【空海-KU-KAI-美しき王妃の謎】感想。スケールの大きさが圧倒的。

全てがゴージャス

最近は日中合作が流行りなのか?原作が夢枕獏さんの『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』という小説。

小説のスケールを知りたい。

東京ドーム何個分?ってセットだって言うのは聞いたけど。

空海と楊貴妃と

歴史を知らない自分にとって空海という人が何をした人ときちんと説明できるわけではない。

劇場予告で最初に観たときは歴史物だから興味に入らなかった。

でも、染谷将太演じる空海や阿部寛演じる安倍仲麻呂を観たいと思った。

ストーリーというより俳優陣に興味を持って行くという感じ。

空海が自分の師匠の遺言的な指令で長安の街を目指す。着いてすぐに皇帝に面談するが、皇帝は1週間寝込み、その場で亡くなる。

亡くなり方がこの上なく不自然。それでも白楽天には「風邪で崩御」にするようにとお達しが下る。

そこで対面する空海と白楽天。

白楽天はのちの白居易という高名な詩人のようだが、まぁ歴史知らない自分には全然わからない。

皇帝の亡くなるとき、黒猫が皇帝を襲う。それが見えていたのは空海だけだった。

その黒猫がこんどは春琴という女性の前に現れ、お金が埋まっていることを伝える。春琴は夫の陳雲樵にそのことを伝え、そのお金で豪遊する。

お金がなくなったところで黒猫が現れ、襲う。

中国語ってことで字幕じゃなくて吹き替えオンリー。

吹き替えがこの上なくまた豪華。

白楽天は高橋一生。全然、高橋一生感はなく、ホアン・シュアンそのものだった。きっとこんな感じの声なんじゃないかってくらい。

空海と白楽天はこの死の謎を追う。

なぜ皇帝と陳雲樵が殺されたのか。

同じころ、街で瓜翁の幻術を見る。種を蒔いたところから西瓜があっという間になってくる。

空海はすぐに幻術だと見破る。瓜翁は・・・山寺宏一さんだったんだ。これも全然気づかなかったです。

瓜翁は空海に西瓜を渡す。それを受け取った空海だったが、それがいつしか魚の頭になり、また戻るという高等な幻術を見せつけるのだった。

空海は白楽天と話をしている中で、起こっていることの元に白楽天の書いたものにヒントがあると考える。

白楽天の書いているもの。それは50年前の楊貴妃の最後の話。しかし白楽天は迷っていた。

その迷いこそが黒猫が言っていることではないかということで、楊貴妃のことを知っている人を追う。

そこには一人の日本人の存在があったことを知る。

阿部寛演じる安倍仲麻呂だった。既に亡くなっていたが側室の松坂慶子演じる白玲に当時のことを教えてもらう。

仲麻呂は側室の自分以外に思いを寄せていることを日記にしたためていた。

そしてそこには楊貴妃の最後についても書かれていた。

そこから舞台は楊貴妃の居た時代になる。きらびやかな宴会。そこに招かれていた仲麻呂。

そこには幻術を使った豪華なショー。グレイテスト・ショーマンにも負けないくらい豪華な仕掛けがあった。

そこに居た若い二人の幻術士、白龍の東出昌大と丹龍の寛一郎。

白龍に東出昌大ってところが意外だった。東出昌大と貫一郎と考えると貫一郎の方が後輩だからってこともあるのだけど、役柄的には師匠黄鶴の子供が丹龍ってことで、やっぱりちょっと上から目線って感じだからね。

でも、後半の主役は白龍。これは間違えない。

宴の翌日安禄山の反乱によって楊貴妃を殺害するしかなくなる。

玄宗皇帝は黄鶴の提案で幻術で楊貴妃の息を止めることを提案する。

皇帝はそれを認め、楊貴妃にお酒を飲ませてから針をさす。

そして楊貴妃をそのまま石棺に入れる。そこには溺愛した黒猫も一緒に守るようにと言う。

楊貴妃は石棺で意識を戻すが出られない。力尽きたところに白龍と丹龍が助けに来る。

二人は山の洞窟に楊貴妃を移動する。

しかし、楊貴妃は目覚めない。全てを知っていた丹龍。楊貴妃は見殺しにされることも全て知っていたと言う。そして丹龍は修行に出ると言ってその場を離れる。

白龍は楊貴妃の意識が戻ることを必死に戻る。

しかし、楊貴妃はそれ以外の幻術にかかっていた。白龍は自分の身を呈して助ける。が、誰が楊貴妃を見守るんだ?と悩み、黒猫に意識を乗り移し、50年生きていた。

そして空海、白楽天と丹龍が宴のあった場所に呼び出される。

あ、白楽天の大本には李白への思いが強くあって、そして楊貴妃へとうつっていっているんだけどね。そこに李白が居たという証の筆を見つける。

丹龍は西瓜売りの瓜翁だった。

丹龍は水の底に沈んだはずの白龍の身体を氷室で保存していた。

そして楊貴妃の隣に一緒に寝かせる。

白龍になった黒猫の命もとうとう終わりがきていた。

隣に一緒に逝くことが出来た白龍は本望だったのだろうか?

密教の教えを請いに長安へ来た空海であったが、楊貴妃の死の真相こそが密教だと言う。

しかし、再度密教の教えを請いに寺を訪ねる。

こんどは迎えられる。

そこには苦しまない死を探すと言っていた丹龍の姿が。

たぶん、こんな感じだったのだと思う。

まぁ中国の人の女性の顔区別つかないくら美人だし、誰が誰だかわからなかったわ。

それでも規模が違いすぎる。

「マンハント」との違いも大きすぎるけど。

小説読もうかなぁ〜。

時間ができたら。今やったらそれは現実逃避すぎ。

映画館で観る映画だと思ったね。迫力がやっぱりあるから。4DXにしてもいいくらい。ハリウッドだったら4DXにしてたね。きっと。