【映画 異動辞令は音楽隊】感想。阿部さんのドラムはカッコいい

リアルなパワハラ

刑事一筋30年で「昔は良かった」って、自分と同世代がそんなことを語る時代になってるんだろうな。

でも、それは自分たちも思ってた「老害」だから。

変わる

アポ電強盗のリアル。こういう現実が実際に今この瞬間も起こっているのがこの国。

ぜひ、お年寄りに無料でこの映画を見ていただきたいくらい。

明日は我が身なんですよって。

黒電話ってまだ現役なんだってことを知ったんだけど。

お年寄りの一人暮らしの安全をもっと考えるべきだわね。昔ながらのチャイムで開けるなんて怖さしかないでしょ。

しかも昔の作りのお家ってどこからでも入れそうでほんと怖いわ。

で、阿部寛さん演じる成瀬という化石のような刑事。その後輩というか面倒を見る係の磯村勇斗演じる坂本。坂本もつらい立場だっただろうな。

何をしてもパワハラで返されて聞く耳を持たない先輩。警察というものは組織だからスタンドプレーなんて本来ありえないのだろうけど、自分が一番だと思っている。

ほとんど老害。

でも、警察という組織はいろんな受け皿があるのね。一般企業なら退職のところ、音楽隊への異動。

一般企業の窓際族とかと違って、なんか更生できちゃう異動。

まぁそこに居た清野菜名演じる来島さんがいなきゃもうちょっと変わってたんだろうけど。

そして渋川清彦さんのドラムとかいろんな楽器演奏が良いのです。

この成瀬という刑事はいろんなことが破綻している人間。

唯我独尊気質だから、家でも痴呆の母親と二人暮らしってことだけでもありえない。

気にかけて早く帰るとかもなくて、痴呆の母親も元妻が帰ってこないと言う。うーん、こんな状態になったら出て行きたくもなるな。

娘が気遣って様子を見に来ていることにも気付かないし、娘との約束も守らずに怒るだけ。

それが音楽隊で少しずつ変化が起こる。

役者さんはすごいね。

清野菜名さんなんてアクションもすごいのに、トランペットまで吹いてて。すごすぎだわ。