【映画 ONODA 1万夜を越えて】感想。日本軍の洗脳ということか

フランス人監督が描いてくれた

私が生まれた後に日本に帰国をされた方ではあるが、過去映像としてテレビの特集で知った程度だった。

私はやっぱり戦後生まれだったんだなと感じる。

だって、まだ戦時状態だった人が居たわけで。

日本がしたこと

日本は結果的には「被害者」の多い国という位置づけのように思うが、近年の映画などで真実に近いだろう内容を観るにつけ、最低の加害国であると感じる。

この方をなぜ映画化しようとフランス人監督のアルチュール・アラリさんは考えたのだろう?

日本人だから見ようとしない真実を描こうと思ったのだろうか?

Wikipediaで見る限り、かなり真実なのだろうと思う。

それでも映画の方が美化されているように思う。

Wikipediaの記事では

小野田の手記『わがルバング島の30年戦争』(1974年)[注 2]のゴーストライターであった作家の津田信は、『幻想の英雄―小野田少尉との三ヵ月』(1977年)において、小野田を強く批判している。小野田が島民を30人以上殺害したと証言していたこと、その中には正当化できない殺人があったと思われることなどを述べ、小野田は戦争の終結を承知しており残置任務など存在せず、1974年に至るまで密林を出なかったのは「片意地な性格」に加え「島民の復讐」をおそれたことが原因であると主張している

とあった。私も映画を見ていて、私がこれまでに抱いていた印象と違うということは感じていたが、彼は「ヒーロー」ではない。

ただの暴君だ。

一人、島に居座り島民を襲う。ルバング島の人はたった一人の日本兵のために長年苦しめられたのだと考えると日本は相応の賠償はしたのだろうかと思ってしまう。

そして、彼の部下になってしまった兵士もまた被害者だ。

戦時は責任は軍だったのだろうが、そのことが伝わらなかったことも軍の責任だろうが、投下した兵士によって真実が明らかになったのは1954年くらいから捜索隊が行っているのに、信じない。

それはただ日本軍の洗脳がすごかったと思っていたが、個々の資質にマッチしすぎたのだろう。

映画はやっぱり美化しすぎだ。

だって、井之脇海・・・白すぎ。

他の隊員も1年でもっとゲッソリするよ。ってくらい肉付きが・・・良すぎ。

だから変にリアリティがなくて良かったといえば、良かったのだけど。

小野田役の遠藤雄弥さんと津田寛治さんのスイッチは良かったと思う。

遠藤雄弥さんを老けさせるとしても身体はやっぱりそこまで老化しない。

津田寛治さんは残っている小野田さんの写真と似ていると思ったし。

帰国の糸口となったのが一人の旅行者。

って、冒険家?

まぁ彼のおかげで島が救われたってことでしかない。

軍人としての評価はするとしても人道的にということが抜けてしまった人をどう考えていいのかわからない。

あまりにも冷酷すぎる。

それは洗脳だったのか?

指揮官はたった一人の下官のことなど覚えてなどいなかったのは真実だろうなと思う。

それでも島に渡って任務解除命令を行ったのか。結構な年齢になってたのじゃないだろか。

日本は同じ過ちを繰り返してはいけないをこういう映画を見て感じていかなければいけない。

日本は平成という時代、戦争のない時代に出来た。

令和も同様になることだけを祈る。