予告で
初めて予告を観たとき、有村架純はわかったのだけど、森田剛が誰だかわらかなかった。
森田剛が映画に出ること自体、珍しい気がする。私が観てなかっただけなのかもしれないけど。
いいおじさんになった
森田剛演じる工藤誠は何歳だったのだろう?
30代くらいか?
有村架純演じる保護司の阿川佳代もまだ30代くらいだったのだろうか。
テレビドラマの映画化ってことだったのか。
それでも映画は映画で成り立ったストーリーだった。
ドラマ版の回収もされていたようだけど。
保護司の女性。保護司なんて定年過ぎた金持ちの道楽なのかと思っていた。
なぜなら、ボランティアだから。
仕事をしながらするのはかなり無理があるように感じる。
前科者と片付けてしまうのは違うと思う作品だった。
すべてがそもそも、義父の弱さからDVをしなければ、母親が助けを求めた先できちんとした対応をしていれば、が重なって大人になってもなぜか不幸な生い立ちをいじめの対象とする心の貧しい人間が多い世の中で前科者にさせられてしまう。
そう、弱い者いじめをした側がもし、いじめなんかしなければ、不要な加害者も被害者も発生しない。
いじめられている側も我慢の限界が来る。
そこを超えたときに、加害者になって、いじめてた側が被害者になる。
その段階では事件になり、懲役刑にまで発展してしまう。
いじめはなぜ懲役刑の対象にされないのだろう?
子供は親を選べない。それなのに親のことでいじめるというのは本当に卑劣でしかない。
阿川が過去に担当した対象者の斎藤みどり。石橋静河だったの?とすんごい驚いたのだけどね。
そう、工藤誠は結局は養護施設で育つが、そこは劣悪な環境だった。
斎藤みどりは親がネグレストだった。
だからといって、犯罪を犯していいわけではない。
が、もし親が選べたら、彼らは犯罪をしていただろうか?
親が良くても子供が犯罪に手を染めることは多々あるが、工藤誠や斎藤みどりはあまりにも気の毒だ。
有村架純の本気のビンタが印象的だった。
それを受け止めた森田剛もすごかったけど。
派手じゃない映画だけど、多くの人がきちんと向き合って、不要な前科者を作らないようにする社会を考えるべきだ。
根っからの悪は存在する。が、そうじゃない人を前科者にしない社会になる日がくるのか?