どんな映画か知らずに行った
劇場予告を観たこともなく、テレビでも予告を観ていない。
ただ、芦田愛菜が声優してる?ってことくらい。
なぜ興味を持ったのか。そう、時の人になった蒼井優も出ているってことで行ってみたのです。
でも、映像がすごい良かった。
中学2年の女子生徒
芦田愛菜はもう中学3年生になっているんだね。でも、撮影は中学2年だったのかな?
最初の方は夏休みに入り、ハンドボール部で毎日「跳べる」と楽しみにしていた。
でも、背の小さい芦田愛菜演じる安海瑠花が活躍することを面白く思わない人間に足を引っ掛けられて転んでしまう。
それでも練習は続けられ、琉花はお返しをして相手を泣かせてしまう。
泣いたもの勝ち?
もともと協調性がないと思われていた琉花は渡辺徹が声を担当している先生に呼び出される。
自分のことは心配されないのに、一人責められる子。
自分の気持ちを吐露できない子。
そして先生に言われる。「あくまでも自分が悪くないと思うのなら明日から来なくていい」
まぁ先生としても協調性のない生徒ってことでどうしていいのかわからなかったのかもしれない。
跳べなくなった琉花。
江ノ島水族館へ行く。
江ノ電を俯瞰で描くって珍しいなぁって。視点がいろいろと違う。
江ノ島水族館の水槽もほんとリアル。そして躍動感がある。
魚がほんとリアル。この映画は「魚を描きたい!」だったんじゃないか?って思うくらい。
そして、芦田愛菜の息遣い。
最初は琉花の躍動感。走っているシーン。ハンドボールのシーン。
運動が苦手だよね?な芦田愛菜がすごいリアルな息遣いなわけで。
まぁそれでも絵の躍動感に命を入れてるって感じをすごく受けた。
江ノ島水族館には稲垣吾郎演じる父が働いていた。
そして琉花をバックヤードに来るようにと言う。のに、父仕事で場所を離れる。
そこに何か動くものが。
少年が居た。
海くんと名乗る少年。
なんとジュゴンに育てられてフィリピン沖で保護されたという。
だから水の中で自由に泳ぎ回る。琉花には「跳んでる」ように見える。
海くんの声が石橋陽彩。「リメンバー・ミー」で歌ってた子。もう1年以上経つのね。あの映画の公開辺りで声変わりだったみたいだから、イメージが違う。それでも、子供役を子供が声を当てるのはいいなぁって思う。
海くんの無邪気さを感じられる。
海くんの兄として育った空くん。声が浦上晟周。
空くんは水から上がった生活に順応できずに肌が白いまま。
自分の出生は?ということもあり、海洋生物学者のジムに協力する。ジムが田中泯さんなわけで。
海くん、空くんの生体を調べることで利益を目論む人たちとも接点を持つが最終的には守ろうとする。
ジムの元相棒というのがアングラードという海洋生物学者。森崎ウィンが声を担当している。
琉花は夏休みだけど、部活もなくなりそれでも学校へ行っている。
一人教室で海くんのようなイメージで机を移動してその真中で横たわる。
誰かに見つからないように?とは思っていながら、誰かに見つけて欲しい。
琉花の中にあるもの。
海くんが琉花を見つける。
見つけてくれた海くんに対して好意を持ち始める。
家にも居場所のない感じの琉花。父とは別居中のようで母親は昼間からお酒を飲んでいるようだ。
その母が私が観ようと思ったきっかけの蒼井優だったのだけど、まるで気づかなかった。
蒼井優が母親役をするんだぁって言うものちょっと感慨深い。
海くんは琉花に「人魂がくるから」と海へ誘う。
「人魂って?」
騙されているのかもと思った琉花は帰ろうとするが、そこに隕石なのか?すごい光がすごいスピードで横切る。
そして海から聞こえる音。
隕石なのか?何なのか?
それは「まつり」の序章なんだと。
光る海。
移動する海の生物たち。
ザトウクジラのソング。
まぁ何をどうしたいのか。それを思うと「?」であるのだけど、絵の迫力とか躍動感とか海の中の世界とか。
ザトウクジラを描きたかったんでしょ?
海洋生物を伝えたかったんでしょ?
って感じ。
デデという富司純子さんが声を担当している「海の便利屋」のおばあさんはなんでこんな顔になっちゃったの?って感じで。
まぁ子供のキャラクターの目がまぁパッチリすぎだったりするんだけど、海洋生物の細かさとは相反する感じで人物が適当すぎ?
琉花の表情、海くんの純真無垢さ、空くんのまつげの長さとかとかって言うのはあるのだけど。
海洋生物の描写の凄さがすごかったってことかなと。
そして最後は家族がまたひとつになるって展開ではあるのだけどね。
エンドロール、米津玄師の音楽。
世界観がとてもいい。
エンドロールで終わってないから。
米津玄師を最後まで聞いたあとにこの物語の本当のエンディングがある。
良かったよぉ〜。席立たなくて。
命をつなぐ。そして命を切る。
蒼井優も影響を受けただろうか?