【検察側の罪人】感想。いよいよ公開になった。

キムタク対ニノ

この映画の情報が出た頃、SMAPの解散直後で、キムタクがニノと共演で生き残りをかける的な雰囲気があったけど、この映画の番宣を観て、SMAPという枠がなくなったことでこの共演が実現したのであれば、それはお互いに良かったと思えた。

公開初日のレイトショーながらかなり多くの人が来ていた。

男女問わずって感じで。

やっぱり気になる存在なんだってことだ。

アイドルでなくなったキムタクの新境地

最初のシーンで同じ検事役だった久利生公平のセリフとかぶるような感じもあったが、全然別人の検事が居た。

キムタク演じる最上は東京地検の刑事部の本部係検事という役どころ。

検事の肩書がこんなに細かく設定されているんだと思う。

最近はオープニングで演者のロールが流れるから、ある程度出演する俳優陣がわかって観られるのはいいなぁって感じだ。

検事の研修という場面で研修担当検事が最上で新人にニノ演じる沖野が居る。

そこで検事としての心得を叩き込まれて関西に分かれ、そこから地方へと行く。

4年後、東京の最上と同じ刑事部に配属される沖野。事務官の橘に吉高由里子。公開が決まった当初、マスコミはヒロインが決まらないと言っていたが、橘という役は吉高由里子でなければ難しいと感じた。HEROの時の松たか子じゃないけど、それなりに気の強い女性がバランスがいい。

最上は沖野にまず松重豊演じる諏訪部の取り調べに推薦する。

沖野は諏訪部に迫るが落とすことは出来ない。

しかし物語は複雑に入り乱れている。

諏訪部は最上のS的な存在だ。そんな諏訪部の取締をなぜ沖野にさせたのか?

落とせないことを見越してのことなのだろうか?

松重さんの悪者の役を久しぶりに観た気がする。最初の頃は悪人役ってイメージだったのだけど、最近はいい人の役ばかりって感じで。

HEROでは部長検事として久利生公平の行動にヤキモキしていたが、今回は悪者ながら協力するカッコいい役。

懺悔する場所が出てくるのだけど、そこの雰囲気がとても似合っている。

世間では最上の大学時代からの親友の衆議院議員の丹野演じる平岳大が収賄容疑がかけられていた。それを心配し隠れて会って話をする。

そんな時、老夫婦の殺害事件が発生する。

その容疑者の一人に最上の憎むべき人物が居た。

ストーリーはその憎むべき相手が犯人になるように回っていく。

憎むべき相手、松倉は取り調べでも落ちない。

「自分はしていない」

松倉は少年Aの時に殺人事件を起こしていた。その事件の被害者は最上の同級生の女子生徒であった。

その当時から捜査線上に上がりながら時効になってしまった事件。

最上は松倉を犯人にし、罰することに傾倒する。

取り調べは沖野だ。

録音録画が義務付けられている取り調べで松倉は以前、まともな対応を示さない。

最上はスマホの通話をオンの状態にして取り調べるようにと言う。そして、追求する内容を事務官の橘のPCへメッセージを送ることになる。

松倉は沖野の挑発にのり、録音録画を止めるようにと言う。

そして、過去の事件を語り始める。

それを聞いた最上はどこかへ行ってしまう。そして沖野は松倉に対して切れて追求の手を緩めない。

その勢いにおののく、松倉と事務官の橘がいた。

松倉起訴に動き出したと思われた時、真犯人と思われる人物が出てくる。

ラーメン屋さんで自分の行為を自慢していたのを聞かれていた。

大倉孝二演じる弓岡だ。

新しい被疑者を探しているのは警察だけではなかった。被害者夫婦の息子千鳥役の音尾琢真が探していた。

音尾琢真が最近悪党に出ずっぱり。捜査会議にまで乱入して女性警官に怒られていたけど。

橘は最上がATMで現金を引き出し誰かと会話をしているのを聞く。

元々橘が入庁したのは暴露本を出版するための情報収集だった。

それとともに最上の動きを見張ることも頼まれていた。

橘は最上のストーリーに違和感を持っていた。

そのことからすぐに最上を追いかけ、諏訪部と車に乗り込むところを目撃する。

すぐに沖野を呼び出し、自分のストーリーを話すが沖野は信じようとしない。

しかし、まずは弓岡の職場へと行く。

弓岡はラブホの清掃員をしていた。

最上は諏訪部に用意してもらった車と拳銃を手に弓岡の元に行き、逃走を手助けする。

山奥まで車で行き、荷物を持って別荘に向かう弓岡を射殺する。

一般人がピストルを持つとそうだよね、驚くよね?ってくらい驚く。驚きとともに何発も打ち込んで絶命させ、穴を掘って埋める。

弓岡を失踪させたことで松岡起訴へのルートがまた1歩近づいた。

最上を怪しむ橘と沖野。それを断罪する最上。最上は橘の正体を暴き、退職へと仕向ける。

そして、弓岡の自宅から回収した凶器を運び屋の芦名星に渡し、河川敷で発見させる。

そこには松倉の指紋のついた競馬新聞に包まれた包丁が。

沖野は最上に言う。「松倉が犯人だとは思えない。例え凶器が発見されても」と言う。

その言葉に最上は怒りを顕にする。

起訴まであとわずかというところで、一人の男が駐在所に自首する。

「殺人の見張りを頼まれたが、本人の所在がわからなくなった。」と。

弓岡の容疑が固まった。

松倉を起訴させないようにと沖野も検事をやめて橘と小田島という弁護士を訪ねて弁護を依頼していた。小田島役が八嶋智人。妻のキャラクターが濃いのだけど、誰〜って感じ。

あ、最上の娘役で山崎紘菜が登場していた。

結局、松倉は釈放され、パーティーが行われる。小田島弁護士を後援する形で大物弁護士役で山崎努登場。うーん、合ってる。

いずれも松倉が「無実」だとは思っていないが、「冤罪」を生まないためという部分ではあるのだろう。

しかし、松倉は沖野を見て本性が出て力任せに橘に怪我をさせる。

追いかける沖野。が、松倉は諏訪部の命令で自動車事故で死亡する。

沖野は最上に結局弓岡、松倉の失踪、死亡にはあなたが関係していると思っていると告げる。

検察を辞めても連絡を受ける沖野は最上の誘いを受け、別荘へ向かう。

そこから追い詰めるのかと思ったら・・・結局、一人を確実に殺害した最上ではあるが、逮捕されるわけでもなく、沖野は苦悩を叫ぶ。

ここで終了〜。

うーん、続けるとかはないのだろうけど、意味不明な感じで終わった感じね。

でも、「銀魂2」を上回るのだろうと思うのだけど、どうなんだろう?

笑える部分も泣ける部分もないが、それでも丁寧に作られていると思う。