイトで「記憶屋」について調べている。
記憶屋?
なんかこう、見えない存在というか、都市伝説ってことで「ツナグ」を思い出したのだけど、ちょっと違った。
遼一は突然、恋人から自分の記憶がなくなったことで「記憶屋」という存在を信じている。
そして、なぜか大学OBで弁護士で講義をしていた佐々木蔵之介演じる高原と交流を持つ。
高原は高原で遼一の言う「記憶屋」に興味を持ち、二人で探そうと言い出す。
高原には余命がわずかであり、その担当医の杉本哲太演じる福岡も「記憶屋」に興味を持っていた。
そして、「記憶屋」に記憶を消されたと思われる3人の女性。
その一人は真希だった。
真希は幼少の頃に記憶屋に記憶を消されていたことを遼一は知っていた。
「記憶屋」は誰?
真希は遼一が調べている「記憶屋」については懐疑的だ。
他にも櫻井淳子が遼一の母親役だったり、戸田菜穂が高原の元妻だったり、ブラザートムが遼一の彼女だった蓮佛美沙子演じる杏子が働くカフェの店長だったり。
気づかなかったのは、濱田龍臣だわね。
エンドロールに名前があったけど、誰だった?と思っていたら、記憶屋に記憶を消された女子高生の幼馴染の要役だったのか。
全然気づかなかった。
そして記憶屋に記憶を消された人を知っているというアイ子役が佐々木すみ江さん。
昨年2月、90歳でお亡くなりになってしまった佐々木すみ江さん。ってことは、その前に撮られていた作品だったのね。
真希のおじいさんが田中泯さん。ほんと豪華。
遼一は杏子の記憶を戻したい一心だ。
なぜ自分のことだけが記憶から無くなってしまったのか?
私は、なんか最初の段階で予測が立っちゃって、その通りだったのだけど。
幼馴染って存在はある意味怖いなってことしかない。
幼心の恋心を一方的に持たれてしまい、大人になってもらえないとお互いに悲劇じゃないか?
兄妹という存在じゃなければ、外野で反対する人も居なくなってしまう。よく田舎で見られるのが「いいじゃない。二人、くっつちゃえば」ってことだったり。
それってすごい狭い世界のまま一生を終えるってことか?って思っちゃうわ。
いとこ同士とかもね。
まぁそんな狭い世界のまま生きたい人間の欲望が生んだ悲劇。
遼一はそれを責めることをせず、また自分の「好き」という気持ちを杏子にアピールして戻そうとしたことでハッピーになりそうな終わり方かな。