【小説 臓器農場】なんかノンフィクションのような感じが怖い

どこかに存在しているのかもしれない

倫理観とかって問題になるのかもしれない。

それでも、ちょっと聞こえた言葉が大事件へ発展する展開はすごい。

それでも看護師を続けられるの?

ニュースになることはない「無脳症児」という状態。

最近は、ネットの世界で海外の無脳症児の写真などを目にしたことはあるが、日本でそのような症状の子供はどうなっているのかなんて考えたこともなかった。

すごい研究をする人がいるのも事実なのだろう。

研究をするからにはそこに存在意義を求めているのもあるのだろう。

新人ナースが耳にした「無脳症児」という言葉。

まさか一目惚れされていたとは知らずに顔見知りとなった医師へ聞いてしまったことで、事件へと発展する。

臓器移植を担当としていた医師。

移植する側であり、移植元となる臓器について何も知ろうとしないまま、目の前の患者へ移植する。

その患者はそのことで退院していけるようになる。

そのことに違和感を持ってしまったが最後、やはりどこかに蓋をしていたことに気づき、行動をする。

そして、同僚の産婦人科病棟の同僚看護師も。

うーん、私にしてみたら、無知な人間が好奇心で動いてしまう人たちの命を奪ったって感じにしか見えない。

自分ではなんにも出来ないのに、結局、最後は生き残って立件までいけたが、その前に彼女が頭を使えばどうにかなったんじゃないのか?と思ってしまった。

まぁ作者の意図というものはそうじゃなかったってことで、消されちゃうわけなんだけど。

ケーブルカーの運転士はどうなるのだろう?

二人が結ばれることはないんだろうと思うし、彼女は自分の言葉で動いて消された医師を忘れないのだろう。

タイトルがもう「臓器農場」だから無脳症児を使って臓器移植をしていることはすぐにわかるわけだけど。

こちらも600ページオーバーの作品ではあったが、読みやすい。

つまらなくはない。

ただ、主人公のような女性のタイプが嫌いだなと思うだけだ。

私はたぶん、同僚の行動力があって口封じされちゃう方だろうなって。