飯テロ的な作品
舞台はシンガポール。私は歴史をあまりにも知らない。
戦争中、日本は東南アジアを支配していた。そのくらい。その行為を知る日本人がどのくらい居るのだろう?
シンガポール、日本人も移民している人が増えている国ではあるけど、日本人が有効的に受け入れられているわけではない。
すごい親子関係
引いた景色がどこか懐かしい。
知っているような気もする。
斎藤工演じる真人と父親が伊原剛志。その弟が別所哲也ってうーん、似ている。うん。
そんな3人が営むラーメン店からスタート。
そこは高崎市だった。
父親の和夫は無愛想で息子に対しても愛想が悪い。真人はそんな父親にどう接していいのかわからない。そんな関係。
男同士だし・・・
和夫は妻の死で心を閉ざした状態。それでも朝ごはんを作り、「熱いうちに食べろ」と声をかける。
そんなにひどい父親ではないだろう。まぁ声をかけて一緒に食べたいという気持ちもあるだろうが、元割烹料理の料理人が作った朝食は美味しそうだ。
しかし、和夫はそのまま店で倒れて亡くなってしまう。
母を亡くし、父親まで亡くした真人は父の部屋で母の写真と日記帳を見つける。
そして、意を決してシンガポールへ。
そこに地元の美味しいものをブログで紹介してる女性、美樹演じる松田聖子がいろいろと案内をする。
ここでなぜ松田聖子なのか?
とても驚く。
久しぶりにスクリーンで見る松田聖子はかわいいおばちゃんになっている。
でもちょっと頑張ってしまっているからそろそろ年齢なりになってもいいのだと思う。
真人は母の弟である叔父のウィーを探す。
バクテーを食べた遠い記憶。記憶の場所のお店はもうなかった。
それでも昔から店舗を営む人がウィーのことを知っていて二人は再会を果たす。
母の日記の内容を美樹に聞き、そのことを聞く真人。
おばあさんに会いたい。
母、メイリアンは家族一緒に写真を撮りたいと絵を描いていた。
なぜか?
おばあさんのところを訪れると拒絶される。
母は、日本人と結婚するということで縁を切られていた。
シンガポールの人の中には日本人にされたことを忘れられない。
真人は戦争中のことが残されている資料館を訪れ、日本人のした行為を知る。
それでも母は何も悪くないのに、なぜそんな仕打ちを受けなければならなかったのかと夜中におばあさんの自宅を訪れ問い詰め、母の日記を渡す。
自分のした行為を反省した真人はウィーにバクテーの作り方を教わり、ラーメンと融合した「ラーメンテー」を作る。
おばあさんのために。
それをおばあさんのところに届ける。
娘の日記を読み、孫の作ったラーメンテーを食べおばあさんの心も開く。
そして、日記に記されてたレシピを教えてくれる。
スープを飲み、母の味を思い出し泣き出す。
そして、シンガポールで「ラーメンテー」のお店をオープンさせる。
もうね、見てて食べたくなるわけ。ほんと。
美味しそうなんだもん。
シンガポール料理のお店ってあまりないよね。
バクテー探してみようかな。
斎藤工が最近はこういう骨太の作品を選んでいるように思う。
とてもいい。