去年クランクインとは言え
物語は現代。ほんと今。だからコロナの今の社会を反映している。
マスクをした人々が出てきた映画は初めてだ。
つい思ってしまう。「志村さんだったらどんな感じだった?」って。
沢田研二さん
沢田研二さんが代役となり、最近はあまりメディアに出ることもないから突然老いた人になっている違和感は半端ない。
私自身、山田洋次監督作品は苦手で観ない。この作品はやっぱり沢田研二さんが代役となり、それ以外のキャストにも興味があったことで観に行った。
だって、沢田研二さんが映画に出演するなんて今後ないと思うから、かなり貴重。
でも、これは志村けんさんの当てがき?ってくらい、志村けんさんをオマージュしたような感じしかなかった。
沢田研二さんを俳優として演じているところを観たこともなかったし、歌手以外の面を知らないから余計にそう思ってしまったのかもしれない。
2020年3月1日にクランクインして半分終わったところでまさかのW主演の志村けんさんの訃報なんてほんとに大変な作品だったのだと思う。
そして、緊急事態宣言が発出され、映画業界全体が沈まされる。
この映画の最初の趣旨とこの作品は同じなのだろうか?
ところどころで今の時代に対するメッセージがかなりあったと感じた。
小林稔侍さん演じるテラシンの経営する「テアトル銀幕」のような小さい映画館のダメージはかなりあるのだろう。そこにクラファンの提案や融資やで盛り上げようとする人々がきっとたくさんいたのだろうし、今もいるのだろう。
この映画はこれからの映画業界のメッセージの映画なのかもしれない。
松竹映画が100周年記念作品として200周年に向けてのメッセージ。
映画館が「今夜、ロマンス劇場で」と同じなのかな。足利市の旧東映プラザってところ。
なんか寺島しのぶの強さが際立ってしまって、前田旺志郎が最後まで誰だかわからず、エンドロールにお兄ちゃんの名前も見つけたけど、どこにいた?状態。
宮本信子さんがいい感じのおばあちゃんになってるし、小林稔侍さんもそんな感じ。
小林稔侍さんと野田洋次郎さんはなんかそんな感じかもって。菅田将暉から沢田研二さんはちょっとすぎるくらい無理があるけど。あ、それを言ったら永野芽郁が宮本信子さんもかな。
ま、しょうがないよね。
昔の映画制作の熱を感じる場面もあって良かった。