【漫画 3月のライオン1〜3巻】リアル将棋の世界を知ってよりわかる内容だった

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2017年秋から第2期アニメスタート。

リアルの世界と結びつけてしまう

「3月のライオン」の1巻が出たのがちょうど10年前。

藤井四段が将棋を知ったくらいの時期だね。

その頃は誰をモデルにしようとしていたのだろう?

監修は先崎学九段

中学生棋士を題材にする。羽生世代の先崎九段の思い描いたモデルはやっぱり「羽生善治」だったのかしら?

その頃に16歳で棋士になった豊島八段辺りが小学生時代には神童で小学生プロと言われたくらいだからそのあたり?とか思ってしまった。

まさか、書いた頃に将棋を始めた子供が10年後に中学生棋士になろうとは想像もしないよね。

私の将棋の世界って「3月のライオン」の方が先とは言え、いつ読み始めたのだろう?もう6巻くらいまで出ていたような気もするのだけど。

2011年のマンガ大賞受賞で知って読み始めたのかな?

棋士の世界がリアルだった。

桐山零の生い立ちや学校生活、いずれもとても興味をひいてしまった。

1巻 C1 五段

17歳の桐山零はC1クラスだったんだ。

しかも最初の場面。義父で師匠の幸田さんは7段?との対局で勝利する。

映画であかりさんに拾われるシーンが漫画よりも詳しく出てたけど、飲みに連れて行った松本一砂先輩はC2級で五段だったんだ。

こんな熱い先輩嫌だろうなぁ〜。

スミス先輩はB2級かぁ。一砂先輩とスミス先輩同じクラスだと思っったわ。

二階堂もC2級。プロ最初は獅子王戦6組トーナメント。リアルだと竜王戦かな?

1巻はある意味壮絶。

いきなり義父との対局。結びつきとかわからず。それが後半になると紐解かれてくる。

父親の親友。

両親と妹の突然の交通事故。学校ではイジメられる存在だった零。それでも家族がいればきっと良かったはず。

それなのに。

それからの自分をどうするのか小学校3年という年齢。物事を少しだけわかるようになっている年頃だろう。

幸田父が現れ、幸田家に引き取られる。

将棋しか知らない幸田父。

甘えられる場所もなく、将棋しかない零に子どもたちが勝てるわけがない。

ハングリー精神が違う。

元より父親の親友時代から幸田父への感心があった零にすれば幸田父から見放されないようにすることが彼自身の宿命となっていたはずだ。

中2の終わりに三段リーグ参戦。藤井四段より1年遅れということか。

中3で1年でプロになると確信している零。高校進学をしないことを決断する。

幸田家を出ることを決断する。それでも幸田父からもらったカーディガンを自分で縫って補修してまで着続けている。

托卵

いっそ鳥になれた・・・その思いで1巻が終わる。

2巻 C1 五段

川田家での何気ない会話。

学校での何気ない会話。

「どこかへ行ってしまいたい」

15歳。中学生棋士になり、彼は幸田家を出る。

この頃は・・・C2組がないわけじゃないよね?

いきなりC1組でB2組の昇級が出来ないってことになってるのだけど。。。

計算が・・・

中2の終わりに三段リーグに参戦だよね?

1期抜けだとしても中3の10月からプロでしょ?

で、高校行かないで15歳の4月からC2参戦で1期抜けで16歳1年遅れで高校編入。でC1残留?

MHK杯の中継で解説の二階堂の熱さ。零にない熱さ。

二階堂にしたら五体満足な零をどんなに羨ましいことだろう。

でも、二階堂は零にありったけの思いを告げる。

香子がやっと登場する。

幸田家を出るきっかけとなる存在なのだろう。

香子と零は4歳差。兄弟のように育ったとはいえ、香子の存在はきっと女性という生き物として有り余る存在だろう。

21の香子。大人の恋愛をしたくなる年頃なんだろう。

父親の弟弟子との不倫関係。それを咎める零。

棋士歴40年の松永七段との対局。

プロになっても九段になるのは一握り。A級まで辿り着ける人も一握り。それでも40年棋士を続けている人生はすごいと思う。

まぁ家庭の現状を維持するために棋士で居続けることにしがみついちゃってるんですけど。。。

順位戦ではクリスマスイブに安井六段。香子から離婚するという情報を聞かされてしまうが、安井六段が途中で集中力が切れて早々に敗退。

忘れたクリスマスプレゼントを渡しに行くと逆ギレ。

さすがにキレる零。

「こっちは全部賭けてんだよ」

「弱いヤツにはようはねーんだよっっっ」

逃げる場所の零の悲痛な叫び。

3巻 C1 五段

年末に体調を崩す。

そこに川田家勢揃いで迎えに来て川田家に拉致られる。

幸せな拉致。

あかりさんにとっても零の存在で救われている。

二人で泣いてしまう。

自分のひとりぼっちに気を取られ
誰かのひとりぼっちに気づけないでいた

川田家のタンスのシールに幸せだった頃の記憶に包まれるのだった。

幸せという実感と向かわないようにしていたものの、自宅に戻るとふいに襲われる「寂しさ」という現実。

コタツのような川田家の心地良さを知ってしまったことで、日常がいかに寒いところだということに気づいてしまう。

居場所の確認。

昇級は無理だけど「獅子王戦挑戦者決定トーナメント」に集中することに。

自分の居場所・・・将棋の世界しかない自分。

対局相手は辻井九段。

寒いギャグが持ち味だがA級在籍8年というのはやっぱり特別な強さのようだ。

でも187手で勝利をする辺り、C1級というのはそれだけでも違うのか?

後藤九段との対局が手の届く場所になる。

その前に島田八段との対局。後藤九段の存在で将棋モードに入る。

自分が島田八段に勝つことしか考えず、後藤九段対スミス先輩も後藤九段が勝つと思う零。

ま、そんなものだ。

スミス先輩は自分が零の眼中にないことに気づくが、自分自身も後藤九段に勝って島田八段と向き合っている姿が見えない。

零には自分が島田八段に勝つビジョンが見えているということがプロだから大切なんだ。

スミス先輩は後藤九段に負けて迷いまで見破られてしまう。

ゴミを捨てて自分のコースを選択することに。

Aコース:(入ったら)お姉ちゃんのいるお店で飲んだくれる
Bコース:(はずれたら)家に帰って布団かぶってワンワン泣く

結果

Cコース:ネコを拾って面倒をみる

長考後、Cコースに。それ以後、スミス先輩はいちごちゃんにメロメロになる。

零の対局相手は島田開八段 A級在位5年。

「負けない将棋」を指す人。島田八段を見ていると木村一基九段がモデル?と思ってしまう。「負けない将棋」ってところも、ヘアースタイルも。

まぁ解説が面白いとかって言うのは島田八段にはないだろうし、胃痛持ちが木村九段にあるとは思わないけど。

自分本位に指す零。

相手を見ずに指しススメているいるうちに想定していない状況に。

そこでやっと相手を見る。

自分を意識することを待っていた島田八段。島田八段は二階堂の兄弟子で二階堂から「桐山のアタマをかち割って欲しい」と頼まれていた。

自分よがりで将棋をしていた零は自分の思い上がりを「恥じて」いた。

A級棋士をサブキャラ扱いした自分に苦しむが、島田八段は包み込むように指していく。

経験値不足で相手の力量を読み間違ってフッ飛ばされて丸裸にされたよーな気持ち

恥ずかしさのあまり零は転職雑誌を読み漁る。

現実には「将棋」しかないことはわかっているのだけど。

先生は泣いている零に島田八段のことを教えてもらう。

「自分を負かした相手から学べるものはデカい」

二階堂も島田八段の研究会へ零を誘いたいと島田へ言うが、島田八段は自分から言い出すのを待つという。

獅子王戦挑戦者決定トーナメント3番勝負の初日。

開始2時間のぶつかり合いに先生が早退することをススメる。

出席日数がぁ〜。

初戦は後藤九段の勝利。

香子は後藤と帰っていく。零は早く大人になって香子を守りたかったのか?

二回戦もガチンコ勝負だが、出席日数の足りない零は学校だ。

島田八段がいろんなものを失いながらも勝利。

二階堂が零の頭をかち割りたい理由

それは

「オレはひとりぼっちじゃない」を零が教えてくれたから

零は学校で実習のレポートを提出しなければならなく、野口先輩と出会う。

そこで先生から

「一人でどーにもならない事でも誰かと一緒にがんばればクリア出来る問題」があること

「そうやって力をかりたら次は困ってる時に力をかせばいい」こと

「誰かに頼れ。でないと実は誰もお前にも頼れない」ということを教わる。

大切なこと。きっとすごく大切なこと。

世界は一人で生きているようでも実は持ちつ持たれつで成り立っている。そのことを子供はわからない。誰かが教えてやっと気付けることが多い。

最終日の将棋会館へ急ぐ零。島田八段が勝利していた。

そこで零は島田八段の研究会へ入れて欲しいと言う。