ベトナム戦争とは何だったのだろう?
スティーブン・スピルバーグ監督の「ジェラシック・ワールド」の劇場予告を観た後の「ペンタゴン・ペーパーズ」
そしてメリル・ストリープとトム・ハンクスと。
ハリウッドの大御所が揃っている映画、面白くないわけがない。
面白いとかってことではないか。
1955年から1975年まで長きに渡って続いたベトナム戦争。
アメリカは何のために参戦しているのか。
そして若者を戦地へ向かわせたのか。
ジャーナリストのダンは現地で見たことに疑念を持つ。国防長官だったマクナマラも戦況の把握をしていながら、国民には何も知らされていない事実。
機密文書を盗み出すことに成功したダンはNYタイムスに記事の掲載を行う。
メリル・ストリープは未亡人のワシントン・ポスト社主のキャサリン役だ。1971年。アメリカでもまだ女性の地位が低かったことがありありとわかる。
キャサリンは夫を自殺で亡くし、家族経営のワシントン・ポストの社主として奮闘する。
地方紙のもうひとつ上を目指すために上場し、融資を受けることにする。
トム・ハンクスはワシントン・ポストの編集主幹ベン・ブラッドリー役だ。
ベンはキャサリンと本来は主従関係ではあるが、指示をするなと牽制する。
ベンはもっと売れる記事をと奔走する。
そして、NYポストはペンタゴン・ペーパーズを掲載する。
揺れ動くワシントン・ポスト。自分たちも文書を入手するしかないとつてを当たる。
NYポスト紙は裁判所の判断で掲載が停止となる。
そのため、ベンはワシントン・ポストに記事を渡す。
4000枚。ページ番号が切り取られ、順不同になった記事を10時間以内に記事にすることに。
一度、裁判所から判断があったため、同じ情報源の情報を掲載することに躊躇いが生じる。
キャサリンは動じない。
友人関係であったマクナマラに何も聞かされていなかったこと。そして、ベトナム戦争に勝つ見込みも既にない状況に息子を戦地へ行かせたことなど、母親の立場としての「ベトナム戦争」への大義を問うための決意だったように思う。
これが男性だったら。
会社を守ることを先に考えてベトナム戦争はもっと長引いたのかもしれない。
キャサリンの決断が世論を動かした。
多くの人がベトナム戦争に疑問を持ちそれが吹き上がったタイミングだったのかもしれない。
裁判所は「新聞は国民のためのものであり、政治のためではない」と言う趣旨の判決を出す。
46年前の女性の立場。地位の低さも伺える。
そして地方紙とは言え、新聞社は儲かるのか?って。着ているものが優雅よ。
当時の新聞の活版。あんな感じなんだってそれが感動だったんだけど。
公衆電話とか。
車とか。
今日2本めの映画、共通するものは「勇気」「決断」だった。