【アーチェリーと年齢・筋力の関係|アラ還から見えた体との向き合い方と工夫】

アーチェリーと年齢・筋力の関係

アーチェリーと年齢・筋力とのつきあい方

若い頃は、練習前の準備から練習後の片付けまで、ずっと射ち続けることができました。時間さえあれば、もっと練習したいと思っていたほどです。

でも、アラ還となった今は、そんな無理はできなくなりました。

🏹 押し手と引き手、どちらが大切?

弓を持つ「押し手」と、弦を引く「引き手」。理想は両方のバランスが取れていることですが、私の場合、筋力も姿勢も偏りがありました。

仕事柄、巻き肩で肩甲骨の可動も悪く、特に押し手側の筋力が弱くて伸ばしたまま支えるのがとてもきつかったのです。しかも私は「猿腕」で、肘が過伸展しやすく、押し手を突き出すと弦が肘の内側に当たってしまい、内出血が絶えませんでした。

これを防ごうと肘の伸ばし方を変えると、今度はフォームが崩れたりと、思うようにいかないのが現実です。

💪 筋力不足は体幹でもカバーする

引き手側は「縮める」動作なので、筋トレでも比較的意識しやすいのですが、押し手側の「伸ばしたまま固定する」は難しい。これは腕の筋力だけではなく、体幹の安定性も必要なのだと思います。

私はフォロースルーの際、押し手を高く保つことが難しく、結果的に弓が足に当たって戻ってくるようなフォームになっていました。

でもこれは、理想的な弓の構え方(斜め前に押し手を出す)から外れていても、自分に合ったフォームを見つけることで点数アップにはつながったのです。

🌀 しかし、筋力アップが痛みを招くことも

筋力がついてきたある日、フォームを改善しようと「肩を入れる」感覚を掴んだのですが、猿腕の私は肩を入れると手の甲が下向きになり、弓を垂直に戻そうとすると肘のねじれが痛みに変わりました。

「これは壊れるかもしれない」と思った私は、大胆にも左利き用にスイッチする決断をしました。

🔁 利き手を変えたら見えてきた安定性

左利きで再スタートした私は、筋力バランスが逆になることで、驚くほど押し手が安定し、フォロースルーも維持できるようになりました。

練習も、左右2セットずつ行い、両側の筋肉をバランスよく使うようにしています。

どちらかを集中的に練習した方が上達するかもしれません。でも、年齢を重ねた体には「負荷を分散する」という考え方も大切だと感じています。

🎯 年齢に応じた「射ち方の選択肢」を持とう

アーチェリーは、年齢や体力に合わせて工夫できるスポーツです。

理想のフォームにこだわりすぎず、自分の体と会話しながら「続けられる方法」を見つけること。それが、年齢を重ねてもアーチェリーを楽しむ一番の秘訣かもしれません。

次回は、「道具のメンテナンスや調整で感じる変化」についてご紹介する予定です。