映像化と原作と
小説をそのまま映像化するのはかなり無理があるけど、どこまで脚色するのかって言うのが問題になることもある。
この作品は、大筋は原作通りだけど、映像化のための脚色がありだなって思えるくらい。
原作も良かったけど、映像になるとよりリアルだ。
頭の中では
映像作品を見てしまうと、その作品は小説を読んでいてもその俳優さんが動き出す。
役とは違うイメージの注釈があったとしても、それはそれになるのが不思議だ。
原作を読んでいて、森口泉をキャスティングする時、どうだったのだろう?と思いながら読んでしまう。
私の中には既に杉咲花がマッチングされてしまっていて、それ以外は考えられないのだけど。
小説の中で動く森口泉のセリフの間とか誰が言ったらすんなり伝わるかって考えると、なんかピタって感じがした。
あとは富樫課長が重要なポジションなわけだけど、これは安田顕でも良かったけど、きっとこの手の役はこの世代だったらしっくり来るかなって気もする。
磯川が萩原利久になったわけだけど、ここも・・・きっと誰でも大丈夫だった気がする。
原作なわけで。あぁこの分量が2時間で納得できるような映像に仕上がるのは凄いわ。
カルト教団の部分の描かれ方が少し違っていたけど、それでも、映像の方がよりリアルだったように思えたし。
柚月作品としては大人しい部類になる感じかもしれないけど、続編も楽しみにしたい。