【映画 ソワレ】感想。プロデューサーになっていく

日本でも

私が小さい頃は、グループ・サウンズが終わった頃で、グループ・サウンズでメジャーだった人たちが芸能事務所の社長になったり、裏方になっていくというのが当たり前なのだと思っていた。

それが、なぜかアイドルがおじさんになってもアイドルをさせられるような時代になっていたが、やっとアイドルやメジャーな俳優さんが裏方になる映画ができた。

ハリウッドだと

ジョージ・クルーニーもかなり早い時期からプロデューサーになってしまって、ファンとしては微妙な感じだった。

この映画は豊原功補、小泉今日子がプロデューサー、アソシエイトプロデューサーに名前を連ねた作品ということで興味を持った。

そんなに多くの劇場で公開をするわけでもなく、今日やっとららぽーと立川立飛エリアにオープンしたTOHOシネマズで一番最初の公開ってことで行っちゃったよね。先月まで仕事頑張った!ってことで。

新しい映画館なんてそうそうない。ってことでもないか。

立川エリアってことで言えば、去年、キノシネマがオープンしたばかり。

ってことで、3ヶ所あるからいろんな映画が楽しめる場所でもある。

「ソワレ」は序章が長い。

オレオレ詐欺をする自分に幻滅した青年の翔太を演じたのは村上虹郎。

村上虹郎出演作品って案外観ているかもしれない。というのは、すごい公開館数が多いような作品ではないけど、力のある作品に重用されている感じだから。

翔太は自分のことをどうしたいのか、夢はあるけど、全てが中途半端でやる気のない人間が、仲間と和歌山の高齢者施設へ慰問へ行く。

東京から深夜バスで行く?ってどんな慰問だって感じで、ツッコミどころはある。

深夜バスは貸し切ったのだろうな。きっと。カーテンがヒラヒラしたシーンにすごい違和感。最近の深夜バスってカーテンがまるで開かないようにしちゃってるからね。

ってことで、高齢者施設で入居者の方で芝居をさせたかったのか?

セリフの練習をさせる。

そこにカットインしてくる暗い顔をした職員の山下さん役の芋生悠。

初めて知った女優さんだと思う。

高齢者施設では突然、入居者の方が倒れてしまう。AEDを持ってきても、意思ではないと言うことで何もしない時間が過ぎる。

そのままの施設にエキストラさんを使ったのかな?場所はいいなぁって思う。

和歌山の海辺の景色は好きだな。数年前に南紀白浜に行ったけど、それは良かった。けど、雨の多い地域ということもあるなぁってことなんだろうな。

山下さんのような若い職員さんに介護職は厳しくないか?元々福祉に興味があってというタイプではないだろうなぁな職員さん。

事務的に老人のおむつの交換を行う。

が、一人で老人とは言え、男性への対応は慣れなければ大変だろうと思う。

相手の何気ない行動にもなにかのトラウマで振り払って体調に異変まで起こす。

明かされていないトラウマが伝わってくる。そこに何があるのだろう?

老人の姿が見えなくなり、翔太の仲間と山下さんで探しに出る。

仲間の一人は「なぜ自分たちがそんなことをしなければいけないのか」と言い出す。部外者だしね。

見つけても山下さんのフォローでは戻ろうとしない。そこに慣れた他の職員の方が追いつき、無事戻る。

彼女のフォローがないまま。

劇団グループの中の女性が山下さんを気遣ったのか、お祭りに行こうと誘う。

山下さんもはっきりとした返事はしなかったものの嬉しかったんだね。

こういうタイプの気持ちがまるで理解できないのだな。私。

施設の人に着付けてもらっている。山下さんは自分で着付けられるようだ。

翔太が迎えに行くと、そこには山下さんを襲う山下さんの父親が。それを助ける翔太だが、山下さんは逃げようとせずに大変なことに。

山下さんの父親役の山本浩司さん、最近なにかで観たなぁ〜、あ、「エール」の鉄男のぐうたら父親だ。あぁこういう役が多いのね。

私は、アリキリの石井さんだと思ってた。似てない?

大変なことになり、なぜか二人は逃亡することに。

ここまでが序章。多分。ここでやっと「ソワレ」ってタイトルが出てきたから。

まぁそうなのかもな。

自分が何者でもない自覚はあるけど、何もしてなかった翔太はなぜか山下さんを助けるために逃亡する。

途中で梅農家でアルバイトをさせてもらうのだけど、そこの奥さんが江口のりこさん。最近、テレビや映画で印象的な女優さんだ。

そこで良くしてもらい、泊めてもらう。が、そこまでしてらもっても窃盗をする翔太。

意味がわからない行動。

それでも二人は一緒に進む。どこへ?

警察へ自首しに行っても、警察署内って・・・別物なんだろうね。きっと。

なんか逃亡したいなら警察署の中に居たら、安全なんじゃないかって思っちゃったわ。

親を選べない子供の不幸を描いた作品が多いなぁ〜って。

子供のSOSを大人は理解できてないってこともあるのだろうけど。

彼女は結局どうしたのだろう?

翔太は東京に戻って、品川駅の映像だぁ〜って思ったら、港南の東京都中央卸売市場食肉市場で働いてるってことか。

演技はまだ続けている流れ。テレビには高校時代の自主制作の映画が。

そこに山下さんと繋がる映像が。

そこで知る。彼女と同級生だったことを。彼女は自分のことを知っていたことを。

父親に強姦された娘ってどういう大人になれるのだろう?

母親にも助けてもらえずに居た自分を誰が慰めてくれるのだろう?

きっと氷山の一角のような話じゃないかと思う。

なぜ俳優であり女優だった二人はこの映画のプロデュースをしようと思ったのだろう?何を伝えたかったのだろう?