平成の終わり
平成最後の夏に意味のある映画なんじゃないかと思う。
安室奈美恵が引退し、小室哲哉がこの映画音楽を担当して表舞台から姿を消してしまう・・・
どの楽曲も懐かしく、オープニングから「SWEET 19 BLUES」
笑いあり、涙あり、感動ありでした。
あの頃には戻れない
この映画って韓国映画のリメイクなんだ。まぁ時代を1980年後半から1990年後半にして日本版としてリメイクしたってことらしい。
アラフォー世代女優がやっぱり存在感がある。でも、90sもそれぞれに特徴が似ている女優さんを当ててるなぁって思う。
奈美役がちょっと厳しかったけどね。
役 | 2018 | 90s |
---|---|---|
奈美 | 篠原涼子 | 広瀬すず |
芹香 | 板谷由夏 | 山本舞香 |
裕子 | 小池栄子 | 野田美桜 |
心 | ともさかりえ | 田辺桃子 |
梅 | 渡辺直美 | 富田望生 |
奈々 | ? | 池田エライザ |
リアルに安室奈美恵の沖縄コンサートをフジテレビの朝の番組でやっている。
篠原涼子が子育てを経て久しぶりに映画の主演。
春の「北の桜守」が7年ぶりの出演ってことで、11月には東野圭吾作品の「人魚の眠る家」の主演作の公開も待っている。
そんな篠原涼子が今作、次作ともに母親の役。
もう45歳。そっかぁ〜。さすがにご本人の90sソングはかからなかった。
朝から家族それぞれの朝食を作る。全員が別々のメニュー。それが当たり前なんだね。
反抗期の娘が松本穂香。
きっとどこにでもいる家族なんだけど、女性の一生ってこんな感じなのか?ってとてもイライラ。
夫の態度とかも。奈美の母親役がキムラ緑子。
奈美の母親が入院しててお見舞いに行く。豪華なローストビーフ弁当持参で。
まぁクチの悪いお祖母さん役がピッタリきます。
「銀魂2」の大家さんもしっくりきますが。
奈美はそこで苦しむ患者さんの部屋の横を通り過ぎます。
その時に目についた名札。
エレベータで一度下まで降りたものの戻ります。
そこには高校生の同級生と似た顔の写真が。
本人は部屋にはおらず、写真を見ていると突然名前を呼ばれます。
その人が芹香でした。
芹香は勝手に部屋に入っている奈美に「転校生。阿部奈美でしょ」と名前を当てます。
まぁこっちにしてみたら、顔の要素がまるで違う二人がしているので不思議ですが・・・。
話し込もうとしている時にタイミング悪く奈美の夫からの電話で明日から1ヶ月出張だと言われます。
それを芹香へ伝えると、芹香も「私も1ヶ月なんだ」と言われます。
芹香はがんで余命1ヶ月だと宣告されたばかりだったようです。
奈美は何でもするからと言うと芹香は「みんなに会いたい」と言います。
大人になっても20年経っても会いたくなるような仲間ってどんな仲間なんだろう?
大人になってしまうと別々の道があり、なかなか同じように会うことは出来なくなる。でも、最後に会いたいと言います。
奈美は出身の高校へ行きます。
その途中でタイムスリップし、コギャルファッションの女子高生が踊りだします。
今の子ってみんな普通に踊れる感じですごいよね。
やっぱり大人数で踊っているのをみると感動します。
そしてそこには淡路島から転校してきた日の奈美の姿が。
広瀬すずがほんとに田舎娘になってます。
20年前とは言え、今でもそうだと思うけど北関東から東京に転校するだけでも田舎感は否めないと思う。
それが淡路島ってことで、それも震災後で震災があっての転校だから余裕なんてないからファッションを合わせるのも大変だっただろうなと。
転校初日からすぐにいじめの標的にされる奈美ですが、遅れてきた芹香に助けられます。
芹香たちはすでに5人グループだったのだけど、芹香が気に入ったのか、奈美もグループに入ります。
90sに高校生してなくて良かったとほんとに思います。
探偵役のリリー・フランキーが「あの頃って女子高生が中心で回ってましたよね」って。
うーん、リリーさんやっぱりいい感じです。
ルーズソックスにガングロメイク、どっかのカーディガンにプリクラ。
まぁ当時を語るにはこれだけあれば十分かもしれない。
そして音楽は小室哲哉ね。
広瀬すずの田舎娘感が凄すぎます。
なまりもそうだけど、垢抜けない鈍臭さが出てます。
あと、変顔。
対立するグループに絡まれた時のおばあちゃんのマネは凄すぎる。
高校時代の彼女たちの結束がとても良く出てます。
芹香役の山本舞香がリーダーなんだけど、「チア・ダン」では一匹狼風だけど、この映画の役は正反対で仲間意識が高い。
彼女はこれからどんどんいろんな作品に出てくるだろうなって気がする。清潔感がある役がとても良く似合っていると思う。
梅役の富田望生は去年の映画「チア・ダン」に続き、広瀬すずとの共演。彼女、踊れるぽっちゃりですごい迫力だけど、キレがあるダンスが凄すぎます。
今、彼女くらいの年齢でぽっちゃりの女優さんいないから今のままでいたらと思うのだけど。。。
そして奈々役の池田エライザ。まぁ普通にしてても美人です。
しかもスタイルもいいし。奈美と二人で実は奈美のことを可愛いと思ってたけど、言えなかったと泣くシーンは面白い。
なぜか女子高生二人が屋台のおでん屋さんで日本酒をあおって泣き上戸になると言うオチ。
現代と過去を行ったり来たりします。
大人の奈美は高校の職員室で担任だった先生に会いに行きます。
学校の先生ってなぜ20年も経った生徒の名前を覚えているものなのでしょうね?
って映画だから?
そこで大人梅の連絡先を知ります。
梅役の渡辺直美がやっぱりすごいと思う。
あの体型の人って世の中に少なくないけど、芸能界にはあまりいない。
そして渡辺直美は自分の活かし方を知っている。
いつもの渡辺直美じゃないけど、それでもしっかりと笑いをとります。
奈美と梅は二人でリリー・フランキーの探偵事務所に行き、他のメンバーを探してもらうことに。
高校生裕子は胸のないことをいつも馬鹿にされているキャラクターだった。
なのに!!!
大人裕子が小池栄子!
Jカップになったという設定。婚活パーティーで知り合って結婚した相手が形成外科の医師ということで作り物ってことになってるけど。
小池栄子、胸だけ残してスタイルが良くなって羨ましい限りだわ。
セレブな役ながら昔の名残が出る辺りが笑えます。
大人心がアルコール依存症になった雇われママ役。最初誰だかわからなかった。
ほんとに。
アルコール依存症の人って感じだったけど。
大人奈々がなかなか見つからなかった。
90sは奈美が梅の家で梅の兄役の矢本悠馬の友達の藤井渉役の三浦春馬に恋をします。
三浦春馬がね、「銀魂2」の伊東鴨太郎とはまた別人で超カッコいい感じの大学生役。奈美が初恋し、街で見かけて後を追いかけていったりと無知ながら大胆な行動に出るのが可愛いんだな。これが。
イベントに誘ってもらって行くのだけど、そこで奈々とキスをする渉を見てショックを受けちゃって、奈々にも素っ気ない態度になってる奈美。
まぁ高校生なんてそんな感じだよね。
で、なぜかこの時代に学校の水道でお水を飲む奈美。
そこでいつも絡まれます。芹香の昔の仲間に。
自暴自棄になってクスリにまた手を出して奈美にも飲ませようとしているのを芹香が止めに行き、石で殴られそうなところを奈々が助け、頬に傷を負ってしまいます。
このことで奈々は学校を中退したようです。
それ以来高校SUNNYは会わなくなったことを後悔したまま大人になっていたのでした。
芹香の訃報。
葬儀場で芹香を囲んで話をしている奈美と裕子と梅。
そこに心がアルコールを抜いた状態で現れます。
探偵の中川が芹香から預かったという遺言を発表します。
会社を経営していた芹香ならではの仲間思いの行動です。
でも、条件があると。
それは「踊ること」
SUNNYとして踊れなかった過去を取り戻すようにアラフォー世代が踊ります。
踊り終わり、昔のように笑い合っているとそこには奈々の姿が。
池田エライザの似たアラフォーはいなかったのか?
エンディングでは全員が一緒に踊ります。
やっぱりね、感動する。
途中で、篠原涼子が娘の制服を来て「Don't wanna cry」を振り付きで踊っているところに娘登場で「何?コスプレ?」と冷たく言われるのがまぁ予告でもあったシーンではあるけど、やっぱりね、面白いわ。
アラフォー世代が生き生きと制服に身を包んじゃう辺りも素晴らしい。
体型が変わってないってことだもんね。
音楽はいつまでも永遠だなと。
安室奈美恵にしても小室哲哉にしてもたくさんの残る曲を作り歌ってきてくれた。
それはきっと変わらない。
平成が終わっても新しい時代がきても