群れない人
日本相撲協会と貴乃花親方は社会の縮図だし、いじめそのものなんだと思う。
一人で強がっている人間を弱い人間は排除したがる。
そして勝手なルールで排除してしまった。
「格」のなくなった相撲協会
モンゴルの横綱が席巻し、日本人力士が少なくなり、代々息づいてきていたはずの「格」がなくなった。
大鵬さん
北の湖さん
一代年寄のお二人に継いだ「格」が終わった。
大鵬さんの危惧していたこと、北の湖さんが危惧していたこと。
お二人の後ろ盾が居なくなり、一代年寄ではない先輩衆に疎まれた存在となってしまった。
若さゆえだったと言えばそれまでだし、若くして強さを手に入れてしまった貴乃花親方にとって、人と群がる生き方というのは「強さ」と相反するものと刷り込まれていたのではないだろうか?
強い人間は脆かった。
柔軟性がなかった。
強い人間であり、賢い人間こそ上に立てる存在になったのだろうが、大鵬さん、北の湖さんの言葉は届かなかった。
届いていたのだろうけど、それを本人が周囲に伝えることが出来なかった。
弱い人間は強くなれない代わりに知恵が働く。
会社の中で生え抜きで出世するのが必ずしも成績が良かった人間ではない。
いかにゴマをすり、太鼓持ちができる人間かということ。
組織というのはそういうこと。
貴乃花親方は若い。
「相撲」の普及を相撲協会と一線を画した立場で始めればいい。
人気はある。
ただ、使い方が下手だ。
相撲協会という枠の中で生きてきた30年。
そこから飛び出すことで知ることもあると思う。
「井の中の蛙大海を知らず」であったこともあると思う。
私は貴乃花親方の現役時代、写真集まで買ったくらいファンだった。
じゃあ今の貴乃花親方は?と言えば、やっていることは正しいと思う。
でも独りよがりが結局は自分の首を絞め、弟子にまで迷惑をかけた。
そもそも発端は1年前の日馬富士関の暴行引退から始まるのだろうけど、弟子を守る意識が強すぎた。
それが弟子に伝わったのか?
伝わらずに自分の部屋で暴行事件が起きた。
そして退職。
告発状が事実無根ということにおいては、相撲協会が腐った組織だということなのだけど、なぜかそれを突っ込まないマスコミ。
何があるのだ?
多くの人が貴乃花親方に助言を言う。それが貴乃花親方の意に介さないことだったのだと思うが、それでも多くの人がこの結果を良しとは思っていない。
まぁ群れたがる組織にとって貴乃花親方は「目の上のたんこぶ」だったのだろうが。
相撲レポーターの横野レイコ氏。若い頃の貴乃花部屋に我が物顔で出入りしていた人。相撲協会へのゴマすりしか考えていないようなコメントばかりでがっかりだ。
相撲協会を潰さないためにきっと貴乃花親方は退職したのだろう。
もし自分のことだけを考えたら、相撲協会の闇をぶちまけたら、世論はどっちに転ぶのだろう?
そして今度こそ、相撲協会は破綻し相撲をしている現役力士たちが困ることが目に見えているのだろう。
健全だとは思えない団体。
マスコミはなぜ叩かない?
日大アメフト部の非じゃないと思うのだけど。マスコミおかしすぎるわ。