自分は大丈夫はない
舞台挨拶で監督から語られた「99分」の謎は私には未だ、理解出来てない。
なぜ99分にしなければいけなかったのか?
間延びすることを嫌ったってこと?
舞台挨拶
ライブビューイングとは言え、メインキャストの本音が全部見られるのはかなりお得。
正直、予告で観ていた時には佐藤浩市と石田ゆり子、井之脇海しか知らなくて、舞台挨拶に登場した中村倫也を観て、「え?出るの?」って感じだったくらい。
さて、これは佐藤浩市が主演ではあるけど、登場時間ということで言えば、中村倫也が一番多いように感じた。
印象的な役ではあったし。
数年前の中村倫也のイメージのキャラクター。こんな役が多かったような。
この話は最後まで「なぜ?」と思う部分が多い。
まず、なぜTVクルーで来た二人のうち、井之脇海演じる来栖公太を石田ゆり子演じる山口アイコは選んだのだろう?
カメラを持ってなかったから?
犯人に仕立て上げられたような公太。
その裏で中村倫也演じる須永元樹。今年はこういう抑えた感じの青年役ってキャラが多いなぁ〜って思う。
「水曜日が消えた」「人数の町」も・・・似たような雰囲気よね。
母親が財前直見。最近の映画・ドラマでこのパターン増えてきてる。印象的な母親役が出来るのがってことなのかな?
警察のメインになるのが西島秀俊演じる世田とそのバディの泉役が勝地涼。
舞台挨拶は中村倫也と勝地涼が盛り上げ役って感じで楽しかった。
これが、佐藤浩市と石田ゆり子と西島秀俊の3人だとこういう盛り上がりは難しいだろうなって感じで。
若手チームが真面目なおっさん・おばさんチームを盛り上げる感じだったよね。かなり面白い時間だった。
爆破予告が公太から発表される。
渋谷のハチ公前。
それでもクリスマスイブ。多くの若者が「自分は大丈夫」と集まり、警察の制止を聞かない。
それは今の現状と似ている。
コロナが蔓延しているのに「自分は大丈夫」と人混みに入り「たくさん人が居るから大丈夫?」とか集団心理がマイナスに進む状況。
そして「自分は大丈夫」と思った多くの人が重症化で亡くなっているのだろう。
本当に予防をしていて亡くなっている方もいらっしゃるのだろうけど、そうではない人も多いのだろう。
その愚かな考えの人はこの映画を観て、自分の考え方を早急に入れ替えるべきだわ。
「自分は大丈夫」でもしかするとその甘い考えを他人に押し付けて危険な目に合わせることになるのかもしれないのだから。
まぁそのバカな野次馬の高梨真奈美役が広瀬アリス。
舞台挨拶の広瀬アリスはちょっとイメージが違っていて、大人びた雰囲気にしているのだけど、笑うとまぁいつものアリスで、そっちの方が好きだな。
真奈美は自分の良かれで加弥乃演じる綾乃を連れ回す。そして本当に爆弾が爆発し、重症を負うのは綾乃という。こういうことって現実でも多いんだろうな。
他人の良かれを断ることも大変だし。
こういう良かれを押し付けられる関係は嫌だなと思う。
自分の責任をなぜか転嫁しようと元樹の家に行く真奈美。そして他人の部屋をかき回し、勝手に警察に「犯人を知ってる」と資料を渡す。
なんて女だ!?
まぁ逮捕のきっかけにはなるけど、こういう人間はいけ好かないわな。
自衛隊の映像が入る。
自衛隊員の毎熊克哉演じる里中は誰なんだ?
佐藤浩市演じる朝比奈仁は誰なんだ?
朝比奈仁は後半の数十分しか登場してないよね?ってくらい。
真奈美の提出した書類から世田は元基を待ち伏せする。
この時点では真犯人は元基。
が、そこからすごいスピードで真実に向かう。
東京タワーの見えるレストラン。
犯人に仕立て上げられたアイコと接触する朝比奈。
そこに駆けつける世田と基樹。
そこからレインボーブリッジに向かう彼ら。
その車内で真実が語られる。
が、映画では読み取れなかったものが多すぎるわ。
これから原作を読んでみることにする。原作もスッキリしないミステリーと書かれていたのだけど。
やっぱりこの映画の「Happy X-mas(War Is Over)」が印象的だった。
予告で一番印象的だったのはこの曲だったし、最後のキーワードもこの曲だったし。