久しぶりに満員だった
誰のファンなんだ?登坂ファン?中条あゆみファン?両隣に人が居て、ひしめきあっているなんてそうそうない。
かなり入っていた。
最初はざわついていたけど、映画が始まると静まり返り、エンドロールが始まるところでまたざわついて、中島美嘉の「雪の華」が始まるとまた静まった。
そして・・・歌の世界観のままだけど、最後はちょっと違う。
葉加瀬太郎の世界観
フィンランドの映像、また可愛いをコンセプトにした小物。
開始早々は冬のどんよりとした空の下。シーンも病院で余命を告げられるところから。
中条あやみ演じる美雪。自分の過酷な運命に何もかも諦めていた。
そんな彼女のカバンをひったくりが襲う。何もかもなぜ自分に?としか思えない彼女。
偶然通りがかった登坂広臣演じる悠輔が固まってうずくまった彼女を見るに見かねてひったくりの自転車を追いかける。
そしてカバンを取り返して彼女の元に戻ってカバンを渡すが、美雪はお礼を言うことさえ出来ない。
そんな美雪を悠輔は「なぜ助けを呼ばない!」と叱る。助けてと言って助けてもらったことなんかないと悲観している美雪。
悠輔はそんな美雪に「声出せよ。声」と元気づける。
悠輔がクリスマスツリーを抱えていることで冬なんだってわかる。
まぁどんよりとした天気も冬なんだけどね。
春になり、美雪は偶然悠輔を見つけ、後を追いかける。
悠輔は「Voice」というカフェの店員だった。
美雪のことはまるで覚えていない悠輔だった。
悠輔の先輩の岩永がお金に困っていてカフェを閉めなきゃいけないと話をしているのを聞いた美雪はとんでもない行動に出る。
お金をあげるから1ヶ月限定で付き合ってほしい。
先輩のため、また自分のためにお金を受け取ってしまった悠輔は、次の日、デートに向かう。
美雪は生まれて初めてのデートにいろいろな設定を想定していた。
お金で買われた感じの悠輔は「自分はホストじゃない」と言い放つが、美雪は「男らしくない」と相手にしない。
まぁ美雪にとっても初めての恋愛ごっこなだけに遊び人というわけではない人間には大変なんだろうなと。
演技力がない分、ぶっきら棒な感じが素なんじゃないかって感じ。
1ヶ月の恋人。
最初は照れやぎこちなさがあった二人だったが、美雪は自分で契約だと言いながら本気になり、悠輔も意識をし始める。
でも、神様は残酷で1ヶ月の猶予もない状態になり、美雪のしたいことを実行するために急遽フィンランドに旅行に行く。
距離を縮める二人。
フィンランドの景色もとてもキレイ。行ってみたいと思うくらい。
悠輔は契約を伸ばさないかと言いかけたところで美雪に「終わりだから」と告げられ二人の関係は終了する。
美雪は入院して治療に入ることになっていた。
が、その前にもう一度フィンランドにオーロラを見に行こうとする。
田辺誠一演じる医師と会話しているところを悠輔に見られていたこともあり、医師に美雪のことを教えてほしいと頭を下げる悠輔。
医者が患者のことを言っちゃうんだぁ〜な感じはあったけど、この場合はとても良いことをしたってことになるよね。
フィンランドまで飛行機いくらなの?突然行こうとして行けるものなのか?とツッコミどころが満載の中、美雪を追って悠輔もフィンランドへ。
登坂広臣がテレビの番宣で一番過酷だったと言っていた雪の中を走るシーン。
まぁどんだけ長回しだったのでしょうねってくらい長いです。
でも、カッコいいのです。
そして・・・
デニムでフィンランドって自殺行為じゃないでしょうか?
寒そうでしょうがない中、なぜか手袋を外すんです。オーロラが出るのを祈る美雪は。
そして声を出すのです。
「悠助大好き」と。
まぁそこに悠輔が登場するわけです。
そして「付き合うのに内緒にしていることがあるなんておかしいからやり直しだ」と意味のわからない理屈を言い出します。
まぁ登坂広臣そのままな感じじゃないのか?
演技にしちゃあ下手だけど、武骨ながらにいいのです。
そしてオーロラが出るわけです。
しかも赤のオーロラ。
そこでエンドロールになってまぁ幸せのまま終わるのです。
でも、曲の間奏でまたシーンが戻るのです。だからこの映画は最後まで曲を聞いているのがベストです。
フィンランドのシーンには葉加瀬太郎のバイオリンの音色がとても合っていた。ほんと世界観がとても素敵でした。
そして二人の距離感も。
中条あやみがすごくダサい女の子からやっぱり美人に変化するのもすごいです。
あぁ登坂広臣。演技だめだけど、カッコ良すぎるのです。
席の左側は私と同年代の女性1人。右側は口呼吸のうるさいおじさんがご夫婦なんだろうな。どっちが誰のファンなんだろう?
まぁほんと「7つの会議」より入っているかもしれない。