【コーヒーが冷めないうちに】感想。戻りたい過去はありますか?

朝ドラ女優揃い踏み

主演が有村架純で脇に波瑠。

それに薬師丸ひろ子が居て、吉田羊、松重豊と豪華。

そして「あの日に帰れたら、あなたは誰に会いに行きますか?」

と言われると考えてみるが、特になし。

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雰囲気のあるカフェ

とてもいい雰囲気の喫茶店が舞台だ。

そこには店主と有村架純演じる数(かず)がいる。

喫茶店「フニクリフニクラ」

ある席に座ると望んだ通りの時間に戻れる。

でも、ルールもある。

  1. 過去に戻って、どんな事をしても、現実は変わらない。

  2. 過去に戻っても、喫茶店を出る事はできない。

  3. 過去に戻れるのは、コーヒーをカップに注いでから、そのコーヒーが冷めてしまうまでの間だけ。 コーヒーが冷めないうちに飲み干さなければならない。

  4. 過去に戻れる席には先客がいる。席に座れるのは、その先客が席を立った時だけ。

  5. 過去に戻っても、この喫茶店を訪れた事のない人には会う事ができない。

人は過去に戻りたいと思う時に思うことは未来を変えたいってことなんだろうか?

それでも「ある席」には石田ゆり子演じる謎の女が常に座っていた。

波瑠演じる清川二美子は1週間前に戻りたいと言う。でもその席に座るには?

二美子は直接席に座っている人の肩を叩こうとする。

そうすると・・・

お店全員が水に潜ったような状態になってしまった。

石田ゆり子は見えている「幽霊」ってことらしい。そして、ルールを守らなかった故に過去の時間軸に留まったまま、現在の時間軸に戻れなくなっている。

その幽霊がおトイレで席を立つのを待つしか無いと言われ、待つことにした二美子。

そしてずっと見ている大学生の伊藤健太郎演じる新谷亮介と吉田羊演じる平井八絵子。

伊藤健太郎って初めてお見かけする俳優さんだけど、これから出てくると思う。うん。

二美子は1週間前に幼馴染の林遣都演じる多五郎とけんか別れをしていた。

その時に戻りたいと言う。多五郎は仕事でアメリカに行ってしまっていた。

「過去に戻っても何も変わらない。」

改めて聞いて考え込む二美子だったが、やっぱり未練がある別れ方をしたから戻ることを決める。

  • コーヒーが冷めないうちに飲み干すこと。

これが最後のルールだ。

二美子はキャリアウーマンという役柄だったようだけど、男に対しての演技が「サバイバルウエディング」の黒木さやかと被るんですけど。

なんだろう?

波瑠って可愛げのない女の役が多い?素直になれないというか・・・。

二美子は過去に戻って、多五郎から甘いセリフを求めるが、そういうタイプじゃない。

しかもキャリアウーマンってことで自分から折れない。そしてまた一方的に話す展開になったが、多五郎の話も聞く。

そこでコーヒーが冷めそうになり飲み干して戻る。

過去は変えられないけど、未来は自分次第でどうにかなるということに気づき、やっと素直になってアメリカまで会いに行くとLINEする。

「待ってる」

やっと思いが伝わった瞬間だろう。

喫茶店には常連客で薬師丸ひろ子演じる高竹佳代が何かをしている。

バスのツアコンだったということで資料をまとめているらしい。

でも、少し様子がおかしい。

夕方になると夫役の松重豊演じる房木康徳が迎えに来る。夫婦なのに、「高竹さん帰りましょうか」と他人行儀だ。

佳代は認知症を患っており、夫婦という概念もなくなっているため混乱するらしい。

房木は看護職員に転職しており、その流れもあるらしい。

松重豊さんが優しいのよ。ほんと。そして薬師丸ひろ子さんがきれいなおばさまになってくれてて嬉しいわ。

まぁ一番驚くのは石田ゆり子さんだけどね。

私よりも年上には見えない。

なぜシワもシミもないのだ?

は、置いておいて・・・

佳代はたまに素に戻る。そのときには「夫に渡したくて渡せなかった」と数に話す。

数のことも毎日会っていても新しく入った方という認識だ。

誰にでも訪れる可能性がある病気。

切ないね。

房木が佳代が寝た後に喫茶店を訪れる。

そして佳代が渡そうとしていた手紙を過去に戻って受け取る。

過去の佳代は夫が未来から来ていることに気づく。そして自分の病気のことも知っているから「忘れちゃうんだ。私。」と再認識。

「そんなことないよ」と笑顔を作るが、「うそが下手ね」と見破られてしまう。

いいご夫婦だなぁ〜。

そして手紙なんてもらったことないからあるなら頂戴と言い、受け取って現在に戻る。

そこには自分の病状を告げられない苦悩がバースデーカードに書かれていた。

そして自分が夫のことをわからなくなったら別れて欲しいと。

「最後まで夫婦でいたい」

混乱させないようにと旧姓で呼ぶようにお願いし、夫婦であることを強調しなかったが、そこからまたプロポーズし直す形で夫婦だと諭す。

幸せだね。

大学生の新谷くんは数を意識する。数は新谷くんの大学の学園祭に行ってみる。

数は「友達くらい作りなさい」と言われていると言い、まずは友達からスタートし始める。

吉田羊演じる平井八絵子は旅館の跡取りになりたくなくて家を飛び出してスナックをやっていた。喫茶店に妹が姉を探しに来るが、隠れる。手紙を置いていくが読まない状態だった。

妹に旅館の跡継ぎを押し付けた罪悪感はあるが、自分がすることへのためらいがある。

突然妹が交通事故で亡くなる。

八絵子は妹が来た日に戻りたいと言う。

が、謎の女は空気を読まないから席を立ってはくれない。

そこで店主と数で協力してトイレに行くように仕向ける。

ずっと見てきていた光景。だからなのか水中メガネも持参だ。なぜか過去に戻る瞬間が水中なんだよね。

そして妹と再会。妹の本音は姉と一緒に旅館をやりたいということだった。

未来は変わらない。

それでも妹に事故に合わないようにと注意をするが本気にしてもらえず、現在に戻る。

状況は何も変わっては居なかった。

それでも妹との約束は残っていると実家の旅館を継ぐことになる。

新谷くんと数の距離が縮まる。

新谷くんは店主に謎の女と数の関係を聞く。

このあとは・・・結構肝ですが。

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【プーと大人になった僕】感想。字幕版が観たかった・・・

予告のイメージが残ってしまっていて

劇場予告は字幕だった。

公園でプーとクリストファー・ロビンが再会するシーン。字幕版と吹き替えはちょっとニュアンスが違っていて・・・

堺雅人、悪くないけど、声優さんの方が良かったのではと思ってしまった。

ターゲットの年齢は?

私は大人向けのファンタジー映画なんだと思っていたから、幼稚園くらいの子供が居ることにちょっと違和感を感じてしまった。

子供向けではない気がするんだよね。

まぁ1/3くらいは森になってたから楽しめたかしら?

「くまのプーさん」

ぬいぐるみのプーさんは今も人気だけど、ちゃんとしたストーリーはまるで知らない。

今年の2月に上映していた「ピータラビット」と同様、童話の実写映画化。

ピータラビットもイギリスの物語だった。プーさんもイギリス。そうだったんだ。

ディズニーキャラクターだったことを改めて認識するけど、原作に近いぬいぐるみで良かったかもしれない。

だから、ディズニーキャラクターが好きな人にはがっかりするかもしれないわけで。

プーもアニメのように可愛い感じではない。ティガー、イーヨー、ピグレットも。

原作の挿絵のままって感じだね。

物語はクリストファー・ロビンが寄宿舎に入る前の場面からスタートする。

100エーカーの森。なかなか見られないような景色だといつも思う。

北海道にありそうだけど、あんな何もない手付かずの森ってない気がするから。

ぬいぐるみをまた違和感なく動かし、言葉を交わす。

そしてクリストファー・ロビンは寄宿舎に入る。小学校なのか?中学校なのか?親元を離れて生活するのが普通なのか?親離れ、子離れを強制的にするシステムなのか?

小学生ではないのか?

100エーカーの森を離れるときに言った言葉

「君たちのことは絶対に忘れない」

でも、クリストファー・ロビンはその後、結婚し、第二次世界大戦に出兵し子供が産まれ、仕事に追われる中で、プーのことを思い出すことはなくなっていった。

富裕層向けの旅行かばんの製造会社。戦後で業績は伸びない。主任としてリストラ、経費削減を迫られるクリストファー・ロビンは家庭を省みることの出来ない生活になっていく。

娘のマデリンは寂しくてしょうがないが、娘を気づかえる余裕もない。そして自分がそうだったように、娘も寄宿舎へ入れようとしていた。

父親に甘えたいのに甘えさせてもらえないばかりか一人遠くへ行かなければならない状況のマデリン。母親のイブリンもクリストファーに問う。「なぜ寄宿舎へ入れなければならないのか。」

クリストファーは将来のためだと言う。将来、いい仕事に就くために必要なんだと。

それが「幸せ」なんだと。

「あなたは今、幸せ?」と聞きかえすイブリン。仕事に追われ家族との時間もない状況が幸せと言えるのだろうか?

戦後のロンドンと20年前くらいの日本が同じ感じ?

20年くらい前の日本もワーカーホリックで家庭を省みない父親が増加し、あげくはリストラされて。

週末に家族と100エーカーの森のコテージで過ごす予定だったが、仕事のためにキャンセルした。

イブリンとマデリンの二人だけで行くことに。その前にマデリンがクリストファーの子供の頃の宝箱を見つけて開ける。

そこには森でもらった「とんぐり」がある。が、それに心を動かされる余裕もない。

マデリンが本を読んでほしいと言うと忙しいが、応えようと努力するが読み出した本が経済学?的な本。

娘の気持ちが全然伝わらないままだ。

マデリンはクリストファーが幼い頃に書いたプーの絵を見つけて、メモと一緒に残す。

そこにはハチミツを置いて。

慌ただしく出かけるクリストファーはハチミツを倒したことに気づかない。

が、何かのスイッチが入ったのか、100エーカーの森でプーが起きる。

そして部屋の中でハチミツを探すが見つからない。仲間の家に行くが仲間の姿もない。

困ったプーはクリストファーに助けを求めようとすると、クリストファーの家の前の公園に出てきた。

ベンチで寝ていると困り果てたクリストファーがやってきてため息をつく。

それに気づいたプーは声をかける。「クリストファー・ロビン?」

突然プーが現れて驚くクリストファー。

クリストファーの妄想の中、空想の中のものだと思っていたクリストファーは驚く。

が、森に帰れなくなったプーを森へと連れていくことに。

忙しい。

頭の中にあるのは仕事のことだけで、電車の中でも仕事をしているクリストファーに、プーはマイペースに見えたものを言うゲームをしている。

それが雑音でしかないクリストファーは静かにするようにと催促する。

クリストファーの中には小さい頃の優しさはきちんと残っていて、ただ上手く立ち回れない大人になってしまったってことなんだろうな。

プーが風船が欲しいと言えば風船を買い与え、他の子に盗られそうになったら、「大人から奪い取るなんて」とおかしなことを言う。

森のコテージには妻と子供がいるが、見つからないように森へと行く。

そこは霧に覆われていた。

きっと100エーカーの森はクリストファーの脳内ってことなんだろうな。

クリストファーが元気だと青空が広がり、不安やストレスがあると霧がたちこめる。

そんなところ。

クリストファーは森でもマイペースなプーにペースを崩されることを良しとしない。

それに怒ってしまうクリストファー。プーは消えてしまう。

クリストファーは他の仲間を探し始める。

仲間たちは大人になったクリストファーをなかなか認識しない。が、イーヨーの助けを借りてやっとわかってもらえる。

わかってもらおうとする行動でクリストファーの中に子供だった頃の陽気さが戻る。

そして、仲間と一緒にプーが居る場所へ行き、そこで一晩過ごしてしまう。

我に返って起きるクリストファーは大急ぎでロンドンへ戻る。

「それは風船よりも大切なことなの?」

子供の頃に大切だったものも大人になると次第に形を変えてしまう。

クリストファーにとって何が大切なものになっていたのだろう?

クリストファーが居なくなってから、ティーガーがイーヨーに何かを着せている。

クリストファーのバッグに入っていた書類だ。

それは風船よりも大切なものだとプーは言われていたから、ロンドンに届けることに。

マデリンも合流し、ロンドンへ。

ロンドンでは既に会議が始まっていた。

書類を出す段階で書類がないことに気づき慌てるクリストファー。

そこにマデリンが居ないことを告げに来たイブリンの姿。会議から抜け出しマデリンを探すクリストファー。

無事に見つかったが、書類は吹き飛んでしまっていた。

そこでクリストファーは大切なことにやっと気づく。

一番大切なものは家族や仲間だということ。

そして会議に戻りリストラのことではなく、もっと大切なことを言い出す。

富裕層向けだった旅行かばんを一般ユーザー向けにすることだった。そして会社は有給休暇を与え一般社員に旅行させれば需要が増えると。

社長の息子は「そんなことをしたらキレイな海が台無しになる」とお門違いな反論を言い出すが、社長は自分の息子こそが負の元凶だと言うことに気づく。

大切なことに気づいたクリストファーはそのままみんなで100エーカーの森へ行く。

そしてマデリンを寄宿舎へ入れることを止める。

子供は嫌でも20年もすれば自立する。そのちょっとの期間、しかも一番かわいい期間くらい一緒にいればいいのにと私は思ってしまうのだけど。

って、まぁ大人になるといろいろ考えることの多い内容だけど子供・・・大丈夫か?な感じ。

SFXの技術が年ごとに向上していることもすごいなぁって思ってしまうのだけど。

【映画 響-HIBIKI-】感想。ほんとに曲げない響がすごい!

映画化されるとは!

「響 〜小説家になる方法〜」が去年マンガ大賞を受賞した。

マンガ大賞を受賞した作品は映画化されるのが最近の流れだけど、誰が響を出来るの?って思いながら読んでた。

でも、世界観がそのままだった。

平手友梨奈が凄すぎる

最初、映画「響-HIBIKI-」のポスターを見たとき、「うわ!響だ!」って思った。

漫画の響そのものだったから。

平手友梨奈って子が何者か実は知らないのだけど、「欅坂46」のセンターなの?

アイドルらしくないアイドルなんだよね?欅坂って。

そのクールさが役にピッタリはまってた感じ。

だから普通の平手友梨奈を見ても響だとは思わない。そのくらい別人格。

それでも漫画よりも感情を押し殺しながらも表す部分がとても共感できた。

漫画の6巻くらいまでをまとめていた感じ。

嫌なことは嫌。

友達がいじめられていたら倒す!

そのまんまだったね。

まず「文芸部」

花代子は特に出演なし。まぁこの子が入るとまた面倒なエピソードが増えるからね。

文芸部でまずは隆也の指を折って、屋上から飛び降りる。ほんとにやったよ。

怖くなかったのかな?

響そのもののように落ちていったのには驚いたわ。

涼太郎が別に居なくても良かったような・・・

結局、響とリカとふみの話し。

リカのアヤカ・ウィルソンも漫画のリカそのもの。でも、実写の方が響に揺らされている感じが出ている。八方美人だけど、響には嫉妬し、響もリカには心を許している。

それに慣れないリカって構図だけど、それでもいい関係が出ていたと思う。

そして、ふみの北川景子がまぁ〜、引率の先生のような。

美人すぎだわ。

漫画のふみもブスではないけど、美人って設定ではないから、やっぱり花があるよね。

そして響の才能に惚れ込み、編集長の高島政伸。まぁ合ってるわ。嫌らしい役。

完成披露試写会のときに「響の弟子になりたい」とかって発言があったから直接の絡みがもっとあったのかと思ったら、全然ないに等しかった。

漫画でも編集長とは絡んでなかったっけ?

リカの父親の祖父江秋人が吉田栄作だよ。いい感じのおじさんになってるわ。

そして「銀魂」の二人がオーラを消して売れない作家と自己満足の作家で出てる。

まず、小栗旬。

なぜ小栗旬?ってくらいカッコよくなくてもいい役でカッコいいオーラを消して登場。

6巻までの内容だと掘り下げることもなくさらーって感じで終わっちゃうんだけどね。それでも小栗旬の山本春平は必要な役なわけで。

あとは柳楽優弥ね。最初のシーンは柳楽優弥?って感じだったけどね。

ピザ屋で空気読めない発言を連発しているところとか、誰だかわからなかった。

久しぶりに観たのが北村有起哉。嫌な元芥川賞受賞者だけど、リカにセクハラ発言していたところを響に正面から顔面に蹴りを入れられる役。

かなりクリーンヒットしてたけど、メイキングが見たいわ。

週刊誌記者役の野間口さんは映画で大きくなってた感じ?

週刊誌の記者じゃなくて漫画はテレビの報道だっけ?

にしてもCANONのカメラが粉々だぁ〜。

まぁ「お伽の庭」を春休みに執筆してネット受付ということを知らないで送るところは同じで、それを一度は捨てられたのに、ふみが拾い上げて読んで感動し、誰の作品かわからないままテキストデータにする。

今はもう手書きなんて古いってことなのか?

新人賞にまずノミネートされる段階でリカの家でふみは響と初対面を果たす。

2時間弱の映画ではほんと触りだけ。

同人誌を作るのだけど、そこも花代子が存在しないから5分もない感じ。

海のシーンが漫画にあった?な感じ。

新人賞のシーンで柳楽優弥の田中康平とダブル受賞なんだけど、ダブル受賞ってことで響を挑発する。

それに怒った響は授賞式の康平のスピーチで椅子で殴りかかる。

そして地下鉄のシーンはかなり恐怖が出ていた。

響が芥川賞・直木賞のW受賞。

受賞の会見ではふみが質疑応答をすることになっていたのだけど、ふみに対して攻撃的な発言をしていた記者に飛び蹴り。

一度は単行本の発売が見送られたが、社長の鶴の一言で販売開始が決定する。

その頃、響は電車に飛び込もうとしている小栗旬演じる山本春平に遭遇する。

春平は10年書き続けたけど、世間に認められないと言い出すが響には通じない。

そして、響は電車を止めてしまう。

そんなタイミングでふみに電話すると単行本の発売が決まり、初版100万部だと聞く。

響はその印税を知りたがる。ふみは「1億くらい」と言うとほっとする響。

響はパトカーに乗せられ、これから慰謝料の請求が行くはずだと言う。

響は印税でどうにかなることに気づく。

そして響はふみに「新しいアイデアが浮かんでる。出来たら最初に読んでくれるか?」と聞く。

ふみにしてみたら編集者冥利に尽きる話でしょ。

ってところで終わり。

続けるの?

めちゃめちゃ中途半端な終わり方。

どうなるだろう?これから?

【映画 泣き虫しょったんの奇跡】感想。奇跡は信じた人にだけ訪れる。

様々な出会いがあってのこと

将棋映画3部作。「聖の青春」を観た時には、マンガで「3月のライオン」を読んでいたくらいでプロ棋士の名前なんて羽生竜王以外知らなかった。

「3月のライオン」のときも同様で、それでも原作を読んでたこともあってとても感動した。

そして現役棋士の自伝の映画化。

将棋の世界を1年ちょっと見てきたから、余計に感じることが多かった。

泣き虫役が松田龍平?

瀬川晶司五段。

存在を知ったのは、昨年の藤井四段(当時)の順位戦の最初の対戦相手ってことで、サラリーマンからプロになった最初の棋士ってことでちょっとだけ知った。

でも、それ以上はなかった。

瀬川五段がプロになって自伝的に書かれた本。

夢を見ることの大切さが書かれているのだろう。

今の中高生の読書感想文にはとても良い内容だと思う。

しょったんと私は同学年だ。

だから、自分の当時を考えてしまう。

小学5年生に担任となった松たか子演じる担任の鹿島澤佳子先生。

勉強も運動も何も取り柄のない自分と言ってしまうような小学生。うーん、5年でそんな感じだと・・・って思ってしまう。自分は何でもクラスで1番だったと言っちゃうような小学生だったから。

でも、何も取り柄がないと思っている少年の中の「何か」を思い出させる先生。

休み時間に将棋をしているような時代。将棋盤とか持ち込んでたら、怒られるところもあるだろうけど、そんなことなくて、それが好きなことで強くなるために続けていることを褒める。

隣の家の野田洋次郎演じる鈴木悠野の存在もしょったんには不可欠だった。

隣の家に住んでいるライバル。そして、自分の夢を見続けてくれる両親。厳しいことを言うが社会の流れをきちんと教える兄の存在があって、長い閉鎖的な社会への入り口が新しく出来たことが本当に奇跡だったのだろう。

プロ棋士になってしまうと師弟関係がクローズアップされるが、プロ棋士になるまではまず最初の手ほどきをした将棋道場の存在が誰にでもあるのだろう。

藤井七段のふみもと将棋教室のような存在が。

しょったんは國村隼演じる父が将棋道場へ連れて行く。

煙モクモクの昔ながらの将棋道場。

とても子供が行くような場所には見えない。真剣師の人が多そうなイメージしかないんですけど。

それでも多くの大人にもまれて中学生となった二人は力をつけていく。

そこにはイッセー尾形演じる席主の存在も大きい。

ただの将棋好きなおじさんが場所を提供し、マナーや感想戦の大切さを教えている。

いろんな形があるのだろうけど、今いる棋士のほとんどにまず育ての親的な存在があるのだろう。

しょったんは奨励会へ行くことを既に決めていたが、悠野は「中学生名人になれたら」とトーンが下がる。

そして中学生名人トーナメントは1回戦から二人がぶつかり、しょったんが負ける。

悠野も決勝で負けてしまい、奨励会へはしょったんだけが受験する。

師匠は悠野の父の知り合いでもあった安恵照剛八段。

奨励会に合格し、将棋のプロへの道へ。

1984年に奨励会に入ったのか?

同学年の羽生さんがプロとなった頃に奨励会に入会したのだと思う。

本格的にプロを目指した年齢も小学5年生だしね。

バブル期が終わる頃に奨励会三段リーグ入り。

最高位が8位。厳しい世界。そこで年齢制限ギリギリだった勝又清和六段に敗れてズルズルと負けて、勝又六段はプロ棋士になった。それでも、勝又六段は既にフリークラスへ転出してしまっている。

三段リーグのシーンはどの映画でも必ず少しはある。

この映画では多分、大部分が三段リーグの浮き沈みだ。

まぁ4年8期在籍していたからだし、一番大きな意味がある場所だからだろう。

奨励会試験を受けて合格するのもきっと狭き門なんだろうけど、それ以上に年に4人になるのはほんとに奇跡以外にないように思う。

現在の奨励会の平均年齢が21.1歳。

上が25歳から下が15歳。

なんだろう?当時がなのか今もなのかわからないが、三段リーグの棋士の立ち位置の不安定さからなのか?とても異質な感じがする。

早乙女太一演じるストイックな奨励会員はしょったんの負けに「瀬川くんが負けるような相手ではない」と言いながらもストイックだが、三段リーグの指し手に疑問を抱き、退会する。

妻夫木聡演じる奨励会員も同様に「瀬川さんは自分とは違って才能がある」と言い残し退会する。

そして、新井浩文演じる清又勝こそきっと勝又六段なんだろう。そこで甘さの出たしょったんがプロになれず勝又六段がなった。それだけだ。

その秒読みをした永山絢斗演じる新藤和正は「なぜ指さなかったのか?」という。1分将棋になった清又はトイレを我慢出来ずにトイレに行っていた。その間に1手指してしまえば、時間切れで負けていたのは清又だったから。

そんな甘さを誰も認めることはない。

大人になった人間の奨励会での過ごし方は難しい。盟友という名の元にしょったんの部屋に入り浸り、思い思いに過ごす。

将棋に対しての姿勢が甘い。

そんな甘さのまま三段リーグを抜けてもプロで活躍を続けることは厳しくないだろうか?

全てのプロ棋士が9段になるわけではない。

早ければ五段でフリークラス入りとなる。

将棋のプロになる人はなぜか「名人になる」が合言葉のような感じだけど、フリークラスになったら名人にはなれない。

昇段はあるのか?

勝数での昇段は引退するまではあるものなのか?

藤井聡太は小学生時代、中学生時代、放課後に友達と遊ぶことはなかったといろんなところで記事となっている。

それがどれだけすごいことなのか。

脇目も振らずに将棋に打ち込んだってことなんだろう。

三段リーグではキレイな勝ちになることはないと妻夫木聡か早乙女太一のセリフにあったような。

私はプロ棋士になれる人はと言うよりも奨励会員になれる人は恵まれた人だと思う。

奨励会員になることをサポートしてくれた人、両親の応援があって初めて出来ることだから。

奨励会員になるための年齢制限がまずあるわけでそれは学校も就活もせずに「プロ目指すからニートになる」って言っていることと同じような・・・

まぁ、弁護士とか医者になるのと変わらないような気もする。

司法試験のために死に物狂いで勉強するためにサポートを受けているわけで、それでも合格できずに諦める人の方が多いわけだから。

26歳の誕生日で退会させられるのはとてもいい制度だと私は思う。

結局、年齢制限ギリギリで棋士になれている人は最後の最後でようやく運を掴んだってことになるけど、その前にもっともっと努力をすれば掴めていたのでは?って思えるから。

そしてしょったんも退会。9ヶ月引きこもり、神奈川大学を受験し、弁護士を目指す。

何にしても「資格」が必要なものを目指すのね。

一度は将棋から離れたものの「将棋」に戻り、伸び伸びと楽しく指すことで「らしさ」が戻る。

「なれるだろう」という慢心なのか?

アマチュアに復帰してアマチュア名人戦でアマ名人。

アマ名人となってプロの棋戦で勝ち上がる。

幼馴染のライバルだった悠野の存在、また中学生の頃に通っていた道場の存在。

そこで知り合った小林薫演じる藤田守と三浦誠己演じる新條耕一、鈴木九段、行方八段が賛同し説得に回ったってことらしい。

映画ではNGってシーンだったのだけど。

2005年5月に全棋士の多数決で編入試験の実施が認められたのだけど、当時の会長はちょうど中原先生から米長先生への交代時期だったのだけど、どっちだったのだろう?

まず、青嶋未来五段が奨励会三段役で登場って佐藤天彦名人だったの?それは大変だわ。

その次が神吉宏充七段がまっピンクで登場。まぁご本人登場ってだけらしい。

メガネのフレームまでピンク、扇子もピンク。

驚くわ。

次が豊川孝弘七段が久保王将役で登場。

久保王将はアマの対局シーンで既に出ちゃってるしね。

屋敷伸之九段が熊坂学四段(中原誠永世十段の「代打」)役で登場。代打って何よって感じだけど、まぁ当時の会長二人がするってことだったのか。

そして3勝し、フリークラス入り。その後3年半でC級2組へ昇級したらしい。

まぁ映画では編入試験が認められてプロ棋士と戦うシーンで終わるのだけど。

賛成した棋士、反対した棋士。

賛成した棋士はどう考えたのだろう?明日は我が身だったと思った?それともアマでも強い人を認めるべきだと思ったのか?

反対したのは誰?

苦労した人になるのか?プロになっても苦労している人なのか?

13年経過して映画化にまでなった。

泣くイメージのない俳優だった松田龍平がまぁ泣く泣く。

瀬川五段もそんな泣くイメージがないけど。

瀬川五段は昨年、藤井四段の最初の順位戦の相手だった。サラリーマンをしてからプロになった奇跡の棋士と史上最年少でプロ棋士となった二人の対局。

内容は中盤までは瀬川五段がリードしていたようだが、最後は連勝の勢いで藤井四段が勝った。

昨期、B級2組で降級点がついている。

今期はここまで2勝1敗。B級1組目指してきっと頑張ってくれると思う。

人は遅咲きの人と早熟な人といる。

将棋の世界だってきっとそうだ。

三段リーグは負けとうまく付き合って次を見つけられる人が抜けられるのかもしれない。

同類相憐れむタイプは同類に流される。

何かを成し遂げるためには犠牲にするものが必ずあるのだろう。

犠牲にしても成し遂げられない人にはその道はなかったと思うしかないのだと思う。

【ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男】感想。ボルグとマッケンロー二人がそっくり。

80年代という時代

ビョルン・ボルグの全盛時代を私は知らない。

私の記憶ではジョン・マッケンローが全盛期だった。

プロの世界の厳しさが改めてわかる。

俳優さんすごいわ

ボルグってこんな人だったよねって思ったんだよね。

ポスター観て。

幼少時代のボルグ役はなんとビョルン・ボルグの実子だって。

全然違和感なし。

80年代って感じのラケットにウェア。

モナコのホテルのベランダから身を乗り出すようなしぐさ。

世界ランキング1位でウィンブルドンの5連覇を目指したシーズンの話とそれまでの話。

世界ランキング1位となったボルグは「氷の男」と言われた24歳。

当時もトップとなった選手にマスコミとファンはどこまでも追い回す。片時も息が抜けない。

5連覇への葛藤。

コーチと婚約者だけが唯一の味方。

ボルグの精神状態はかなりギリギリに見える。

精密機械のようなテニス。

感情を押し殺し、テニスをしているボルグ。

その対極のようなジョン・マッケンローは若手のライバル。

世界ランキング2位でありながら、スポーツマンシップがなく、審判の判定に怒鳴り散らし、ファンからはブーイング。記者会見ではテニス以外のことしか質問されないことへの苛立ち。

そんなマッケンローを見て、複雑な表情を浮かべるボルグ。

ボルグとコーチの出会いはボルグの少年期、ボルグの少年時代はマッケンローと同じく、審判に猛抗議をし、ラケットを叩きつけ、キレやすい性格で、テニスクラブで退会させられる。

ただ性格のせいかと思ったが、家庭のランクによるものであった。

だが、スウェーデンの代表監督のレナートは彼の才能を見込んでスカウトに来た。

レナートはボルグのキレやすい性格改善から着手したのだろう。

ボルグは感情を1球1球に込めることで感情の起伏を抑えることに成功し、世界ランキング1位になった。

ウィンブルドン5連覇を期待する声と敗戦を期待する空気。

追われる立場でどんどん孤立を深めていく。

1回戦から格下選手相手に苦戦しつつも勝ち上がるボルグ。

それを見たマッケンローは自分もボルグのような選手になるように努力したことを口にするが、無理だと言う。

どこかで「勝つこと」の執念がなければ世界ランキングトップになることは出来ないのだろう。

それでもテニスの選手として感情のコントロールをすることを一人で成し遂げるのは大変なことだろう。

マッケンローは決勝でボルグと戦うことだけを考えて壁にトーナメント表を書く。

マッケンローは審判に鳩までもどうにかしろと無茶振り。

それを見たボルグは自分の中にもあった同じ感情を思い出す。

そして、雨天で中断している試合を中止するようにコーチに求めに行かせるが、天気は戻り試合は続けられる。

ボルグのストレスは頂点になり、運転していたコーチにクビを言い出す。

しまいには婚約者のマリアナまで追い出してしまう。

マッケンローのモチベーションは父に褒められることだった。

頭が良かったのか、マッケンローは幼少期に掛け算を暗算していた。そこで褒められることとテニスで勝って褒められることは同位だったのか?

試合では父に勝利を届けたいとばかりに暴言を繰り返す。

同胞の相手選手にも失望される。

決勝、いよいよボルグとマッケンローが戦う。

1セット目はマッケンローが取った。

2セット目、3セット目をマッケンローが取ったが、マッケンローは悪態をつかずに試合を続けている。

そのことを試合の途中なのに褒めてしまったボルグ。

マッケンローは憧れの選手の一言に自分のテニスを取り戻し、ボルグの7回ものマッチポイントを逆に取り返して2−2にする。

5セット目も死闘を繰り返すが、最後はボルグが5連覇を達成する。

すごく長く感じる2時間。

いろんな暗い感情がうずめくトップの世界。

大変だなぁ〜。

凡人にはわからない重圧との戦い。

感動とかってことよりは知らなかった世界を知ったくらいの感覚。

30年前のテニスと現代のテニスではラケットもウェアも違うし、やっぱり素人っぽさのあるラリーに見えてしまった。

昔だから?

それでも孤独との戦いに勝てた人がトップに立つのだと思った。

【映画 累-かさね-】感想。二人共が二人を演じる。

女優として

1年前の土屋太鳳は「トリガール」だった。それはそれで等身大の彼女だった。

そして、この「累-かさね-」は舞台女優の話し。

土屋太鳳の女優としての成長があったと思う。

これからが楽しみな女優さん

この映画をするという情報の前に原作を3巻くらいまで読んでいた。

口紅を塗ってキスをすると顔が入れ替わる。

それを知った上でキャストがニナを土屋太鳳、累を芳根京子ってことで楽しみだった。

芳根京子という女優さんはかなり女優度が高いと思っていた。

去年の「心が叫びたがってるんだ。」の順という役はしゃべれないという役。それでも学芸会?でミュージカルをするってことになって主役をする。

そして今のドラマ「高嶺の花」でも石原さとみの妹役ってことで純真無垢な役をしている。

そして、累。

ダブル主演とは言え、この原作の主役は「累」なんだよね。

でも、この映画は思っていたのと違っていた。

あくまでも顔に傷がある方を芳根京子が演じるというものだ。

累のままだと自分に自信のない、人を信じない冷たい目をした女性になり、ニナになると傷なんて気にしない自分自身に自信のある女性となる。

ニナのままの眠りについた後は痩せこけていた。まぁメイクなんだろうけど。

ストーリーは累が檀れい演じる母親の元女優淵透世の十三回忌で母透世の昔のマネージャーの浅野忠信演じる羽生田と出会うことから始まる。

羽生田は土屋太鳳演じる丹沢ニナのマネージャーだ。

土屋太鳳、絶世の美女役。うーん、うーん、うーん?ま、そういうことで。

ニナは女優として芽が出ず、休養させようとしているところに累を代打としようとしていた。

ニナも驚くよね。自分の代理だと思ったら自分と似ても似つかない人間が来るのだから。

それでも演技力にはすごい差があるって設定。

女優としてのニナは全て土屋太鳳だ。人格が累になっていても類としてのニナを演じる。

横山裕演じる舞台演出家の烏合のオーディションで見事に役を射止める累。

烏合はニナを見ながら累の存在が見えているかのようだけど、まぁ多くの人は本職の舞台俳優さんなのだろう。知らない人ばかりだけど、演技は上手。

だから横山裕が一人・・・異質な感じ。

横山裕としても土屋太鳳とキスシーンってことでいい役でしょ。

慣れないとニナと累の関係性がややこしい。

丹沢ニナ

この女優を二人で作っているということになるのだろうけど。

ニナは病気で眠りにつくと3ヶ月くらい眠りについてしまう。

クライン・レビン症候群

演出家烏合をめぐり、ニナはニナで累に自分の顔のまま付き合うことは許せない。

そこでニナは自分のままで烏合とデートするが、すぐに違うことに気づかれてしまう。

が、累には嘘をつく。そのまま発作を起こしてしまった。

起きた時には累はニナになりきっていた。

自分の母親とも仲良くなっている自分の顔の累。

ニナは烏合とのその後の関係が気になるが、もう終わっていた。

累は「サロメ」という舞台に向いていた。

サロメは自分のままのような舞台だ。

葛藤するが、ニナに睡眠薬を飲ませて眠りにつかせてニナになりきる。

ニナは寝たフリをして本番当日を迎える。

そして、舞台直前に顔のリセットにきた累。その口紅はすり替えたものだった。

舞台の最中に戻る累。

ニナは自分を乗っ取られるくらいなら顔に傷をつけた方がマシだという。

もつれあい、ガラスを破って転落する二人。

それでもニナの顔になって舞台に戻る累。

土屋太鳳らしさのある舞台。踊りはさすがの出来だと思う。

ニナの命が途切れ途切れになる中、舞台の累の顔も自分の顔に戻りそうになる。

最後に観衆の拍手を受ける累はどっちの顔だったのだろう?

二人の女優の演技に引き込まれる。

ひとつの舞台をきちんと観られる感じ。

【アントマン&ワスプ】感想。前作を知らなくてもそれなりに面白かった。

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マーベル作品はあまり好きではないのだけど

リーフレットにあった巨大化したキティちゃんのペッツが気になったからって言うのが観に行った理由。

でもね、時代は「量子」

量子の世界って・・・って感じです。

ラストには「アベンジャーズ4」に繋がる終わり方で、違う話に行っちゃうのがやっぱりマーベル作品は嫌いだなと思うのです。

ワスプは誰?

1作目を知らなくてもまぁそれなりに流れを説明している感じではありますが、帰ってきてから初めて知ったことも多いかもしれない。

アントマンのスコットは2年間の軟禁状態からスタートする。

これも違う作品「シビル・ウォー」でキャプテン・アメリカに加担したことからFBIの監視下にあるって・・・

アメリカすごいわ。

娘とアントマンごっこをして家の塀をぶち抜いて足が外に出ただけでFBIが家宅捜索状態になる。

残り3日でその状態から開放されるというところで、「ワスプ」の夢を見て、ワスプの状態になったスコットは、ハンクに連絡を取る。

初代ワスプは量子レベルになってソ連の核ミサイルを停止し、この世界から姿を消していたということが描かれているが、もう何のことやらって感じ。

スコットも量子の世界に行って生還しているってことで、初代アントマンのハンクと娘のホープは初代ワスプのジャネットを取り戻そうための研究をしていた。

スコットの電話は結局は繋がらず、携帯電話を壊す。

でも、スコットは翌日、ハンクとホープの元へ連れて行かれる。

2年前のスコットの失敗でハンクとホープもFBIに追われる立場となっていた。

3人が再び対面し、そこでスコットが見た夢とハンクたちの実験が同期していたことがわかる。

そしてジャネット救出のために3人でチームを組む。

「量子トンネル」

量子の世界とこの世界を結ぶトンネル。その完成には不可欠な部品を闇市のディーラー、ソニーから買おうとするが、ソニーは研究成果を要求する。

ソニーとの交渉をしていたホープは「ワスプ」のスーツでソニーらを圧倒するが、そこに「ゴースト」が来て邪魔をする。

スコットが助けに行ったところでゴーストはハンクを襲撃し、モバイル・ラボラトリーを奪いとって姿を消す。

ラボが小さくなるわ、車は自由に大小するわ、ほんと未来がこんな形になったらいいなって思うわ。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の時代から33年。

もうさ、デロリアンの時代じゃないんだなと。

量子の世界って・・・全然イメージができないのだけど、あんなのだったら嫌だなぁ〜。

ゴーストの正体は量子実験で両親を失い、自分自身の存在が不安定になってしまったエイヴァだった。

ハンクの昔のパートナーのビルがエイヴァを支え、そして量子トンネルを使って問題を解決しようとしていた。

ジャネット救出のための量子トンネルと量子トンネルの闇ルートでの今後の役割のために欲しいソニーと自分を守りたいエイヴァ。

そこにFBIも関わってまぁすごい迫力ですよね。

カーアクションがかなりの見もの。

そのアクションの中でキティちゃんのペッツを大きくして使う。

なるほどねぇ〜。今、見つかるものか?

トランスフォーマーのペッツならあるけど。

あ、スターウォーズもあったわ。

量子トンネルの最終段階、ジャネットの意識だけがスコットに乗り移って、ソースを変更していく。

完成したシステムでハンクはジャネットを探しに量子の世界へ。

無事、探し出すことに成功し、二人は生還を果たす。

エイヴァもジャネットの力で痛みを軽減する。

そして、エンディング。

量子の世界へ行くことが容易となり、エイヴァのための量子を採取しに行くスコット。

戻ろうとしたところでなぜか通信が途絶える。

居たはずの3人の姿が居なくなった場面で終わる。

アベンジャーズ4につながっているらしいのだけど。。。

ハッピーなのか、アンハッピーなのか?

アベンジャーズ4は2019年公開予定らしい。

3人はどこへ?

スコットはどうなっちゃうの?

【SUNNY 強い気持ち・強い愛】感想。20年前のコギャルたち

平成の終わり

平成最後の夏に意味のある映画なんじゃないかと思う。

安室奈美恵が引退し、小室哲哉がこの映画音楽を担当して表舞台から姿を消してしまう・・・

どの楽曲も懐かしく、オープニングから「SWEET 19 BLUES」

笑いあり、涙あり、感動ありでした。

あの頃には戻れない

この映画って韓国映画のリメイクなんだ。まぁ時代を1980年後半から1990年後半にして日本版としてリメイクしたってことらしい。

アラフォー世代女優がやっぱり存在感がある。でも、90sもそれぞれに特徴が似ている女優さんを当ててるなぁって思う。

奈美役がちょっと厳しかったけどね。

2018 90s
奈美 篠原涼子 広瀬すず
芹香 板谷由夏 山本舞香
裕子 小池栄子 野田美桜
ともさかりえ 田辺桃子
渡辺直美 富田望生
奈々 池田エライザ

リアルに安室奈美恵の沖縄コンサートをフジテレビの朝の番組でやっている。

篠原涼子が子育てを経て久しぶりに映画の主演。

春の「北の桜守」が7年ぶりの出演ってことで、11月には東野圭吾作品の「人魚の眠る家」の主演作の公開も待っている。

そんな篠原涼子が今作、次作ともに母親の役。

もう45歳。そっかぁ〜。さすがにご本人の90sソングはかからなかった。

朝から家族それぞれの朝食を作る。全員が別々のメニュー。それが当たり前なんだね。

反抗期の娘が松本穂香。

きっとどこにでもいる家族なんだけど、女性の一生ってこんな感じなのか?ってとてもイライラ。

夫の態度とかも。奈美の母親役がキムラ緑子。

奈美の母親が入院しててお見舞いに行く。豪華なローストビーフ弁当持参で。

まぁクチの悪いお祖母さん役がピッタリきます。

「銀魂2」の大家さんもしっくりきますが。

奈美はそこで苦しむ患者さんの部屋の横を通り過ぎます。

その時に目についた名札。

エレベータで一度下まで降りたものの戻ります。

そこには高校生の同級生と似た顔の写真が。

本人は部屋にはおらず、写真を見ていると突然名前を呼ばれます。

その人が芹香でした。

芹香は勝手に部屋に入っている奈美に「転校生。阿部奈美でしょ」と名前を当てます。

まぁこっちにしてみたら、顔の要素がまるで違う二人がしているので不思議ですが・・・。

話し込もうとしている時にタイミング悪く奈美の夫からの電話で明日から1ヶ月出張だと言われます。

それを芹香へ伝えると、芹香も「私も1ヶ月なんだ」と言われます。

芹香はがんで余命1ヶ月だと宣告されたばかりだったようです。

奈美は何でもするからと言うと芹香は「みんなに会いたい」と言います。

大人になっても20年経っても会いたくなるような仲間ってどんな仲間なんだろう?

大人になってしまうと別々の道があり、なかなか同じように会うことは出来なくなる。でも、最後に会いたいと言います。

奈美は出身の高校へ行きます。

その途中でタイムスリップし、コギャルファッションの女子高生が踊りだします。

今の子ってみんな普通に踊れる感じですごいよね。

やっぱり大人数で踊っているのをみると感動します。

そしてそこには淡路島から転校してきた日の奈美の姿が。

広瀬すずがほんとに田舎娘になってます。

20年前とは言え、今でもそうだと思うけど北関東から東京に転校するだけでも田舎感は否めないと思う。

それが淡路島ってことで、それも震災後で震災があっての転校だから余裕なんてないからファッションを合わせるのも大変だっただろうなと。

転校初日からすぐにいじめの標的にされる奈美ですが、遅れてきた芹香に助けられます。

芹香たちはすでに5人グループだったのだけど、芹香が気に入ったのか、奈美もグループに入ります。

90sに高校生してなくて良かったとほんとに思います。

探偵役のリリー・フランキーが「あの頃って女子高生が中心で回ってましたよね」って。

うーん、リリーさんやっぱりいい感じです。

ルーズソックスにガングロメイク、どっかのカーディガンにプリクラ。

まぁ当時を語るにはこれだけあれば十分かもしれない。

そして音楽は小室哲哉ね。

広瀬すずの田舎娘感が凄すぎます。

なまりもそうだけど、垢抜けない鈍臭さが出てます。

あと、変顔。

対立するグループに絡まれた時のおばあちゃんのマネは凄すぎる。

高校時代の彼女たちの結束がとても良く出てます。

芹香役の山本舞香がリーダーなんだけど、「チア・ダン」では一匹狼風だけど、この映画の役は正反対で仲間意識が高い。

彼女はこれからどんどんいろんな作品に出てくるだろうなって気がする。清潔感がある役がとても良く似合っていると思う。

梅役の富田望生は去年の映画「チア・ダン」に続き、広瀬すずとの共演。彼女、踊れるぽっちゃりですごい迫力だけど、キレがあるダンスが凄すぎます。

今、彼女くらいの年齢でぽっちゃりの女優さんいないから今のままでいたらと思うのだけど。。。

そして奈々役の池田エライザ。まぁ普通にしてても美人です。

しかもスタイルもいいし。奈美と二人で実は奈美のことを可愛いと思ってたけど、言えなかったと泣くシーンは面白い。

なぜか女子高生二人が屋台のおでん屋さんで日本酒をあおって泣き上戸になると言うオチ。

現代と過去を行ったり来たりします。

大人の奈美は高校の職員室で担任だった先生に会いに行きます。

学校の先生ってなぜ20年も経った生徒の名前を覚えているものなのでしょうね?

って映画だから?

そこで大人梅の連絡先を知ります。

梅役の渡辺直美がやっぱりすごいと思う。

あの体型の人って世の中に少なくないけど、芸能界にはあまりいない。

そして渡辺直美は自分の活かし方を知っている。

いつもの渡辺直美じゃないけど、それでもしっかりと笑いをとります。

奈美と梅は二人でリリー・フランキーの探偵事務所に行き、他のメンバーを探してもらうことに。

高校生裕子は胸のないことをいつも馬鹿にされているキャラクターだった。

なのに!!!

大人裕子が小池栄子!

Jカップになったという設定。婚活パーティーで知り合って結婚した相手が形成外科の医師ということで作り物ってことになってるけど。

小池栄子、胸だけ残してスタイルが良くなって羨ましい限りだわ。

セレブな役ながら昔の名残が出る辺りが笑えます。

大人心がアルコール依存症になった雇われママ役。最初誰だかわからなかった。

ほんとに。

アルコール依存症の人って感じだったけど。

大人奈々がなかなか見つからなかった。

90sは奈美が梅の家で梅の兄役の矢本悠馬の友達の藤井渉役の三浦春馬に恋をします。

三浦春馬がね、「銀魂2」の伊東鴨太郎とはまた別人で超カッコいい感じの大学生役。奈美が初恋し、街で見かけて後を追いかけていったりと無知ながら大胆な行動に出るのが可愛いんだな。これが。

イベントに誘ってもらって行くのだけど、そこで奈々とキスをする渉を見てショックを受けちゃって、奈々にも素っ気ない態度になってる奈美。

まぁ高校生なんてそんな感じだよね。

で、なぜかこの時代に学校の水道でお水を飲む奈美。

そこでいつも絡まれます。芹香の昔の仲間に。

自暴自棄になってクスリにまた手を出して奈美にも飲ませようとしているのを芹香が止めに行き、石で殴られそうなところを奈々が助け、頬に傷を負ってしまいます。

このことで奈々は学校を中退したようです。

それ以来高校SUNNYは会わなくなったことを後悔したまま大人になっていたのでした。

芹香の訃報。

葬儀場で芹香を囲んで話をしている奈美と裕子と梅。

そこに心がアルコールを抜いた状態で現れます。

探偵の中川が芹香から預かったという遺言を発表します。

会社を経営していた芹香ならではの仲間思いの行動です。

でも、条件があると。

それは「踊ること」

SUNNYとして踊れなかった過去を取り戻すようにアラフォー世代が踊ります。

踊り終わり、昔のように笑い合っているとそこには奈々の姿が。

池田エライザの似たアラフォーはいなかったのか?

エンディングでは全員が一緒に踊ります。

やっぱりね、感動する。

途中で、篠原涼子が娘の制服を来て「Don't wanna cry」を振り付きで踊っているところに娘登場で「何?コスプレ?」と冷たく言われるのがまぁ予告でもあったシーンではあるけど、やっぱりね、面白いわ。

アラフォー世代が生き生きと制服に身を包んじゃう辺りも素晴らしい。

体型が変わってないってことだもんね。

芹香の遺言

芹香の遺言

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芹香が変えてくれた

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水着でキャットファイト

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強い気持ち・強い愛

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音楽はいつまでも永遠だなと。

安室奈美恵にしても小室哲哉にしてもたくさんの残る曲を作り歌ってきてくれた。

それはきっと変わらない。

平成が終わっても新しい時代がきても

【映画 公開予定作品】2018年9月

2018年秋以降公開予定

劇場予告が続々と出てきている。

そしてリーフレットも。

★は私の興味度合い。私の好き嫌いによるものです。

2018年8月

SUNNY 強い気持ち・強い愛

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SUNNY 強い気持ち・強い愛

★★★★★

2018年08月31日(金)公開予定  

1990s、大人の入り口になっていた私ではあるけど、あの頃の音楽を聴けばあの頃の記憶が蘇る。

小室哲哉は偉大だった。

そのことを再確認しに行く。

オールド世代もかなりいい感じだし、ヤング世代も、若手有望って感じで。楽しみ。

アントマン&ワスプ

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アントマン&ワスプ

★★★☆☆

2018年08年31日(金)公開予定

今、マーベルで予告で出てきているのが珍しくこの作品だけかな?

他のマーベル作品よりは面白そうかなと思うのだけど、どうするだろう?

マーベル作品のアメコミ作品はちょっと苦手だなって思ってしまっているので。

でも、ワスプがいい感じで予告でも「クスッ」って思うポイントがあったから少しだけ興味あるかな。

リーフレットにキティーちゃんの何だっけこれ?まだこれってあるの?



ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男

★★★★☆

2018年08月31日(金)公開予定

すごく気になっている映画なんだけど、如何せん、公開する映画館が少なすぎる。

でも、頑張って行ける場所に行こう。

2018年9月

寝ても覚めても

★★★★☆

2018年09月01日(土)公開予定

こちらも公開劇場が少ない。

東出昌大主演。

公開初日に行ける映画館がない。忘れずに待てるか?

累 -かさね-

累 -かさね-

★★★★☆

2018年09月07日(金)公開予定

土屋太鳳と芳根京子のW主演。

芳根京子の表情は役によって変わる。印象がまるで違う。

土屋太鳳が二人居るようなイメージ。

土屋太鳳が食われちゃわないのかって気にもなるが、やっとJK役から卒業出来たのか?

カメラを止めるな

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カメラを止めるな

★★★☆☆

ユナイテッドシネマでも公開するようだ。

話題の作品だけど、そもそもゾンビ映画系嫌いなんですけどね。



MEG ザ・モンスター

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MEG ザ・モンスター

★☆☆☆☆

2018年09年07日(金)公開予定

絶対に観ません。もうさ、こういう怖いの無理よ。

劇場予告観ているだけでも怖かったもの。

しかも予告は<4DX版>でほんとリアルに恐怖が伝わってきてたわ。

ジョーズの最上級版のような。



泣き虫しょったんの奇跡

★★★★★

2018年09年07日(金)公開予定

リーフレットがなかった!!!

ってことは私が行く映画館での上映がない。

ふぅ〜とりあえず1時間圏内にあった。

都心まで出たらあるけどね。出来れば車で1時間くらいがいいなと。

これは観るでしょ。やっぱり。

現役棋士も出てるし。楽しみ。



プーと大人になった僕

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プーと大人になった僕

★★★★★

2018年09年14日(金)公開予定

「クマのプーさん」って童話なの?

1926年に発表された児童小説なんだ。

なんかプーさんだけは知っているって感じで。

どうしてもキャラクターのイメージが強くなってしまったものの実写映画化。

どんな感じになるのかなって感じだけど、きっと全世界の大人になってしまって「大切なモノ」を忘れてしまった私達が見るべき作品だろうなって気がする。

またこれから大人になる世代に、大人になっても忘れてはいけないものがあることを知っていてほしいって感じで。



響-HIBIKI-

★★★★★

2018年09年14日(金)公開予定

マンガ大賞2017年の大賞作品の実写化映画。

響役を平手友梨奈って子がするらしいが、知らないんだな。これが。

かなりすごい役だよ。響って。

編集者が北川景子か。北川景子が若かったら、響をしてもらいたい感じなんだけどね。

で、凛夏をアヤカ・ウィルソンね。

でも、登場人物に高島政伸や柳楽優弥、野間口徹、小栗旬、北村有起哉、吉田栄作って有名どころが多いんですけど。

めっちゃ楽しみだわ。



コーヒーが冷めないうちに

★★★★★

2018年09年21日(金)公開予定

有村架純が主演。

こういう過去に戻れる系は切ないし、人それぞれに事情がある。

人はいなくなって初めて知る大切なものがあるんだなぁを感じる。



食べる女

★★★★★

2018年09年21日(金)公開予定

もうさ、豪華としかいいようのない映画でしょ。

小泉今日子から沢尻エリカ、鈴木京香、シャーロット・ケイト・フォックス・前田敦子、広瀬アリス、山田優、壇蜜の女優陣に加えて、男優陣もかなり有名どころが出ている。

絶対、飯テロなんだけどね。



散り椿

★★★★☆

2018年09年28日(金)公開予定

岡田准一主演作品なんだけど、監督・撮影が木村大作。

時代劇は時代背景がわからないからあまり好きではないのだけど、木村監督3作品目ということで興味がある。

西島秀俊にも期待しているし。



【皇帝ペンギン ✽ただいま✽】感想。皇帝ペンギンの生命力に感動する

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ペンギンは何科?

海の中を飛ぶように泳ぐ姿を見ているとペンギンって何科なんだ?とふと疑問に思ってしまった。

海の中を泳ぐけど、空を飛ばないで海の中を飛ぶけど、「鳥類」

人間っぽさもある。

どこから撮影したのだろう?

12年前の前作はアカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞していた。その頃の私は映画館にはほとんど行ってなかったから見てなかった。

そしてまた撮影をしたリュック・ジャケ監督。

水中写真家のローラン・バレスタ、野生動物写真家のヴァンサン・ムニエ、ダイバーのヤニック・ジャンティらで撮影を開始。

以前より撮影技術が進化し、ドローンやデジタル4Kカメラでより鮮明な画像を観ることが出来た。

43歳のオスのペンギンをメインにしているのだが、ペンギンの寿命って20年らしいのだが、人間と同じような年齢なのだろうか?

でも、そのオスペンギンには貫禄を感じる。

皇帝ペンギンはなぜ過酷な南極での生活に順応したのだろうか?

皇帝ペンギンは夫婦で子育てをする。と言ってもただただ過酷だ。

メスが産み落とした卵をオスは自分の足の上に乗せなければならない。メスからオスへのリレー。それをのんびりとはしていられない。20秒ほどでリレーしなければ、卵は冷たい氷の上で冷やされてしまう。

そして、オスはそこから120日間の絶食生活に入る。

メスは海へと向かう。

多くのオスが身を寄せ合ってメスの帰りを待つ場所「オアモック」

海から遠く離れたこの場所で皇帝ペンギンは集団で子育てをしている。

そう、その場所はただ子育てを集団で行う場所である。

海から100kmほどもある繁殖地。

抱卵の間はただ自分が石のように卵が孵ることに向かうが、ヒナになると今度は夫婦で交互に海へ行かなければならない。

ブリザードによって道がなくなる。一気に険しい道になる。その道をいつのまにか行列になって一路海へと向かう。

海に入る前に一度立ち止まる。

空気を体内に大量に吸い込んでいるという。その後20分くらい水中をまるで空を飛ぶように泳ぐ。

飛ぶという表現の方が合っているのかもしれないが、空を飛べない鳥が海の中を飛んでいる。

その姿が美しい。

南極の海のきれいさ、深海には見たことのない景色が広がっている。

そこで大量の魚を体内に保存し、氷の世界へと戻る。

そうするといつの間にか、また行列を作ってコロニーへと向かう。

そこには大量のヒナの姿。すべてが同じに見えるのですが・・・状態から我が子を探し出す。

目測で近づき、鳴き声をあげて確認して歩く。

ヒナはどうやって自分の親だと認識するのだろう?

そして夫婦はどうやって見分けをつけるのだろう?

まず、夫婦になるためには最初に踊り合ってシンクロしてから交尾になるということで、夫婦は踊ってお互いを確認し合うようになっているらしい。

ヒナになれずに無残にも氷の上に残されている卵。

デジタル4Kカメラの性能で皇帝ペンギンの皮膚の突起がよくわかるし、足がすごいごっついことがわかった。

ブリザードにも負けない彼ら。

繁殖地ということでお互いに暖め合う。

夏が近づく頃、まず母ペンギンが子供から離れていきます。

子育て終了ということで、もう会うことはないらしい。

何か本能に刻まれているのかしら?

ヒナは1年ほどで海へ行き、5〜6年ほどで繁殖開始年齢となりコロニーに集まり、そこで相手を見つけるらしい。

そしてヒナが成長したことを見届けて海へと戻る。

オス親もすぐ後には子供の元を離れる。子供は追いかけるが、まだ海へ行くために必要なものが足りないことを知っているのだろう。コロニーに戻る。

コロニーはホワホワの綿羽が抜け出した頃、ファーストペンギンにつられて他のペンギンも後を追う。

数羽の大人ペンギンの姿もまだ残っているからその大人ペンギンのマネをして海へと進む。

100km先の海の方向がなぜわかるのか?道なんてない。

そしてなぜコロニーに戻れるのか?不思議だ。

何日もかけて海へと出ることが出来た。既にお腹は空っぽだろう。

でも、海の中を知るペンギンは居ない。

どうしたらいいのか?

誰もファーストペンギンにならないまま2日が過ぎた頃、空腹に耐えかねたファーストペンギンが海へとダイブ。

それに続くように次々とダイブというか、もうね、泳ぎの下手な人が溺れているような状況。

ペンギンが溺れてる・・・

そんな感じ。

それでもすぐに慣れて海の中でもなぜか行列になって水面をまず泳ぎだす。

そして彼らは5年〜6年海で生活し、繁殖開始年齢の頃に再びコロニーへと帰る。

なぜ覚えているのだろう?

鮭の遡上のようなものなのだろうか?

きっと繁殖に戻ることを「ただいま」としたのか?

皇帝ペンギンにはまだまだ謎が多そうだけど、また10年後とかにあるだろうか?

フランスの南極基地の近くにコロニーがあって研究が進んでいるらしいのだけど。

こういう映画は大きなスクリーンで観るのが一番いい。

ほんと繊細な描写がきれいに見えることに感動する。

そして夫婦で育てる大切さに。

自分たちの子孫を残すための行動が過酷だけど、世の中で一番すごいのかもしれない。