【プロフェッショナル 仕事の流儀】感想。庵野秀明スペシャル

もう一度観に行かなきゃなのかもしれない

あぁ「エヴァンゲリオン」というのは庵野氏そのものだったんだ。

大人になりきれない少年のままの純真な心を表現しようともがく様を表現しようとしていてそれを見守ろうと待っていた多くの人が居たのだと。

ここまでなんか、原作者が作品に投影している作品ってないような気がする。

密着取材

4年ってすごい長い時間の密着。でも、そのほとんどが密着当初のもので構成されていた。

構成をいろいろ試行錯誤している様子。

あのシーンがこんな感じで生み出されたのかという驚き。

私にしたらほんの一瞬のシーンが何時間も何日もかけて生み出されたワンカットだっということを知った驚き。

求めたものは何だったのか?

アングルということを気にしていた。

他の人には伝わらない考え。

それでも、周囲の人はその人が動くまでは自分たちが動いて「それなりのもの」を作ろうとしている。が、結局はそれは却下されてしまっていることが多かったのだろう。

が、なぜこの人にはこんなに「見守る」人が多いのか?

自分にはない発想を持つ人、どんなものを考えているのだろう?という興味?

もやもや〜としたものを生み出すことは容易ではないことを知っているのだろう。

画面にはそれについて追求する場面はない。カットされていただけか?

そしてある程度のものが出来て、自分の構想を具現化したらつまらなかった、書き直すと言い出し、ギリギリまで粘る。

それを2ヶ月で映像化したってことなんだよね?とほんと周囲の人の力もすごいなと思う。

この熱量を多くの人が待っていた。

そして平日朝7時初回公開にも多くの人が詰めかけた。

そういう作品。

プロフェッショナルの密着をつけるなんてことは庵野氏も喜んでしたことではなかったと思うが、それでももう一度観に行かなきゃと思った人は多かったと思う。

庵野氏が「卒業」としたこの作品。庵野氏は何から卒業したのだろう?何から卒業したかったのだろう?「終わらせる」ってどういうことだったのだろう?