【映画 八犬伝】感想。滝沢馬琴と葛飾北斎と

同じ時代の偉人

江戸時代。こんな著名な二人が行き来するようなことがあったことが不思議だ。

葛飾北斎という人は転居癖があったということは知っていたが、47歳の頃に馬琴宅に寄宿していたらしい。

が、この作品はその後ってことなのだろうな。

物語の流れ

滝沢馬琴を役所広司、葛飾北斎を内野聖陽ってことだけでずっと気になっていた。

公開1週間だったが、かなり入っていたと思う。

馬琴が北斎に話す内容が映像で描かれると言う斬新な展開。

二次元の舞台を見ているような少し煌びやかな感じの「八犬伝」なのだろうな。

そもそもで・・・私は「南総里見八犬伝」は読んだことがない。内容もあまりよくというか、全く知らない。

ドラゴンボール的な感じで玉を持っている人間を探して戦う的な。しかも時代背景は室町時代だという。

本で読むよりもいきなり映像化されると内容はすんなりと入ってくるけど、考えているのが47を過ぎた頃から書き始め、28年もかけて完結させたという。

だから、現実社会に戻るたびに登場人物も年齢を重ねていっていた。

息子役が磯村勇人で妻役が寺島しのぶ。

うーん、なんか日本の映画もこういう役はこの人的な感じでどの映画も同じようなキャスティングになってないか?

磯村勇人はサイコパスとか暗いとかって役のキャスティングが多い印象。

寺島しのぶは・・・うるさい奥方。。。

執筆に没頭する夫の妻で愚痴ばかり言っている人物って珍しい感じがするんだけど。

なんか、こういう夫の妻は勝手に糟糠の妻的な物静かな印象になっていたけどね。

そんな母親に病弱になった息子の宗伯は怒り出す。息子が病弱で静かなのは父親のせいだと言う母親に父親の素晴らしさを説く。

父親の執筆の手伝いをしていたが、若くして他界する。

八犬伝の物語はまだ終わっていない。

さてさて、八犬伝の二次元舞台の登場人物は・・・土屋太鳳が伏姫で・・・うん。土屋太鳳もこういう出演が増えてきたよね。八犬伝のヒロインって・・・

伏姫が里見家の呪いを解くために八犬志を生み出したわけだけど・・・

最初に登場した信乃役の渡邉圭祐と浜路役の河合優実。この二人はすぐに誰かわかったけど、他の八犬志はマスクをしていたりして佳久創くらいしかわからなかったんだけど。。。

でも、「綺麗な女性だな」って思ってたら・・・板垣李光人だったんだけど。

一番のはまり役は・・・栗山千明の玉梓だったかもな。うん。合ってる。。。

ってことで、物語は頭にあるけど、馬琴は失明をしてしまい執筆の手伝いをしていた息子も居なくなりって感じだったのに、息子の嫁、黒木華演じるお路が執筆を申し出る。

読み書きも出来ない嫁であったが、彼女こそ、作家の嫁的糟糠の妻で、気難しい馬琴に教えを乞いながら、どちらも忍耐で書き上げたってことで、この作品は後世まで残っているのかもしれないな。

葛飾北斎という人はこんなに話を聞きに訪れていたのだろうか?そして、彼は挿絵を頼まれても下絵は描くもののすぐに破いてしまうを繰り返す。が、彼の絵でイメージは膨らんだりしたのではないだろうかと思う。

あの時代にバケモノのような老人が居て、お互いに刺激をし合って生きていたってことか。