寂しさと一緒に
田中裕子さんがほんとかわいいおばあちゃんなんだよね。
でも、まだ65歳ってことに驚いてしまった。
あぁあと20年くらいいろんな作品観せてもらえるのだろうなって。
もし自分が
夫だけを愛して、先立たれた人ってきっとたくさんいる。
その後、みんなどうしているのだろう?
やっと何かから解放されたと自由を謳歌する?
頼り切ってたら、「どうして私を置いて」と嘆き悲しむ?
桃子さんは、一人昔の自分と寂しさとのんびり暮らしてる。
寂しさが出ているときにはなぜか若かりし頃の桃子さんの蒼井優さんが登場する。
なんか田中裕子さんのセリフって・・・少なくない?
桃子さんの夫が東出昌大さん。結構、やっぱりなんだかんだ言っても需要あるのね。もし、東出昌大さんじゃなかったら誰になる?と思うのだけど・・・
さて、寂しさも3パターン居て、それぞれが個性的。
寂しさ1が濱田岳さん、寂しさ2が青木崇高さん、寂しさ3が宮藤官九郎さん
寂しいのか愉快なのかわからないわ。
桃子さんは3人に問う
「おめらだれだ?」
「おらばおめだ」と口々に言い、そしてなぜか音楽を奏で、踊りだす。
一人でも陽気なんだってことなのか?
見ててホッコリする反面、悲しさ、寂しさがそこかしこにある。
「あぁ自分はこんな生活耐えられるのだろうか?」
そんなことばかりを思ってしまう。
一人で壮大な世界観を持ったのはわかるのだけど、まぁ長い。
終着点がわからないから、どうなるんだろう?ただそんなことを考えてしまったり。
観る時間を間違えたのかもしれない。
この作品は、お昼時のゆったりとした時間に、喧騒を忘れてゆっくりと観なきゃいけなかった。
レイトショーで観るとね、ちょっと寂しさが伝播してくる感じがする。
近所に住む子供が自分が車を替えたことを人づてに聞いて、金の無心に来る。それが現実。
振り込め詐欺で250万取られた母親に、さらに塩をぬるような娘。
これが家族なの?
親は多くの時間とお金を子供にかける。
その結果がこれなの?
桃子さんは自由になれたことで寂しさを手に入れたってことなの?
現代社会の歪やら虚しさやらが籠もってるのだろうけど、桃子さんがキュートでもある。
半分以上は桃子さんの妄想だから。
一番怖いのは、起きるのをやめさせようとする「どうせ」役の六角精児さん。起きようとすると「どうせ・・・なんだから」と寝てたらいいのにというようなことを言うが、その声に打ち勝って毎朝起きる。
車のメーカーが岡山天音さん。
75歳の人にカーリースをすすめる。しかもグレー。
残ってたの?って感じだけど、
「遠くの息子より、近くのHONDA」って・・・
結局、そんなセリフすぐ忘れちゃって、桃子さんは傷つくのだけど。
最近、なんか見たことのある景色が多いなぁ〜って思う。
この辺が撮影地(隣近所の市)の作品が多いな。